ペア紹介 vol.3

1999.01.01

『心は熱く、頭はクールに』

 ヨット部のペアを紹介する連載企画。3回目は470級の川崎(政経3・写真左)・中田(法2・写真右)ペアです。

 これを運命の巡り会わせとも言うのだろうか。春シーズンの途中から470級でペアを組むようになったスキッパーの川崎太門とクルーの中田雄也。お互いを「性格が明るい。相性が合う」(川崎)、「頼りになるし、乗りやすい」(中田)と表現するほどの、ペアとしての“共感”は自然と二人の距離を縮めた。

 だが、初めから順風満帆のスタートとはいかなかった。春はレースによって結果にムラが生じ、精神面での課題を露呈。力がかみ合えば、波に乗り、走れるが、歯車が崩れると、落ち着きを保てず、熱くなり悪循環を生む。頂点を目指すための想いのぶつかりが、時には融合を、時には衝突という形になって表れた。

 しかし、春からの基本動作と平行して、レースを想定しての練習も行う中で感じたことがある。「練習通りのレースをしたい」(川崎)。二人とも気持ちが切れてしまい、冷静さを失った春の教訓から、常に、自然に、冷静であることの大切さに気付いた。だからこそ練習に重点を置き、課題を一つひとつクリアしていく。「熱くなりすぎると、どうしてもミスにつながる。安定した走りのためにはミスは許されない」(中田)。

 ミーティングや普段の練習からコミュニケーションをはかり、上を目指すこと、それはチームのため、相方のため、そして何より自分のため。「関東インカレで優勝したい」(川崎)。「全日本インカレで個人1位を目指す」(中田)。いよいよ秋シーズンを迎える二人の誓いに揺るぎはない。