筑波大に惜敗 王座への道逃す/関東大学男子1部リーグ戦

2024.09.08

 全日本大学対抗王座決定試合(以下、王座)出場に向け、筑波大戦に挑んだ。ダブルスは飯田翔主将(商4=足利大付)・太田翔(法4=大分舞鶴)組の4年生コンビが熱戦を繰り広げる。これに続くべくシングルスも善戦。しかし惜しくも4―5で敗れ、王座への道が途絶えた。

【D2飯田・太田組VS田中佑・山内日斗組】
 息の合ったプレーで勝利を収めた。第1セット、両者がサービスゲームをキープした状態で迎えた第5ゲーム。太田のボレーや強烈なフォアハンドで得点を重ね、デュースを制しブレークを奪う。流れをつかんだように見えたが、その後は両者一進一退の攻撃が続いた。一度ブレークを奪われ、ゲームカウント4―5で迎えた第10ゲームでは太田の強烈なサーブが飯田の頭に直撃するアクシデントが。幸いその後のプレーに影響が出ることはなく、順調に試合を進めゲームを連取し、第1セットは7―5で獲得した。

 続く第2セットも両者譲らぬ展開が続いた。2ゲームを連取され迎えた第3ゲーム。太田のリターンエースが光りブレークを奪うと、その後のサービスゲームもキープ。ゲームカウント3―3で迎えた第7ゲームでは、飯田のコートの隅をついたショットがさく裂。ブレークを奪い、流れをつかむと、その後は太田のサーブと飯田のボレーで息の合ったプレーを見せる。サービスゲームを落とすことなく順調に試合を進め、ゲームカウント6―4で第2セットを獲得し勝利を収めた。

【S1鈴木久統(政経4=湘南工科大付)VS田中】
 悲願の王座出場へ、団体スコア4―4でチームの命運を託されたのは鈴木。第1ゲームから4度のデュースにもつれ込む大接戦が繰り広げられた。第6ゲームまで互いにキープする状況が続く中、第7ゲームに試合が動く。鈴木のサーブから30―0までリードするが、相手の4連続得点でブレークを許した。何とか取り返したい鈴木だったが、相手のサーブやコースを突いたショットに追い上げることができず。その後もキープし合う展開が続き4―6で第1セットを落とした。

 一矢報いたい鈴木は第1ゲームからサーブが光る。味方の応援に呼応するように放たれた強烈なサーブに、相手も反応できず。しかし30―0まで差を広げたところでミスが目立ち逆転されると、そのままブレークを許した。その後の試合は相手のペースに。0―5で迎えた第6ゲーム。ラリーから相手のミスを誘うことで得点を重ね、ゲームポイントまで持っていく。逆転ののろしを上げるかと思われたが、その後相手の4連続ポイントでアドバンテージを許すと、最後鈴木のボールは白線の外側に。流れをつかむことができないままストレート負けを喫した。

 これで飯田率いる明大男子庭球部の関東大学男子1部リーグ戦(以下、リーグ戦)は終了。惜しくも王座へたどり着くことはなかったが「去年と比べて勝つという執着心がコートに現れていた」(上原真吾監督)と振り返る。また、今回のリーグ戦では五十嵐涼太(商1=仙台育英)が1年生ながらシングルスで2勝を挙げるなど、下級生の活躍も見られた。全国への道が確かに近づいている中、今回のリーグ戦で活躍を見せた下級生がどのようなチームをつくり上げるのか。期待は膨らむばかりだ。

[高橋佳菜、髙橋未羽]

試合後のコメント
上原監督
――リーグ戦の総括をお願いします。
 「初戦の法政戦で出はなをくじかれましたけれども、日大は強かったので負けは仕方がないとして。その後慶應、早稲田と5―4っていうのは想定外ですけど、しっかり勝ってくれたので、最後自力で王座っていう試合になったっていうのはなかなか頑張ってくれたかなと思います」

――今年度の4年生はいかがでしたか。
 「飯田が足のケガをしながらダブルスなので、飯田がシングルス出ていれば、この構図はもっと違ったものになったはずなんですけども。鈴木はいわゆるランカーになってナンバーワンっていうことは、明治の顔ですね。ちゃんとそこの地位の中にいたっていうのは、一つ誇れるものでしょう。太田はなかなか勝ち星には恵まれませんでしたけれども、後輩たちや同期からの期待感っていうのがやっぱりあったので、そういう意味では今日のダブルスでしっかり頑張ってくれたっていうのは大きな成果だと思います」

――リーグ戦での下級生の活躍をどのように見ていますか。
 「やはりこのリーグ戦ってただテニスやっているだけで勝てるものではなく、コートの中のたたずまい、戦う姿勢っていうものが求められるので。そういう意味で経験を、負けた試合もあるし、川上(慶槇・法1=大分舞鶴)とか大野(琢実・商2=大分舞鶴)だったりとか。やっぱり負けて悔しさで外されたっていうところは自分の中で何をしなければいけないか感じたと思いますし、やれるんだっていうところは感じたんじゃないかなと思うので。これからの努力次第で自分たちもさらに上を目指せるっていう感覚が入ったんじゃないかなと思います」