慶大に勝利 リーグ戦初白星/関東大学男子1部リーグ戦

2024.09.02

 ここまで0勝2敗と波に乗れない中、慶大を迎えて関東大学男子1部リーグ戦(リーグ戦)第3戦が行われた。明大はダブルスで全勝して優位に立ち、シングルスも何とか粘って最終スコア5―4でリーグ戦初勝利を収めた。

【D3今里翔吾(営3=海星)・水野惺矢(政経1=四日市工)組VS脇坂留衣・眞田将吾組】

 ペアを組むのは初めてである今里・水野組だが、第1セットは完璧な試合展開を見せた。第1ゲーム、相手のサーブアンドボレーの作戦に付け込んだ水野のロブショットが生き、早速ブレーク。開始早々流れをつかんだかと思われた。だが、続く第2ゲームは0―40とされ、ブレークポイントを握られる。しかし、ここからが圧巻だった。長いラリー合戦を粘り切ってデュースに持ち込むと、水野の力強いサーブで押し切りキープ。「ブレークした後、次の自分たちのサービスゲームで気を緩めずにキープに徹することができたのが、相手を突き放すことができた要因かなと思う」(今里)。第3ゲームも勢いそのまま、水野のリターンエースやボレーでポイントを重ね、最後は今里のリターンエースでブレーク成功。完全に明大のペースとなった。それ以降もサービスゲームをブレークされる気配はなく、第1セットを6―1で取った。

 第2セットは打って変わって苦しい展開に。相手のサーブに対するリターンが甘くなり、3球目を強打されるシーンが目立つ。両者キープが続き、ゲームカウント2ー1で迎えた第4ゲーム。第1セットから素晴らしいプレーを見せ続ける水野の力強いフォアハンドでブレークポイントを握る。その後相手のミスによりブレークに成功し、このセットもなんとか一歩前に出る。リードを握った今里・水野組だが、厳しい戦いは続く。第5ゲームは2度ブレークポイントを許すも、今里の鋭いサーブでしのぎキープ。「第1セットを思い出して、自分から強気に動いて相手プレッシャーをかけた」(水野)と、攻めの姿勢は崩さない。第7ゲームは3度のブレークポイントをしのぎ、リードを守り抜き、ゲームカウントは5―2に。5-3となってからの最終第9ゲームは危なげなくキープし、セットカウント2―0で勝利を収めた。

 6―1、6―3と、スコアだけ見れば圧勝に見えるが、特に第2セットは苦しい展開でも粘り切った。今里・水野組の「強さ」が現れた試合だった。


(写真:サーブを打つ太田)

【S2太田翔(法4=大分舞鶴)VS脇坂留衣】

 序盤から積極的に前に出てボレーやスマッシュを狙う強気な攻めを見せた太田。第1ゲームでは相手のカウンターにミスを誘われデュースに持ち込まれたものの、力強いショットで圧倒しブレークするという好調な 滑り出しを見せた。その後互いにブレークすることはなくゲームカウント3―2で迎えた第6ゲーム。最初のプレーで太田のスマッシュが決まるも、相手のコースを狙うショットに対応し切れず失点を重ねる。最後はドロップショットで意表を突かれたことが決め手となりブレークされてしまう。降雨の影響で日を改めて迎えた第7ゲームでは40―0に持ち込み好調かと思われたが、相手のサーブに対応できず逆転されブレークすることはできなかった。「1日空いて集中が切れるのはわかっていたので、それに対する準備が足りなかった」。その後第8ゲームでは序盤はラリーで圧倒したものの、サーブなどでミスが続きブレークを許す。そのまま次のゲームもブレークすることはできず、第1セットを3―6で落とした。

 迎えた第2セット。第1ゲーム、第2ゲームともに互いにキープし続く第3ゲーム。太田が2連続でサービスエースを決めたが粘り強くラリーをつないでくる相手に打ち勝てず惜しくもブレークされてしまう。しかし第4ゲームでは流れが変わり太田が強打で相手を押し込みラブゲームでブレークバック。その後ゲームカウント3―3で迎えた第7ゲームでは変わらずロングラリーで押し込もうとする相手に決定打が打てずブレークされてしまう。そのまま流れを変えることができずゲームカウント3―6で第2セットを取られゲームセット。「ミスした時にテンションが下がってそこから流れを持っていかれた」。チームとしては勝てたものの、個人としては無念の結果に終わった。

[橋場涼斗、羽田進清]

試合後のコメント

五十嵐涼太(商1=仙台育英)
――団体戦ならではの部分で感じたことはありますか。

 「相手にリードされても応援してくださる人がいるので、ポイントを取っていけばチーム全体の流れが良くなる分、リードされても絶対に諦めないことは大事だなと思いました」

――次戦に向けて意気込みをお願いします。

 「3戦やって全試合出させてもらって1勝2敗なので、次は絶対勝って2勝2敗にして、5戦目で勝ち越して、全リーグ終えて勝ち越しで終わりたいです」

今里
――試合全体を振り返っていかがでしたか。

 「前回の日大戦でダブルスの雰囲気が良くなかったので、雰囲気を変えるために声を出せる僕が出ることになったので、序盤からしっかり声を出していきました。後輩の水野も積極的なプレーをしてくれて、僕たちのコートは明治のオーラになって、流れをつかめました」

――勝利の中で見つかった課題はありましたか。

 「誰と組んでも僕のサービスゲームが危なくなったりブレークされてしまうことが多いです。ファーストサーブの確率や質が良くないので、そこがずっと大学入ってからの課題です」

水野
――今試合の調子はいかがでしたか。

 「僕もとりあえず元気出して雰囲気良くやっていけば相手も引いてくれるかなといった感じで臨んで、声を出すと自然と調子も上がっていきました」

――次戦への意気込みをお願いします。

 「僕は今日のダブルスがリーグ戦初勝利で、この1勝はすごく大きいと思います。ですがまだシングルスは1勝もしてないので、次はシングルスで1勝できるように頑張ります」

太田
――今試合を振り返っていかがですか。

 「出だしも悪く3―6、3―6で負けてしまったので、油断でないですがどこか足りない部分があったのかなって思います」

――次戦以降の意気込みを教えてください。

 「筑波と早稲田に勝てばまだ王座のチャンスはあるので、そこはしっかり今日切り替えて反省するところは反省してしっかり勝ちます」

山中朝陽(文3=四日市工)
――今試合の調子はいかがでしたか。

「眞田選手は自分の高校の1個下の後輩で、部内戦とかで何回も戦って勝てていた相手だったのでいつも通りプレーしようと意識してたんですけどリーグ戦の緊張だったりとか自分が勝ち点を取らないといけないっていう重圧だったりが重なってあまりいいテニスができなかったです」

――第3セットの振り返りをお願いします。

「キープが続いた中自分の思い切ったプレーでゲームカウント6―5にできてポイントも40―0まで行ったんですけど勝ちビビりしてしまい決め切れませんでした。タイブレークでもそれを引きずってしまったんですけどこのまま終わってはいけないと思い、自分の気持ちを整理していいプレイングも引き出せるようになって最終的には勝てたので良かったです」