山梨学大を圧倒! リーグ戦1勝目をつかむ/関東大学女子1部リーグ戦

2024.09.03

 敵地で迎えた関東大学女子1部リーグ第3戦・山梨学大戦。今リーグ0勝2敗と後がない状況で主将の鈴木渚左(国際4=野田学園)が意地を見せた。D1を第3セットの末勝利を挙げるとS1にも出場し相手を圧倒。チームに勢いをもたらしリーグ戦初白星の立役者となった。

【S1鈴木渚左主将(国際4=野田学園)VS中川原凜】
 明大のエースが堂々たる試合を見せた。「インカレ(全日本学生選手権)から負けが続いていて、正直自分のテニスに自信が持てない期間が長かった」と苦しい日々が続いていた鈴木。それでも「昨日の夜にいいときの自分を想像したことで前へ攻めていくプレーができた」と第1ゲームから積極的な姿勢で緩急のあるラリーを展開。ゲームカウント2―1で迎えた第4ゲームでは、4回のデュースを制しブレークに成功した。このゲームをきっかけに「自分の波に乗ることができた」と、相手を一切寄せ付けることはない。第6ゲームで再びブレークを果たすと、5―1で迎えた第7ゲームはサーブとストロークともにさえわたり、ラブゲームで第1セットを奪った。

 迎えた第2セットは「(相手も)ファーストセットから変えてきて粘り強くやられた」と第4ゲームまでキープし合う展開が続く。一進一退かと思われたが「自分のプレースタイルを崩さず前にというのを意識した」と持ち味である攻め続ける姿勢で試合を運ぶ。第5ゲームでは速く正確なストロークで相手を左右に振り、ミスを誘うことでブレークを果たした。第8ゲームはサービスゲームを落とすも、5―3で迎えた第9ゲームにはライン際への強烈なショットで応援の雰囲気も最高潮に。勢いのそのまま最後はラリーを制しゲームセット。最終スコア2―0とチームの要としてその強さを見せつけた。

 今リーグ戦で初めて単複どちらとも勝利を果たした鈴木。「後輩のみんなの頑張りでダブルスでもシングルスでも頑張れた」とチームメートのプレーが今回の白星を手繰り寄せた。主将兼エースの重圧も、このチームなら乗り越えられるに違いない。

[高橋佳菜、保坂啓太郎]

試合後のコメント
鈴木
――ダブルスを振り返っていかがですか。
 「ダブルスは5ゲームは取ってたんですけど、最初からリターンがいつもより通らなくて、唯愛(五十嵐・政経3=四日市商)のいいところのボレーにまでつながらないっていうのが多くて。流れがあまり良くない状態での5ゲームをこっちが取ってたけど、あっちがだんだん良くなって5―7という形になってしまって。そこからもすごい苦しい状況が続いてたんですけど、D2がファーストをタイブレークで取ってくれて、少し気持ちが楽になって。そこからどんどん自分たちから動いていくっていう戦術にシフトして、攻撃的にやっていくことを意識したら、ポイントが取れ始めました」

――3セット目を取り切れた要因はどこにあると思いますか。
 「個人的な勝ち切れた要因は、ストロークで絶対に引かないでラリーでは負けないっていう気持ちで戦えていたことと、フォアの回り込み、ストレートを1本いい場面で打てたっていうとこと、前衛でどんどん動いてポーチに出ていけたっていう、この三つが要因だと思います」

――チーム全体として慶大戦に向けて意気込みを教えてください。
 「今日みたいに諦めずに戦ったら絶対にチャンスのある相手だと思うので、気持ちで絶対負けないように、一人一人が1勝するっていうつもりで勝ちたいと思います」

大沼愛弥(文4=野田学園)
――今日の試合振り返っていかがですか。
 「0―3のスタートになってしまって、1回2―3に追いついたんですけど、最初の0―3スタートが苦しくて。ファーストも別に自分が悪くて取られたわけではなかったので、絶対セカンド取るっていう気持ちでいったんですけど、相手がもう一枚上手で押し切られてしまったので、スタートからが大事だなってすごく反省しています」

――今日の相手と対戦経験はありましたか。
 「去年の夏に一度やっていて、その時も同じようなスコアで負けちゃってます」

――ラリーで意識したことはありますか。
 「ガッツのある相手だったので、まずは10球ラリーをするっていうのを切詰助監督とお話していて。ロブを使っていたのは、一定のラリーになってしまうと相手はどんどん前に入ってくるのが得意なタイプだったので、緩急をつけて自分の得意なループショットを使って相手を崩していこうと思ってたんですけど、最後のチャンスボールで決め切ることができなかったので、自分のものにすることができなかったです」

