(女子)住吉が総合2位で悔し涙 江川は総合4位/東京選手権

 9月21日から23日にかけて三井不動産アイスパーク船橋にて行われている東京選手権(ブロック)。22日は女子FS(フリースケーティング)が行われ、21日のSP(ショートプログラム)で2位の住吉りをん(商3=駒場学園)、3位の江川マリア(政経3=香椎)など4人が出場。住吉が総合2位で表彰台入りを果たした。

9・21~23 東京選手権(三井不動産アイスパーク)

 SPで1位と6.13点差の2位につけ、FSで逆転での優勝を狙う住吉。前日「(3回転)ルッツにする代わりにしっかり全てのジャンプをクリーンに決めて、大技がなくても自分がどのぐらいの点数を出せるかというところを見たい」と語っていた。冒頭のダブルアクセルとコンビネーションジャンプを成功させ、さらにレベル4の完成度の高いスピンを見せ勢いに乗る。しかし、後半のコンビネーションジャンプは回転数不足に。その後の3回転ルッツは着氷失敗。最後のダブルフリップは手をつき転倒してしまった。大技を入れないプログラムだっただけにミスをしてしまい、優勝を逃し悔しげな様子。表彰式前後にも涙を見せた。

 (写真:『トゥーランドット』を披露した江川)

 SPで3位につけた江川。FSは多くの選手が滑ってきたプログラムである『トゥーランドット』。「本当にたくさんのスケーターが滑ってきているプログラムなので、そのプログラムに恥じないように」と意気込みワインレッドの豪華な衣装でリンクに登場した。冒頭の3回転ルッツは成功したものの、2本目の3回転フリップは着氷が乱れ減点。続く3回転ループ、後半のコンビネーションジャンプも転倒。さらに、最後のステップで転倒してしまった。FSは4位。「ブロック大会からベストな演技をしたいという思いが強かったので、今回はすごく悔しいですけど、しっかり切り替えて、シーズン最後まで毎回毎回いい演技ができるように練習を積んでいきたいと思います」。悔しさをバネに次戦へ意気込む江川に期待したい。

(写真:初披露のプログラムを披露した元榮)

 今シーズン初披露となったプログラム『鉄道員』を披露した元榮愛子(商2=目黒日大)。黒を基調に青のモチーフがあしらわれた衣装で登場し、ゆったりとした曲調に合わせ雄大なスケーティングを披露した。冒頭のコンビネーションジャンプは成功。しかし続く3回転ルッツは回転数不足、コンビネーションジャンプはシングルになってしまった。その後、トリプルサルコーは成功。「エッジに乗れていなくて最近特にうまくいかない」と語ったスピンだったが、二つともレベル4を獲得する完成度の高さを見せた。「結構緊張した。1個抜けてしまったが、結構まとめられた方だと思うので良かった」と満足そうな様子で語った。

(写真:会場を魅了した堀見)

 昨日のSPでは「今までで一番いいショートができた」と満足のいく演技をみせた堀見華那(商4=愛知みずほ大瑞穂)。勢いに乗ってFSにも期待がかかる。冒頭のコンビネーションジャンプは成功したものの、続く3回転ループは回転数不足。その後のジャンプも転倒はしなかったものの着氷が乱れてしまった。スピンは3個中2個でレベル4を獲得。優雅な曲調に合わせ美しいスケーティングを見せ、終盤には明るい曲調に合わせたステップで盛り上げた。演技終了後は悔しげな表情を見せ「まとめようとしすぎて思い切り出来なくて、悪い練習がそのまま出てしまった。悔しいんですけど、また次の試合もあるので、それまでに自分に自信をつけられるような練習ができたらいいなと思います」と意気込んだ。

多くの選手が悔しい結果となった。この悔しさを胸に次戦へ挑む明大の選手たちの活躍を期待したい。

[野原千聖]

試合後のコメント

住吉
――本日の演技を振り返っていかがですか。
 「前半すごくジャンプもはまって、自分のやりたい、表現したいと思っていたものが出せていたんですけど、ジャンプが最後も崩れてしまったので、そこが夏季(東京夏季大会)と同じところで集中が途切れてしまったということがすごく悔しいです」

――次戦に向けてはどの部分を直していきますか。
 「東インカレ(東日本学生選手権)に出てからグランプリになると思うので、しっかり後半の練習を積んでいきたいなと思っていて。練習ではもちろんノーミスは当たり前にはなっているんですけど、そのノーミスが当たり前の中でどれだけ試合を想定して、ここで集中が切れたとしてどうやって跳ぶかというのをしっかり想定して、後半の練習ができたらいいかなと思います」

江川
――本日の演技を振り返っていかがですか。
 「直前の6分間練習の時もすごく良かったですし、自分としては結構自信を持って挑んだんですけど、直前になって緊張感というものに少しのまれてしまった部分があったかなと思います」

――次戦に向けて意気込みを教えてください。
 「ブロック大会からベストな演技をしたいという思いが強かったので、今回はすごく悔しいですけど、しっかり切り替えて、シーズン最後まで毎回毎回いい演技ができるように練習を積んでいきたいと思います」

元榮
――今日の演技を振り返っていかがですか。
 「結構緊張しました。1個抜けてしまったんですけど、まとめられた方だと思うので、良かったなと思います」

――表現の面では今回の演技はどう思いましたか。
 「やはり今日はあまりジャンプを決めようということが頭を占めてしまいました。あまり表現に気を使えなかったので、これからもっと表現もできるように頑張りたいです」

堀見
――事前インタビューではSPよりFSの方が自信があるという印象を受けました。
 「そうなんです、やはり(プログラムが)2年目なので。結構ジャンプも良くなってきていて、こんなにミスをすることもあまりなかったんですけど、最初のジャンプや最後のアクセルなど得意としているところは結構入るようになってきていたのでそれができなかったのは悔しいです。また次の試合もあるので、それまでにもう少し自分に自信をつけられるように練習ができたらいいなと思います」