関東大学秋季リーグ戦インタビュー/関東大学秋季Aブロックリーグ戦

2024.09.20

 9月9日から9月13日にかけて埼玉県本庄市こだまゴルフクラブで関東大学秋季Aブロックリーグ戦が行われた。試合は午前中にダブルス、午後からシングルという形式で5つの大学と対戦した。長丁場の連戦を明大は奮闘したが、結果は6位で最下位と悔しさの残る結果となった。本記事では、仲宗根寛瑛主将(営4=神奈川総合)と田中貫太(商3=福大大濠)のインタビューをお送りする。(取材は9月15日に行われたものです。)

――今回の大会のテーマや、目標を教えてください。
仲宗根
「自分の代になってから目標として立てていたのは、 春秋リーグ戦3位以内です。関東のAリーグでは、昔から日本大学と東北福祉大学の2校が2強としてずっと君臨していて、そこに打ち勝つには現実的に力不足という判断から、その3番手に食い込みたいという思いがずっとあり、その目標を立てていました」

――今大会に向けた練習で意識したことはありますか。
仲宗根「今回は普段と違ってマッチプレーという方式で試合をするので、まずそれにゆっくり慣れていくように練習しました。あと、ダブルスという2人で協力して戦う、普段はしない方式で試合するので、それに向けて合宿で2人でチーム組んで練習して準備をしました」

――大会前のコンディションはいかがでしたか。
仲宗根
「私は今シーズンなかなかいい結果が出ず、あんまりいい感覚がない状態ではあったんですけど、自分を信じてできる限りのいいプレーをしようと努めました。今回、ティーショットが結構曲がってしまう不安を抱えた中で試合を迎えたんですけど、不安があること自体が自分にとってマイナスに動いてしまうことが多いスポーツだと思っているので、その不安を無理やりにでも消そうという意識でプレーしました」

田中「自分は8月末に日本学生ゴルフ選手権に出て、全国の大学生が集まる舞台である程度良いゴルフすることができて、いつもよりは自信を持って臨めいてたとは思います」

――今大会の全体を振り返っていかがでしたか。
仲宗根
「この大会が5日間最大10ラウンドというとてもタフな試合で、すごく体力勝負になることは分かっていたので、それに向けて長いスパンで準備できたかなと思っていますし、結果的にそこまで体力面では他の選手にあまり劣ってはいなかったんじゃないかなと思っています」

田中「体力勝負という覚悟はしていたんですけど、2日目に部員全体で絶対に勝とうという意識でいた日体大戦で負けてしまい、そこから集中力が切れてしまった感じがしてしまいました。次の日の専修大学との試合も大事で、 絶対に勝たなきゃいけない試合だったんですけど、自分がシングルスとダブルスのどちらも負けてしまって、シングルスでは気分的に熱中症気味を言い訳にして体力的なところで負けてしまったところがあったので、そこは反省するべき点かなと思っています」

――5日間の中で大変だったことを教えてください。
仲宗根
「トップの組のスタートが6時半で、 終わるのは17時半くらいになる試合で睡眠時間を確保するのが重要でした。自分は毎日8時半に寝るのを目標にして、4時前ぐらいに起きるスケジュールにして、7時間なるべく寝ようと頑張っていたんですけど、 結局6時間ぐらいしか毎日寝られずそれがかなり大変でした」

田中「自分は他の選手より体力的なところがあまり自信がなくて、午後のシングルスでどう集中力を保ち、体力を温存しながら試合をしていけるのかという配分が今大会は苦戦したところではあります」

――この大会は団体戦でしたが、チームの雰囲気はいかがでしたか。
仲宗根「正直あんまり。その結果として最下位になってしまい、チームの全体の気持ちを目標である3位に持っていけなかったなっていう反省がすごくあります。他大学のプレーを見ていると、ダブルスで選手同士で声を掛け合ったり、いいショットが生まれた時にガッツポーズやカモンという掛け声などの気迫を見せている大学が多かったんですけど、明大はそれがちょっと足りなかったかなと思いました」

――他多大学の印象はいかがでしたか。
仲宗根
「印象的だったのは日本大学さんのチームの雰囲気です。朝、集合して整列もすごく整然としていて、挨拶する時の返事や声の出し方もすごくきれいな感じがありました。早大さんは、毎朝、校歌みたいなのをみんなで歌っていて、そういうチーム文化を感じられて、個性あるチーム文化というのが印象的でした」

田中「早稲田大学さんが自分は印象に残っていて、普段の試合以外の面を見ていてもみんながまとまっているというか、 チームとして何かをやり遂げるんだっていう雰囲気がすごく見受けられました。そこは普段から部としていろんなものを共有しているからこそできることだと思っていますし、明治にはまだないようなものを学ぶことができたので印象的でした」

