雨ニモマケズ! 校歌で選手たちを後押し/明治大学校歌プロジェクト

 今年度第3回目の開催となった『校歌プロジェックト』。5年前から開催されているこの取り組みは「明治大学の校歌をもっと多くの学生に歌えるようになってほしい」という願いの下で行われている。今回は146人の明大生が参加し、紫紺タオルを片手に神宮球場に校歌を響かせた。

 試合は2回裏に先頭の杉崎成内野手(総合4=東海大菅生)が安打で出塁すると、1死から木本圭一内野手(政経3=桐蔭学園)が右前へと落ちる安打でつないだ。1死一、二塁の場面で打席には今秋初スタメンの榊原七斗外野手(情コミ2=報徳学園)。内角に入った直球を振り抜くと打球は右翼席へと吸い込まれた。これが自身にとってのリーグ戦初本塁打に。前日9回裏に同点に追い付かれ白星を逃したチームに火をつける一発となった。その後、両軍得点が入らない展開が続いたが、5回裏に宗山塁主将(商4=広陵)の3点本塁打が飛び出し、その差を6点に広げる。明大の顔とも言える主将の一打に応援席はこの日一番の盛り上がりを見せた。

 先発した毛利海大投手(情コミ3=福岡大大濠)は緩急を駆使した投球で、慶大打線を手玉にとり5回無失点。その後は3投手のリレーで慶大の反撃をかわし完封勝利を収めた。

 試合途中には降雨に見舞われる場面もあったが、それを吹き飛ばす応援で選手たちを後押し。ハツラツとした応援で明大の勝利に貢献した。今年度第4回目となる『校歌プロジェクト』は11月3日、法大2回戦にて開催予定。リーグ優勝を狙う硬式野球部へ熱い応援を届けるために、ぜひ神宮球場へと足を運んでみてはいかがだろうか。

[冨川航平]

試合後のコメント
小野隼太郎(総合3=南山)
――今回の校歌プロジェクトを振り返っていかがですか。

 「勝利を分かち合い校歌を合唱できて本当に良かったです。今回印象的だったのは、父母の方と現役生がともに応援している姿です。校歌で一緒に肩を組んで応援する姿は、疎遠になりがちな大学生の親子に必要な景色だなと思いました。僕も在学中に一度は、神宮球場に父母と訪れたいなと思います(笑)」

――次回の校歌プロジェクトでより良くしていきたい点を教えてください。
 「もう少し参加者を増やしたいなと思っています。一人でも多くの学生の心に『神宮球場で校歌を歌ったこと』を在学中の思い出として残してもらいたいです。そのために、野球を見たことのない人でも楽しめるように見どころを伝えられる広報活動に取り組んでまいります」

――参加された学生や応援団の方々に一言お願いします。
 「本日ご参加いただいた146名の皆さま、本当にありがとうございました。少しでも、皆さんの心の中に校歌がアイデンティティとして刻まれることをお祈りしてます。そして、運営にご協力いただいた父母会、応援団、明スポなどの皆さま、本当にありがとうございます。校歌プロをもっと発展させるために、頑張ってまいりますので今度ともよろしくお願いいたします」