日本インカレ閉幕 選手奮闘も課題残す/日本学生対校選手権

2024.09.23

 日本学生対校選手権(日本インカレ)の3日目。4×400メートルR(マイルリレー)では3分8秒44を記録し、明大記録に0.18秒差まで迫るタイムを出した。4日目には小林周太郎(営2=伊賀白鳳)が初の日本インカレ出場を果たした。今大会を通して選手たちの奮闘が見られたものの、様々な課題も明らかになった。

◆9・19〜22 第93回日本学生対校選手権(Uvanceとどろきスタジアムby Fujitsu)
▼男子4×400メートルR予選 
 1組 古俣、原田、鷹羽、太田 4着 3分8秒44 

▼男子1万メートルW決勝 
 長田隼人 15位 43分19秒50

▼男子3000メートルSC決勝 
 小林周太郎 16位 9分12秒87

 日本インカレの3日目。明大は男子マイルリレー予選、男子1万メートルW決勝に出場した。決勝進出を目指す男子マイルリレー。重要な1走を務めたのは久しぶりのレース出場となった古俣由人(法1=東京学館新潟)。勢いよくスタートを切り、先頭との差を最小限に抑え、2走の原田真聡(文2=東京農大二)へバトンをつないだ。「調子自体はよく持ってこられたので、いい走りができた」(古俣)。男子400メートルで8位入賞を果たした原田は、リレーでもその走力を遺憾なく発揮し、力強い走りで3位に押し上げた。3走は鷹羽柊弥(法3=盛岡第四)。「出走が決まったのはレース当日で、さらにマイルリレーは高校生以来と調整の難しいレースとなったが、疲労はなかったので、コンディションは万全な状態でレースを迎えた」(鷹羽)とタフさをみせた。バトンを受け取ると猛烈な飛び出しで2位に浮上。後半はペースが落ちて4位に後退するも、及第点の走りでアンカーへつないだ。4走の太田瑞歩(理工1=成田)は4×100メートルRからの連戦となったが、大きく失速することなくレースをまとめ、4位でゴール。惜しくも決勝進出とはならなかったものの、明大記録の3分8秒26とわずか0.18秒差という好タイムを記録した。

 男子1万メートルW決勝には長田隼人(商2=松山工業)が出場。他大学の強力な選手と比べると自己ベストが劣るだけに、自分のペースを守りたいところだったが、序盤からハイペースなレースにリズムを崩される。「これはやばいなと思ったので、途中でペースを落として終盤に上げていこうと思った」(長田)。無理に集団にはつかず、終盤での追い上げを虎視眈々(たんたん)と狙う。しかし思うようにペースを変えられず、順位を上げることはできない苦しい展開に。大きく失速することはなかったものの、15位と目標の入賞を達成することはできなかった。

 日本インカレの4日目には男子3000メートルSC決勝に小林周太郎(営2=伊賀白鳳)が出場した。序盤は3名の選手が先頭へ飛び出し大きくリードする中、小林は1000メートル通過時点で第2集団の前方に食い込み、入賞圏内をキープした。「レースの展開としては速くなっていく流れが読めていた。実際、本番は速い展開で、その中でも自分のピッチを保とうと考えて走っていた」(小林周)。しかし、後半にかけて少しずつペースが落ちていき苦しい展開に。第2集団から徐々に離され、次々と他の選手に抜かれていく。最終的な順位は16位となり、初めての日本インカレでそのハイレベルな戦いの厳しさを痛感する結果となった。

 今回の日本インカレでは、神戸毅裕(営2=明星)が100メートルで4位入賞を果たし、男子マイルリレーでは明大記録に0.18秒まで迫るなど、さまざまな成果があった。一方で、本来の実力を出し切れないレースもいくつか見られ、複数の選手がケガに悩まされたことも課題として浮き彫りになった。園原健弘監督は「一つ上のステージで戦える選手がどんどん出てきてほしいと思う。来シーズンの関東大学対校選手権では一部残留以上の活躍をしてほしいし、活躍できるだけの選手がそろっているので、自己記録を更新してもっと飛躍していってほしい」と選手たちを激励し、今後への決意を新たにした。

[橋場涼斗、武田隼輔]

※レース後のコメントは後日特集記事「紫灰復燃」にて掲載いたします。