昨年の悔しさバネに、総合5位と健闘/全日本学生選手権

1999.01.01
 今年のインカレでは総合順位を5位へと上げ、私たちに数々の感動と可能性を見せてくれた本学スキー部。大会の跡として公式に残されるのはスコアのみだが、その裏側には部員たちの歓喜、葛藤などのさまざまな思いが点在している。ここでは、記録には残らないが、妙高で繰り広げられた部員たちの数々の熱きドラマを描いていく。

全国の強豪校が集い、大学スキー界の頂点を争うインカレ。雪上の熱き戦いが、今年もこの妙高の地で行われた。
全日程の中で最も早く登場したのはアルペン陣。地元・妙高開催の北村(政経4)や、夏に厳しい練習を乗り越えて成長してきたルーキーたちに期待が掛かった。だが、虎尾(政経1)のSL20位が最高順位と、得点を挙げられない。
その中、クロスカントリー部門の下司(政経2)が本学の先陣を切る。まず10㎞クラシカルでは昨年の成績を上回り10位に入賞、チームに初のポイントをもたらした。続く1.3㎞フリースプリントでは決勝までグループの先頭を走り、順調に勝ち進む。大会前の宣言通りに3位入賞を果たした。
下司が作った好調の波をジャンプ陣は逃さない。大会6日目に行われたジャンプ個人戦では、1本目に遠藤(政経3)が最長不倒の88メートルをマーク。迎えた運命の2本目、遠藤は悪天候をものともせず81メートルを飛び、見事優勝を決めた。
遠藤の個人戦優勝に沸いたジャンプ陣。だが、大きな落とし穴が待っていた。引き続いて行われた団体戦では、澤谷・山本(営2)・遠藤共に1本目を決められず、80メートル以下に沈む。2本目には澤谷や遠藤が巻き返すも、トップの日大に届かず、無念の2位に終わった。
 ジャンプ団体優勝は逃したものの、この時点で本学は総合順位を5位へと上げた。さらに順位を上げるためには、最終日のクロスカントリーリレーで4位以内に入ることが絶対条件。その厳しい条件の中、インカレはクライマックスを迎えた。
 リレーメンバーは早坂(政経1)、下司、大竹(政経1)、阿保主将(政経4)。下司が区間2位、そして大竹が区間3位の走りを見せ、アンカーの阿保主将に5位でつなぐ。だが、前を行く4位との差を埋められず、惜しくも5位に終わった。
今年のインカレは、総合5位で幕を閉じた。昨年の総合8位という成績から見れば、高く評価できる結果だ。だが、「戦い方しだいで上へ行けた」(下司)と部員たちはもっと前方を見据えている。今年この妙高で得た経験と自信を糧に、さらなる高みを目指してまい進していってほしい。