――明治大学ならではのチーム文化はありますか。
仲宗根
「いいか悪いかはまた別として、先輩後輩関係なく和気あいあいと接することができる文化があると思っています。でもそれが日大さんのような整然さにつながるのかと言ったらそうとは限らないし、その和気あいあいとした雰囲気を個性として伸ばしていくべきなのかっていうのは、少し今悩んでいるところではあります」

――今大会の結果やご自身のスコアについて振り返っていかがですか。
仲宗根「今年、主将として最後のリーグ戦に臨む上で、 チームを結果でけん引していかなければいけないという心持ちで望んでいたんですが、ダブルスでは5戦全敗という結果に終わってしまってパートナーにも迷惑をかける シーンも多く、すごくそれが悔しく、ふがいなく感じています。そんな中でもシングルスで東北福祉大学と対戦させていただいた時に、 今年の日本学生のチャンピオンである選手に一勝挙げられたことは、多少なりとも自分の自信につながりました。勝利の瞬間は、ゴルフをしていて本当に楽しいなって思えるので、5日間全体を通して全く満足のいく結果ではなかったんですけれども、勝利の瞬間やいいプレーができた瞬間はすごくいい記憶に残っています」

田中「自分は、ある程度自信を持った状態で大会に臨むことができたんですけど、試合の中で自分の実力の足りなさとかを少しずつ実感していって、最後の方には大会が始まる前にあった自信はどこかに消え去った中でゴルフをしていました。そんな中でゴルフをしても自分の成績が良くなるわけもないですし、本当は自分が勝っていって、チームを引っ張っていく立場だと思っていたんですけど、なかなか思ったように行かなかったのが自分の反省点です」

――今大会のご自身のベストプレーを教えてください。
仲宗根
「東北大学のシングルスで、前半2ラウンドくらいまで相手が有利になってしまったんですけど、そこから諦めずしっかり自分のプレーに集中して後半競り勝てたというのが、 ゲーム展開としてゴルフは自分のプレーしかコントロールできないところをしっかり意識してプレーできて、勝利につながったのは自分のベストプレーだったかなと思います」

田中「初日の日本大学とのダブルスの試合です。相手の2人と自分の相方で本当に素晴らしい選手と試合することができて、その中で自分も引っ張ってもらいとてもいいプレーをすることができました。結果的には負けてしまったんですけど、バーディーの取り合いなどなかなか見ることができない戦いをすることができたので、そこがすごい印象に残っています」

――仲宗根さんと田中さんは3日目と4日目にダブルス組まれましたが、振り返っていかがですか。
仲宗根
「3日目の専修大学とのダブルスで日本トップレベルのアマチュアの選手の主将の方が本当にいいプレーをして、その日は前半にかなりのリードをつけられてしまい、それに対して自分たちがほとんどで対抗できずに逃げ切られて終わってしまったという印象でした。4日目に対戦した選手は日本のナショナルチームのメンバーで、 彼もいわゆる大学のスター選手で、その日はそこまで調子は良さそうな感じではなかったんですけど、大事な場面でしっかりバーディーチャンスを作って決めてくるっていう強さがありました。隙はあったんですけど、相手がバーディー取れないタイミングで自分たちが取れなかったっていうのが、負けてしまった要因だと思っています。そこら辺が本当に実力の差だなというのを感じました」

――今大会での収穫と、課題があれば教えてください。
仲宗根「課題としては、チーム全体の目的を1つにまとめる作業がリーグ戦に向けての準備にあたってなかなか達成できなかったことです。今後のリーグ戦だけでなく団体戦を戦うにおいて大きな課題になったなと感じています」

田中「明治大学としてはたぶん収穫を感じた選手は本当に数少なくて、自分は勝ちたいところで勝てなかったっていう技術力とプレーの甘さを痛感した5日間だったので、技術的なところももちろんなんですけど、メンタル的なところや体力的なところが課題です」

――次の試合に向けての意気込みをお願いします。
仲宗根
「次の団体戦は今週の金曜日に控える関東AリーグBリーグの入替戦になります。自分は入替戦を在学中にすでに2回経験していて、どの団体戦よりも緊張感がある試合です。本当にAリーグに上がりたいというBリーグの優勝校と、Aリーグ残留をなんとしても成し遂げたいAリーグの最下位の学校の戦いになるので、普段のリーグ戦よりも気持ちが如実に現れる試合だと思っています。Bリーグの優勝校は優勝したという自信を持って臨んでくるので、 その勢いに飲まれてしまわない強いチームの意識作りをしています。チームとして絶対にAリーグ残留を成し遂げるんだという意識作りが大切になると思っています」

田中「次の入替戦まであと4日、5日ぐらいしか残っていなくて、自分のプレーの甘さであったりはなかなかこの期間では治ることではないとは思うんですけど、強い気持ちを持って挑まないとBリーグに落ちてしまうので、残留するんだという強い気持ちを持って練習していくことで、試合の時の自信にもつながると思いますし、もう1回自信を持てるようにこれからも練習して頑張っていきたいと思います」

――ありがとうございました。

[井垣友希、岩本文乃]