後半の好機演出できず 慶大に惜敗/秋季リーグ戦

 秋季リーグ1戦目の中大戦で、見事に白星発進を決めたグリフィンズ。2戦目は慶大と対戦した。第1Qから先制を許すも、RB#34廣長晃太郎(商4=箕面自由学園)やRB#21高橋周平(文3=足立学園)を中心に持ち前の突破力で食らいつく。一時は14―14で同点としたが、後半にかけ徐々にエンドゾーンが遠のいていく。相手のTDこそ防いだものの、明大もパスの不成功、反則によるペナルティなどに苦しみ、2戦目にして初黒星となった。

◆8・31~11・10 秋季リーグ戦(アミノバイタルフィールド他)
▼9・14 対慶大戦(アミノバイタルフィールド)
明大14{0-7、14-14、0-3、0-3}27慶大◯

 昨年度秋季リーグ5位の慶大を相手に、序盤から一進一退の攻防を強いられる。DB#23齋藤翼(法3=明大中野)が決死のタックルを見せるなど奮闘するも、短いパスを中心にスキを突かれ、慶大が先制。直後、高橋が自陣43yd地点まで駆け上がるロングランを見せると、廣長が負けじと中央突破で約13ydのゲイン。2人のRBを筆頭に怒涛(どとう)のランプレーで反撃し、敵陣深くまで侵入した。第2Q開始5秒、最後は「前線の動きを見ながら、練習したことがしっかりと出せた」と廣長がTD。スコアを7―7で並べ、試合を振り出しに戻した。

 その後はまたもリードを許すが、DB#38立田優希(政経1=千葉日大一)のインターセプト、WR#3後藤珠(政経1=千葉日大一)のキックオフリターンなど、ルーキーが気を吐いた。第2Q開始10分に高橋が約63ydのTDランで食らいついたが、悔しくもこれが最後の得点に。後手に回る試合展開、一度リードを得たい明大だが、その後は好機を演出できなかった。「無駄な反則であったり、ランは出ていても要所でパスを決め切れなかったり、1stダウン&10だけではなくて3rdダウン&5であったり、そういう部分を取り切れていないのが今の弱み」(廣長)。第3、第4Qともに、パスを基調に侵入を許し、FGでじりじりと点差が広がる。反則行為で計60ydを失うなど「自分たちのミスが多く、なかなか波に乗れなかった」(深尾徹主将・政経4=啓明学院)。試合終了まで流れを引き寄せることができなかった。

 次は東京ドームで桜美林大と対戦する。今回も一筋縄ではいかない秋となりそうだ。甲子園ボウル出場を懸け、これからのグリフィンズに大きな弾みをもたらす結果を期待したい。

[松下日軌]

試合後のコメント
深尾主将
――前半、先制点を献上した後、ディフェンス陣ではどのような話し合いをされましたか。
 「役割のミスがあったので、まずは戦術の確認から行い、切り替えるように話し合いをしました」

――前半と比較し、後半は反則行為がありました。
 「心の余裕がなく、浮き足立ったことが原因だと思います」

――後半は相手のTDを許しませんでした。
 「自分たちのミスをなくせば止められない相手ではなかったので、役割の徹底が一番効果があったのではないかと思います」

廣長
――初得点時は、ランプレーを連続して選択しました。
 「ディフェンスの枚数が足りていなくて、今はランで押して、しっかりと時間を使いながらテンポをつくれそうだなというところだったので、おそらくあのようなプレイコールになったのかなと思います」

――ボールを保持してからの加速力、突破力が目立ちました。
 「そこが自分の強みだと思っているので、そこはしっかりと生かしつつ、ただそれに頼りすぎずというか。しっかりディフェンスをコントロールしながら走るという今の僕の弱点でもあるポイント、そこ(突破力)は強みでもあり、今後は別の部分(弱点)を強くしていきたいと思っています」

――チームとしては勝ち星を取っておきたい試合だったと思います。
 「そうですね。僕たちの普段からのプレーというか、チームとしての動きができていなかったかなというのが正直なところで。常に〝入り〟(試合の初めの部分)にこだわってやってきているんですが、今日はそこが全員できていなかったかなというふうに思っていて。アップの部分もそうですし、集合してから準備に行くまでのところ、最初のキックオフの部分であったりとか、要所のミスも多かったですし、最終的にこういう結果になってしまったのかなと思っています」

立田
――試合を振り返っていかがでしたか。
 「自分としては、相手との勝負は勝てた部分もあるんですけど、やはりディフェンスとしてまとまっていなかったので、もっとチームとして戦っていかないといけないなと思いました

――ディフェンスを振り返っていかがでしたか。
 「まだまだロングゲインされている回数が多かったので、そこはやはり僕たち、後ろにいる人間の責任なので。それもチームとして改善していきたいと思います」

――インターセプトなどルーキーらしからぬ活躍でした。
 「大学初インターなので素直にうれしかったです。高校からアメフトを始めて、それの積み重ねが明治に来てもできていると思うので、それはいいことかなと思います」

――次戦への意気込みをお願いします。
 「次戦もインターセプトを狙ってしっかりやりたいと思います」