島野怜が1G1A 日大に2―1で逆転勝ち!/関東大学1部リーグ戦

2024.08.11

 8月10日、天皇杯出場による日程変更で延期された第6節・対日大戦が行われた。10分に相手に先制を許すも、23分に熊取谷のゴールで同点に。さらに37分、島野がゴール前のこぼれ球を沈め逆転に成功した。後半は両者無得点に終わり、最終スコア2―1で明大が勝ち点3を積み上げた。

 今節は1G1Aを記録した島野が随一の存在感を放った。相手に先制を許して迎えた23分、島野が左サイドでボールを受ける。ニアにクロスを送り込むと熊取谷が頭で合わせ同点に。「日頃からクロス練習をやっている中で、いいボールが上がった。早いボールを入れた方が(ペナルティアエリアの)中の人はやりやすいと思っているので、早いボールをイメージして入れた」(島野)と、練習で行っている流れが結果に表れた。さらに37分、中村がゴール前に持ち込むとGKを交わしてシュート。DFに当たって跳ね返るも、島野が右足を振り抜きゴールに突き刺した。「最初、草太さん(中村主将)から横パスをもらえるかなと思っていた。ただ草太さんがGKを抜いて自分で打つタイミングで、しっかりと次はこぼれ球を狙っていた」(島野)。そう振り返りつつ、「リーグ戦ではなかなか勝ち越しゴールを決められてなかった。チームに少しでも貢献できたことは良かった」と決勝点にもなった自身の逆転弾に喜びを表した。後半は相手の時間が続くも失点を許すことはなく、最終スコア2―1で勝ち点3をモノにした。

(写真:ボールを持ち運ぶ熊取谷)

 島野が持ち味とするフィジカルと運動量は今や「どこの大学のどの選手よりも、勝っている自信がある」と自負。加えて第9節・筑波大戦での同点弾や「アミノバイタル®」カップ2024・早大戦での2ゴールなど、勝負どころで決め切る力が顕著だ。高校時代はプリンスリーグ東北で得点王争いも繰り広げた〝超攻撃的MF〟。大学界でもその得点力が開花しつつある。また明大では守備へのウエートが高いボランチを主戦場に。「守備の部分ではボールを奪うシーンと攻撃を遅らせるシーン、攻撃の部分では中に入って行く部分と作るシーン、そういうバランスを見ながらやる部分で、少しずつ成長できている」(島野)。1年時夏には課題であった〝考えるプレー〟は今や武器になりつつ、攻守において磨きがかかる。さらに「自分がリーダーシップを取る部分をもっと伸ばして、チームとしても大学界でも『島野はちょっと違う存在だな』と思われるように頑張りたい」と上級生としての覚悟も伺わせた。栗田大輔監督も「非常に攻守において成長してきている。今後は謙虚に伸び続けてほしい」と評するなど、〝超万能型MF〟は目を留めるべき存在だ。

(写真:ボールを保持する島野)

 明大はここまでリーグ戦を11試合消化して8勝3分と無敗だ。また荒天による2試合の未消化がありながらも暫定2位と高順位をキープ。次戦は17日に敵地での東洋大戦、約1カ月間の中断前最後のリーグ戦となる。勝ち点3を積み上げ、9月から開催の総理大臣杯全日本大学トーナメントに勢いをつけたい。

[長崎昇太]