菅平最終戦は王者・帝京大戦 敗れるも対抗戦に向け手応え/練習試合

2024.08.27

 菅平合宿最終日。他大学との練習試合を重ね、菅平での最後の試合はサニアパークメインラウンドでの帝京大戦となった。関東大学春季交流大会(以下、春季大会)では引き分けた相手ということもあって注目の一戦となり、練習試合にもかかわらずたくさんの観衆を集めた。結果は28―31で敗れたが前後半通して接戦を繰り広げた。

◆8・25 練習試合(サニアパークメイングラウンド)
▼対帝京大戦
明大28{14―19、14―12}31帝京大○

 前半開始から互いに一進一退の攻防が続き、先制トライを挙げたのは帝京大。その後もトライを許してしまう。明大も敵陣深く攻める場面はあった。「ボールキャリーがコントロールできなかったり、2人目のサポートが遅かったりして簡単に相手にジャッカルされたりボールがポロポロしていた場面が何度もあったのでそこはもっと精度を高めないといけない」(左センター平翔太・商3=東福岡)。相手に流れが行き始めたと思われたところで、明大にチャンスが訪れる。28分、相手のゴールラインドロップアウトでハーフウェーライン付近まで戻されたものの、次々とスピードをつけてフェーズを重ねる。「今回はスピードっていう部分にこだわって、ボールを持っていない時でもしっかりスピードを意識していた」(右フランカー福田大晟・商4=中部大春日丘)。パスを受けた右ウイング安田昂平(商4=御所実)が大きくゲインし、最後は左ロック佐藤大地(法4=国学院栃木)がグラウンディング。直後再び得点を許すも、40分、相手のペナルティーで敵陣22メートルライン付近でのラインアウトモールからフッカー西野帆平(文3=東福岡)が抜けパスを受けたスクラムハーフ柴田竜成(営3=秋田工)がトライ。14―19で試合を折り返す。

 迎えた後半。前半同様先に得点されてしまう。しかし後半20分、敵陣22メートルライン付近で前半ではミスの多かったラインアウトを堅実にマイボールキープし、まさに重戦車のように前進を魅せる。最後列の西野がインゴールに飛び込んだ。その後も取って取られての攻防が続いた。それでも32分、立て続けの相手のペナルティーにより敵陣に入ると、マイボールラインアウトから素早く攻撃を展開する。フェーズを重ね、右センター秋濱悠太(商4=桐蔭学園)がスキをついて間を抜けトライ。7分を残して3点差を追いかける展開に。しかし大粒の雨が降り始め、両チームハンドリングエラーが増える。 40分を超え、あとがない明大は自陣から展開するが、最後はノットリリースザボールを取られ試合終了。最終スコア28―31で菅平最終試合を終えた。

 試合は敗れたものの、セットプレーやBKの展開力は上回るところも多々あった。「フィジカル面では全然負けていなかった」(ナンバーエイト木戸大士郎主将・文4=常翔学園)。彼らは菅平合宿で確実に成長を感じており、ミーティングを重ねることでチームの結束力も高まったようだ。今回出た課題を修正しさらなるレベルアップへ期待が膨らむ。また関東大学対抗戦(以下、対抗戦)は9月8日に開幕する。『奪還』へ向け明大ラグビー部の戦いは再び始まろうとしている。

[木曽琴乃]

試合後のコメント
木戸
――試合を振り返っていかがですか。
 「結果としては負けてしまったんですけど、 自分たちがフォーカスしている『前へ』やスピードっていうところをやっていこうということで、そこは少し見せれたかなと思います」


福田
――夏にFWが強化してきたことはありますか
 「セットプレーの部分はすごくこだわっていて、春スタートしてから全然ダメでした。でもこの夏合宿通して少しずつですけど成長できて、帝京大戦でもペナルティーもちょっとあったんですけど、自分たちとしては結構いいところもあったので、これを対抗戦にしっかりつなげていければいいかなと思います」

平翔
――帝京大と戦って印象はいかがですか。
 「自分的にはもう負けないなという感触はあります。今日の試合でも何度もトライを取れる場面がありました。簡単に見えて難しいラストパスの精度を高めないと取り切れるところで取れなくて、逆にトライされてしまうのでラストパスの精度をもっとこだわらないといけないなと思います」