五十嵐
――シングルス振り返っていかがですか。
 「ファーストセットはお互いキープが続いて拮抗(きっこう)してる状態だったんですけど、最後にセットを取り切ることができて、それは自分の簡単なミスが少なかったからかなって思います。2セット目はちょっと打ち急いだり、バックが得意なんですけど、その展開でのミスが多かったりしたので、それがセットを落としてしまった要因です。ファイナルセットはサーブを混ぜたりドロップショットだったり、自分らしい多彩なプレーができていて、キープが続いた一番大事な時に先にブレークすることができて、それで先にリードできたのが良かったです」

――2試合通して良かった点はありますか。
 「ダブルスは渚左さん(鈴木)のラリーがすごく強いので自分がやることを徹底してストレートを止めるっていうことで、それで取れたのが多かったので良かったなと思います。シングルスは先にブレークしたファイナルセットのゲームで、リターンはどんどん前に入ってボレーで決める展開が多かったので、そこがキーポイントになったなと思います」

――次の出場機会に向けて意気込みをお願いします。
 「今日初めて2本チームに貢献することができて、それが今までなかったことなので、もし次出る機会があったらこうやってチームに貢献できるように頑張りたいです」

村松果奈(国際3=北陸学院)
――今日の試合振り返っていかがですか。
 「今日の試合は1セット目取られて、全部で4時間ぐらい試合するっていうタフな試合だったんですけど、味方の顔がすごく力になりました」

――今日の出場に対して思いはありましたか。
 「自分はあまりリーグとか出たことがなかったので、明治に1本持ってくる難しさっていうのを1戦目で感じて、次こそは自分が絶対に1本持ってきて、 ダブルスが2―0だったので、自分が取って3ー0にするっていう強い気持ちがありました」

――勝った時はどのような気持ちでしたか。
 「めちゃくちゃうれかったです」

――次の試合の意気込みをお願いします。
 「次の試合でまた出るか分からないですけど、出たらまた明治に1本持ってこられるよう、みんなのことを見て自分らしいプレーをしたいなと思います」

長谷川晴佳 (国際2=野田学園)
――ダブルス全体を振り返っていかがですか。
 「私は自分の出だしがそんなに良くなくて、リターンミスを連発してしまったりっていうのがあったんですけど、その悪い流れの時でも藤永(萌花・文2=野田学園)が取ってくれたりっていうのがありました。自分も悪い流れになったままにならないように、途中からギア上げて2人でできたので、そこは本当に良かったなと思います。やっぱりファーストセットを相手のセットポイントがあった中でも、ちゃんと2人のプレーをしてゲームを取っていって、そのセットを取り切れたことが今回の勝因だったんじゃないかなと思います」

――藤永選手とのペアではどのようなことを意識して試合に臨んでいますか。
 「萌花(藤永)と組むときは、やっぱり高校から組んでるので組み慣れてるっていうのもあって、うまく動いてくれるから自分のやるべきことだけやろうっていうのを意識しています。あとは本当に簡潔に、自分がここ打つから萌花はこう動くねっていう、そういうあまり考えすぎないでプレーしていることを心がけてるんじゃないかなと思います」

――ダブルスは次戦に向けてどのようなことを意識していきたいですか。
 「根本的にやるべきこととかやることは変えずに、ちゃんと自分たちの強みを生かして、今回みたいに悪い流れになっても立て直せるように、今のプレーを続けて2人で勝っていきたいです」

藤永
――高校時代から一緒の長谷川選手とのペアではどのようなことを意識していますか。
 「晴佳(長谷川)はストローク力がずば抜けてるので、それをちゃんとうまく利用して自分がボレーで自由にできるので、そこの強みを出してプレーすることはいつもやっています」

――試合中も明るくコミュニケーションを取る姿勢が印象的でしたが、コミュニケーションで意識していることはありますか。
 「ゲームを落とした時とか、晴佳が崩れる時とかもすぐ分かるし、逆に乗ってきてる時も分かるので、そこは自分が付いていけるようにコミュニケーションを取っています」

――リーグ戦も終盤戦に入りますがどのようなことを意識していきたいですか。
 「まずダブルスで1本取ってきて、流れをシングルスの人に渡せるように、自分たちはコートで自分のプレーを全うするだけです。絶対勝ちます」