インカレ事前インタビュー① 讃岐徳弘主将、長尾佳音女子部主将/日本学生選手権

2024.09.02

 9月5日から4日間、大学競泳界最大の大会・日本学生選手権(インカレ)が行われる。世界を相手に戦った〝黄金世代〟の4年生を筆頭に、男子は総合得点500点での優勝を見据える。女子は、一人一人のタイム、得点の向上を目指す。

 今回は、讃岐徳弘主将(理工4=日大藤沢)と長尾佳音女子部主将(営3=武蔵野)のインカレ事前インタビューをお届けする。

(このインタビューは8月25日に行われました)

讃岐

――チームの目標を教えてください。
 「チームとしての目標は、このチームを立ち上げた時に、みんなで史上最高得点である500点を取って、天皇杯の連覇というところ目指してやってきたので、達成できるようにしたいです」

――今シーズンの団体戦を振り返ってみていかがですか。
 「どちらの2大会(東京六大学春季対抗戦、法政・明治・立教三大学定期戦)も優勝することと、それでいい結果出してインカレにつなげるっていうことだったので、 まずは優勝できてそこは良かったのかなと思います」

――現在のチームの雰囲気はいかがですか。
 「チームとして、明治はチームワークがいいとずっと言われてきて、今日も全体練習して、みんなのチームワークや、士気を上げるというところをやってきてるので、インカレに向けてどんどんチームの雰囲気としてはいい感じなものになってきてるかなと思います」

――讃岐選手自身の調子はいかがですか。
 「個人の調子は、今シーズンは、正直あまり結果はいいものとは言えないんですけど、この1カ月、合宿行ったりとか、普段一緒に練習しない栁川選手(大樹・政経4=日大藤沢)とかと一緒に合宿して、練習もチームとしても充実しました。ここからあと(インカレまで)2週間あるんで、調子も上がっていくと思います」

――第100回のインカレに主将として出場する心境を教えてください。
 「伝統ある大会の、しかも100回目の大会の主将を務めるということは、すごく光栄であるということと、その分プレッシャーもいろいろな面で感じています。けれど、この記念すべき100回で明治大学が優勝して、これからの明治大学水泳部にもつなげていけたらなと思います」

――部員へ一言お願いします。
 「下馬評では明治が優勝すると言われているので、みんな実力通りのレースをしてほしいなって思うのと、やっぱり4年生がこのチームつくってきて、ずっと世代を引っ張ってきた智信(五味・商4=湘南工科大)とか大樹とか田渕(海斗・情コミ4=日大藤沢)とかいるので、安心してみんなレース行ってください。あとは、天皇杯絶対取って最高の思い出を作りましょう」

長尾

――今のコンディションはいかがですか。
 「今シーズンは割とベストタイムに近いタイムで泳げているので、コンディション的には結構いい感じになっているかなと思います」

――現在女子部の主将を務めていますが、ここまでのご自身の主将ぶりはいかがですか。
 「チームで話す時には、私が率先して話しています。少ない人数でも盛り上がるように私が先陣切ったり、結果出すのはちゃんとできているかなと思います」

――主将に決まった経緯を教えてください。
 「(女子で)4年生の選手がいなくて、私の代がやることになって。多分推薦だったかな」

――決まった当時の心境はいかがでしたか。
 「(部全体では)自分が一番上ではない中で、ちょっと気が引ける感じはありました」

――女子部の雰囲気の良さはいかがですか。
 「一人一人がちゃんと個人種目でも結果残せるレベルのタイムを持っていますし、みんな仲良いです。みんな東京都の選手で元々知っているメンバーなので、仲良くいい雰囲気でやれているかなと思います」

――どんな選手が集まっている印象を受けますか。
 「普段話す時は柔らかい雰囲気ですけど、レースになると結構みんな強い気持ちがあるので、ここぞっていう時に力を発揮します。結構胸の内に強い気持ち秘めているイメージがあります」

――少数だからこその強みはありますか。
 「少数だからこそ、確実に個人種目では2本泳いで得点をみんな取ろうと思っていると思います。全競技を全力でやらなきゃいけないので、結構みんな覚悟を決めてというか、強い気持ちで『私が欠けちゃダメ』っていうのはみんな思っていると思います」

――表彰台入り、そして優勝へのポイントはどこですか。
 「今回は(他大学の)4年生の選手がランキング上位の選手が多いので、その選手が最後っていう気持ちで戦ってくると思うので、そこの強い気持ちを持っている4年生に負けないように食らいついていくことが重要かなと思います」

