(4)スマッシュ他(野口敏裕 神谷慎)
第4回はゲームの際決め手となるスマッシュ・トップスピン・エッグボール編です。
野口「体をいかに素早くボールの落ちてくる位置に動かして構えられるかですね。構えるときは来るボールを指差しながら待ちます」。
―打点はどの辺りがよいでしょうか?
野口「前すぎず後ろすぎず、ちょうどボールがつま先の上くらいに来たときに打つといいです」。
―空振りしないためには?
野口「原因は気持ちばかりが先行してボールを最後まで見えていないからだと思います。なので、力まず構えてワンテンポ待つくらいの余裕を持って打てばいいと思います」。
―打つとき狙う所は?
野口「スマッシュは決め球なのでどこでもいいんですが、あえて言うなら狙いを相手に分からないようにすることと相手コートの奥より手前を狙うといいです」。
―どうやって練習していますか?
野口「コート中央のネットをタッチしてからボールを出してもらい、後ろに下がりながら構えて打ったり、的をつくってそこに当たるまで打ったりします」。
―打つときのステップは?
神谷「クロスステップ(※1)でボールの位置まで下がります」。
野口「打つときは右足に力をためて、左足へ体重移動しながら打ちます」。
神谷「トップスピンのスウィングスピードを速めたものがエッグボール」。
野口「浅めを狙ってスピンをかけるとトップスピンで、深めを狙うとエッグボールになると思います」。
―この2つはどんな相手に有効ですか?
神谷「高いボールが苦手な人ですね」。
野口「この2つは相手を後ろに下げたり外に出したりできるので、グリップが薄い人です」。
―どんな場面で有効ですか?
神谷「テニスは基本相手が打ってきたのと同じボールで打ち返すのが有効なんで、相手がスピンをかけてきたらそれを利用してさらにスピンをかけたりします」。
野口「どうしてもポイントが欲しいときですかね。スピンをかけてラリーを続けることでローリスクでチャンスボールを待つことができます」。
―コントロールをつけるための練習方法は?
神谷「まずはサービスラインとベースラインの間に決められるように練習します」。
野口「それができたら今度はベースラインから30cmあたりに的を置いて当てる練習をするといいと思います」。
※1 足を交差させるステップ
※2 ラケットを打点より少し高い位置に引き、一気に下げて円を描くように拾い上げ、ラケットで前を大きく振り上げてかける
神谷は高3でキャプテンを務め100人近くのの部員をまとめていた。その経験から培った冷静さと持ち前の粘り強さ、明るさで1部昇格を狙う。
去年の1年生中心となったリーグ戦のオーダーを反省し、上級生が最前線で戦える体制を目指す。新体制となり、同期間、下の代とのコミュニケーションに重点を置いている。個性を生かし、一人一人に対応した指導で部を1部昇格に導く。
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