
ジュニア選手権開幕 東海大に白星で順調な駆け出し/関東大学ジュニア選手権
関東大学対抗戦の勝利から1週間が明け、まだ興奮冷めやらぬ中、関東大学ジュニア選手権(ジュニア戦)が開幕した。初戦の相手は東海大。前半は積極的なアタックと安定したディフェンスで33―0と完封。後半は1トライを許したものの、最終スコア53-7でジュニア戦1勝目を収めた。
◆9・15 関東大学ジュニア選手権(明大八幡山グラウンド)
▼対東海大戦
○明大53{33―0、20―7}7東海大
試合開始から両校ゲインと押し返しを繰り返す攻防が続いたが、先制したのは明大だった。開始5分にゴールライン付近のラインアウトからモールを形成し、フッカー金勇哲(営4=大阪朝鮮)がトライを決める。その3分後、左ウイング坂本公平(情コミ4=東福岡)が左タッチライン付近でボールを受け取り、ゴールエリアへ鋭いキック。ボールに追いついた坂本がそのままトライし、得点を重ねた。また、前半20分にはハーフウェーライン付近から右プロップ倉島昂大(営4=桐蔭学園)、左フランカー藤井達哉(政経2=東福岡)、左プロップ伊藤潤之助(文3=常翔学園)と連携したパスがつながり、最後は右センター大沼隼人(政経2=国学院久我山)がグラウンディング。さらにスタンドオフ伊藤利江人(商2=報徳学園)がキックで魅せる。前半23分、東海大のキックをチャージしボールを奪うと、そのままゴールエリアへロングキックしトライのチャンスを作った。「(今試合のテーマは)アグレッシブにアタッキングするところと、ロングキックのところの使い分けを意識しようと思った」(伊藤利)。その伊藤利は前半27分にも攻撃の起点を生み出し、ハーフウェーライン付近で伊藤利からパスを受けた亀井秋穂(政経2=長崎北陽台)が単独の走りをみせ得点を重ねた。また、前半30分では敵陣深くでモールのまま押し切り、再び金勇がトライ。「毎試合1個以上はトライ取ると目標にしてるので、トライを取れたのはよかった」(金勇)。ここまで積極的なゲインを取りトライまでつないだ明大は、前半を33―0で東海大を完封し、試合を折り返した。
後半に入っても明大の攻撃は止まらない。後半2分には再び亀井が、後半15分には藤井がモールを起点にしてトライを決め、着実に得点を重ねていく。さらに交代で出場した吉田輝雅(政経4=東海大相模)が敵陣へ大きくゲインし、右ロック金子琉聖(政経4=佐賀工)へボールをつなげ、右ウイング竹之下仁吾(政経2=報徳学園)がグラウンディング。後半25分、ここで完封では終われない東海大が反撃を見せ、明大は自陣ゴールラインギリギリまで攻め込まれるピンチの場面が訪れる。しかし、粘りのディフェンスで失点を回避し、守りの堅さを見せつけた。「全体を振り返って前半とてもいい感じに粘り強いディフェンスやアタックができて、 後半もそのまま続けられたのですごく良かった」(フルバック山川遥之・営3=尾道)。その後、両校拮抗(きっこう)した試合展開の中、明大では集団から飛び出しそうな選手をタックルで抑える好プレーがいくつも見られた。そして、後半41分に高比良恭介(政経1=東福岡)が敵陣ゴールエリア近くのモールから飛び出しトライを決め試合終了。後半は東海大に1トライを献上したものの、攻守ともに安定感のあるプレーを見せた明大は、最終スコア53―7で開幕戦を快勝で終えた。
ジュニア戦優勝に向けて、幸先良いスタートとなった東海大との初戦。「チェイスやプレッシャー、カウンターの部分など、合宿でできたことがこの試合でうまくできて、新たな習慣化みたいなことができたと思う」(山川)と先月の菅平合宿の成果も発揮された。ジュニア戦の次の相手は慶大。約1か月と間が空くが「ブレイクダウンの精度が個人的に悪かった。あと体力が少し続かなかったので、そういった課題をもうちょっと修正したい」(亀井)と各々課題を克服し、白星発進の勢いのまま次戦でも勝利を飾ることに期待したい。
[岩本文乃]
試合後のコメント
山川
――今日の収穫と課題を教えてください。
「今日の収穫として、アタックするところでしっかりゲイン取って、最後までトライを取れたという部分はすごいいい収穫でした。 逆に課題は、簡単なプレーとか、一つ一つのクリーンボールの精度、あと細かいとこのクオリティがまだまだ全然だと思うのでこれから他の3戦に向けてしっかりやっていきたいと思います」
金勇
――全体を振り返っていかがですか。
「ジュニア戦はディフェンスでもアタックの部分でも自分たちが結構優位に持っていけて、やろうとした部分も出たのでそこはとても良かったかなと思います」
亀井
――次戦に向けて意気込みをお願いします。
「次の試合がジュニアだったら絶対負けられない戦いなので、もし自分が出るなら自分からバチバチ勝ちに行きたいと思います」
伊藤利
――ご自身のプレーを振り返っていかがですか。
「今日は結構自分がやりたいようにできたところが多かったんですけど、僕の勢い任せにゴール前でキックとかしてしまうところとかは少し良くないなと思ったので、そこをもう少し慎重にやりたいなと思います」
坂本
――今日の試合を振り返っていかがですか。
「みんな良かったとは思うんですけど、まだ成長できるところがあると思うので、細かいところを修正して優勝したいと思います」
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