――インカレだからこそ力を発揮できるというのはありますか。
 「そうですね。やっぱりみんながすごく応援してくれて、レース前も励まして送り出してくれるので自分のタイムもそうですけど、チームのために得点取ろうっていう気持ちになるので、普段よりも楽しい雰囲気と心強さがあって、普段より力発揮できる雰囲気があります」

――後半の伸びが武器だと思いますが、どのような泳ぎが重要になってきますか。
 「最後の追い上げは自分の強みなので、そこで勝負をかけて上位に上がっていくのはもちろんなんですけど、前半に強い選手が結構多いイメージがありますし、4年生はインカレ最後のレースというのもあって積極的に入ってくる選手が多いと思うので、そこで同じぐらい(のタイム)で入っていれば、私の強みの後半で追い付いたりできるかなって思っています。前半の位置とかタイムが重要かなと思います」

――前半積極的に入るにあたって、どんな練習をされてきましたか。
 「前半も積極的には行くんですけど、気持ち的には落ち着いて入らないとバテちゃって後半上がってこないこともあると思うので、後半につながるように泳ぎ続けられるようにずっと反復で練習するというか、体に染み込ませています」

――練習内容以外で、今年から取り組んできたことはありますか。
 「去年の夏のちょっと前に体重が落ちて、レースで持たないこともあったりしたので、そこは忙しくなったり疲れていても体重を減らさないようにだいぶ気をつけて食事取っています」

――ライバルとなる選手や大学はいますか。
 「ライバルになる選手はもちろん200(メートル自由形)は池本凪沙さん(中大)で、400(メートル自由形)は難波選手(近大)や梶本選手(同大)。高いレベルの自己ベストですし、世界を経験している選手なので、すごくレベルの高いライバルの方だなって思います」

――その選手に勝つために、タイムよりはレースに勝つということを意識していますか。
 「インカレはタイムもそうですけど、順位で得点が決まるので勝つレースも重要かなと思います」

――得点源としてリレーが大事になってくると思いますが、リレーは3種目出られますか。
 「今、木津喜選手(木津喜一花・商2=淑徳巣鴨)が肩をケガしてしまっていて。それもあるので、もしかしたら3種目出られない可能性もあります」

――3種目の中で一番自信があるリレー種目は何ですか。
 「一番強いのは多分、4×100メートルのフリーリレーだと思います」

――展望はいかがでしょうか。
 「私と1年生の田村選手(田村真優・営1=目黒日大)は自由形専門で、2人とも100メートルの自己ベストは専門で泳げるぐらいのタイムなので2人が引っ張っていきます。あと木津喜選手も万全な状態ではすごく早いタイムで泳げますし、 遠藤渚選手(理工3=八王子学園八王子)も自由形はS1ではないですけど、100メートルだったら結構いい記録が出るので、自由形専門の2人が引っ張っていって、あとの2人も自分の全力を出すという感じのイメージです」

――男子は連覇を目指していますが、チーム全体の雰囲気はいかがですか。
 「4年生の選手がやっぱりレベル高く、結構明るい雰囲気で盛り上げる感じで、引っ張ってくれる選手がたくさんいるので、みんな引っ張られてすごい明るく『みんなで頑張るぞ』っていう雰囲気が高まっていますね」

――以前、田渕海斗選手(情コミ4=日大藤沢)を注目選手として挙げていました。
 「この間のパリオリンピックも目指していたぐらい、世界で戦えるぐらいのレベルの選手ですし、きついレースをこなしてもいつも『みんな俺についてこい』っていう感じで引っ張ってくれる存在なので、見ていてこっちも心を動かされるようなレースが多くて、すごくかっこいいなと思います」

――個人種目、リレー種目の目標を教えてください。
 「まずはちゃんと2種目とも決勝残って上位に食い込めるように、決勝で戦えるようにレースしていくというところと、あとリレーは木津喜選手の状態次第ではあるんですけど、出場する種目ではみんな全力出して、しっかり得点取れるように上位に入っていきたいなと思います」

――女子部としての目標は何かありますか。
 「人数がすごく少ないのと木津喜選手のケガで得点的に厳しい感じではあるんですけど、チームの総合の順位よりは、一人一人が自分のエントリーランキングより上げたり、少しでも得点を上げていけるようにしたいです」

――改めて、インカレとはどんな舞台ですか。
 「みんなここに懸けて1年やっていますし、チームのみんながいて、一人で戦う心細い感じじゃないので、みんなの力も借りて楽しんでレースできる大会です」

――最後に、意気込みをお願いします。
 「今年女子として一番上の学年で主将もやらしてもらっているので、自分がまずは自己ベストを出して表彰台に上って、明治全体にも勢いをつけられるようなレースを最初からしていけたらいいなと思います」

――ありがとうございました。

[末吉祐貴、中川美怜]