1・2年生、春先からの進歩見せる/剛騎杯選手権

1999.01.01
 若手選手の発掘・育成を目的として、各大学の1・2年生を対象に今年から開催されることになった剛騎杯。本学からは4人が出場し、目立った成績こそなかったもののそれぞれが1ヵ月半前の春季リーグ時とは一味違う動きを見せた。
 思うような結果を残せなかった春季リーグ後、選手達が口にした課題は「試合慣れ」だった。部員数が非常に少ないため、練習はいつも決まった相手とのみ。そうした状況の中で、試合中に起こる様々な状況に対処する力はなかなか身に付くはずもない。結果、実力・技術の差というよりも試合をうまくコントロールした相手に勝利を持っていかれたというのが春季リーグの現実だった。
 しかし、春季リーグから間髪入れず行われた東京都個人選手権で毎週末実戦を積んだことにより、感覚は「春先に比べると全然違う」(佐久間)。リーグ戦の時に比べ、相手の攻撃に対する剣さばき、足さばきにキレと余裕が出てきたことが今大会ではうかがえた。一方で、まだまだ自らの動きに対して納得いかず試合中に首をかしげる場面も多い。「もっと勝てたなぁ」と選手が苦笑いする場面もあった。比較的リラックスしてこの大会に臨むことができたからこそ、頭の中で考えている動きと実際の動きのギャップを試合の中で冷静に感じることができたようだ。
 部員合計10名という現状は、下級生に下級生としての甘えを許さない厳しい状況でもある。人数が多い部と違い、レギュラー・控えの区別などなく全員の活躍が期待されるフェンシング部。現1・2年生は高校時代に輝かしい戦績を残してきただけに、その期待度も大きい。秋の関東インカレへ向けて、4人のさらなる成長を期待したい。