
男子は悔しさの残る結果に 女子は渡部が準優勝/全日本大学対抗選手権(ロード)
台風の影響で、日程と場所を変えて行われた全日本大学対抗選手権(インカレ)のロードレース部門。急きょ、会場が変わり、調整も難を極めた。渡部春雅(政経4=駒大高)が準優勝となったものの、男子は表彰台に届かず。悔しさの残る結果となった。
◆9・17全日本大学対抗選手権(群馬サイクルスポーツセンター)
▼女子ロード個人
渡部——2位
▼女子ロード総合
明大——2位
▼女子総合
明大——5位
▼男子ロード個人
村上——11位
林原——38位
自檀地——48位
永野——49位
▼男子ロード総合
明大——10位
▼男子総合
明大——6位
[女子]
今大会が大学生活ラストレースとなる渡部。1周6キロのコースを10周する女子のレースは、霧が立ち込める中のスタートとなったが、渡部はスタート直後から抜け出す。「最後のインカレだったので、全力出して終わることができればいいなと思っていた」(渡部)。4周目ごろには既に後ろの集団とかなりの差をつけ、早大の3選手に渡部を加えた4選手で優勝を争う形となった。このレースは個人戦だが、学校対抗の団体戦でもある。早大の3選手に囲まれた渡部は不利な展開となったが、最後まで粘りの走りを続けた。中盤あたりに一度渡部が「行ってみようかな」と仕掛けるも、すぐに早大の選手たちに吸収されてしまう。そのまま4人でのレースが進み、迎えた終盤。早大の2選手が集団から離脱し、最終的には渡部と早大の1選手との一騎打ちに。最後はスプリント勝負となるも、あと少しのところで敗れ、2着となった。レース後、渡部は「もっと自分から攻められれば良かった。結果は悔しさの方が大きいが、(レース自体には)全く悔いはない」と晴れやかな表情で語った。
[男子]
25周走るレースに明大からは8名が出場した。スタート直前に雨が降り始め、かなりの大雨の中でのスタートとなった。レースは、序盤から森本(日大)が1人で抜ける。一時は2位集団と5分近くの差をつけるなど、独走状態だった。明大勢は8名全員が集団の中につけて前を追う。しかし、独走の森本を追うため、レース中盤に10選手ほどが集団から抜け出し、前に出る。ここに食らいつきたい明大勢だったが、位置も悪く前に続くことができず。明大勢は第3集団の先頭を引っ張る位置につけていた。それでも終盤に入り、明大勢の引っ張る集団が前をいく選手を吸収していく。残り3周の時点で、前に飛び出した10選手を捕まえると、そのまま独走していた日大の森本も捕らえる。気がつけば、大集団での優勝争いに。最後は、40人近くのスプリント勝負となり、渡邉(順大)が優勝。ここで粘りたかったが、前を追っている時点でかなり足を使ってしまっていたこともあり、明大勢が表彰台に届くことはなかった。明大勢でトップの順位だった村上裕二郎主将(営4=松山工)は、「群馬はずっと苦手意識があった。今回もやれることはやったが、悔しい」と語った。一時は開催も危ぶまれたが、急きょ大会会場が変更となり、その対応に追われた選手たち。天候も悪く、難しい大会となったが、4年生にとっての大学最後のレースが幕を下ろした。
女子総合4位、男子総合3位だった昨年度に比べ、順位を落とした明大自転車部。村上主将は、「部室の使い方や部車の使い方など、私生活から詰めないと伸びないと思う。今年の明大の順位は、1年を通して見たのと同じものだった。それは僕がチームを変えられなかった責任でもあるが、そのような部分から詰めていかないときついのではないか」と厳しい言葉を口にした。今回のインカレは厳しい幕切れとなったが、来年度に向け、明大自転車部はどのような変化を見せてくれるのだろうか。今回の悔しさをバネにした新生・明大自転車部の活躍に目が離せない。
[安田賢司]
試合後のコメント
本間滋監督
——インカレ全体を振り返っていかがでしたか。
「(男子の部では)去年はトラック総合4位、総合も3位で、久しぶりに総合の表彰台まで上がったのですが、今年は残念ながらということでした。トラック終わった段階で6位、ロードの結果次第では、総合の表彰台も見ることができた感じもありましたが、全体で見ると昨年よりは相当成績を落としてしまい、残念です。春先から非常に良い成績を積み上げてくれていて、7月の学生選手権までは非常にいい流れできていましたが、ピークが早めに来てしまったというか、肝心の8月に持ってくるところで少し歯車がずれてしまったかなというのが悔やまれます」
——4年生の活躍はどのように捉えていましたか。
「この代の特徴は女子選手の渡部がいたことです。1年生の時はコロナもあり、インカレなどに出られなかったということありましたが、1人で本当に頑張ってくれたなというところです。「明治の女子」というふうに、ステータスというかアイコンとして4年間大活躍してくれたと感謝しています。男子は2人しかいませんでしたが、ロードのスペシャリストの村上、トラック、中距離のスペシャリストの片岡ということで、それぞれ大会でも存在感を示してくれて、全体的な明治のレベルを引き上げてくれた代だと思います」
渡部
——大学での4年間を振り返っていかがですか。
「毎年違う場所で行われたロードレースなどいろいろありましたが、あっという間の4年間でした。仲間に支えられてここまで走れたので、みんなに感謝しています」
村上
——ゴールテープ切ってからどんな感情がありましたか。
「4年やってこれかというのが正直でした。万全な体制で練習はしていましたが、調子が合わなかったです。ゴールしてからひたすら悔しいって気持ちです」
——主将として、この1年間はいかがでしたか。
「任されたからには良くしようという心がけでいましたが、いろいろ難しいこともあり、この1年間は本当にしんどかったです」
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