三浦が圧巻の演技で1位に 堀見は4位に入る/プリンスアイスカップ

 7月13日から3日間にわたって開催されたプリンスアイスカップに三浦佳生(政経1=目黒日大)、堀見華那(商4=愛知みずほ大瑞穂)の2選手が出場。三浦はFS(フリースケーティング)で200点を超える会心の滑りで1位、ラストシーズンに挑む堀見はSP(ショートプログラム)、FSでともに4位に入った。

7・1315 プリンスアイスカップ(KOSÉ新横浜スケートセンター)

シニア男子

シニア女子

 今季の新プログラム『Conquest of Spaces』のテーマに合わせ「このプログラムのためにある」と語った衣装を身にまとった三浦は、昨季から印象をがらりと変えてリンクに登場した。6分間練習ではジャンプを軽々と着氷するたびに大きな声援を受け、客席の熱い期待を背負う。音楽の拍を取った力強い冒頭に始まると、スピードに乗って4回転サルコーと3回転トーループのコンビネーションジャンプを華麗に着氷。中盤のトリプルアクセルも難なく成功し、さらにステップやスピンでも完成度の高いスケーティング技術を見せる。自身の強みである速さを最大限に発揮し、迫力にあふれた演技を披露した。最後は高く拳を突き上げてポーズを決め、会場は盛大な拍手に包まれた。3本目の4回転トーループを転倒するミスがあったものの、結果は94.31と高得点を記録。SPを首位で発進した。「内容の割にはすごく上出来だと思うが、やはり4回転トーループは降りたかったし、(決めていれば)余裕で100点を超えたと思うので、もっと進化を目指していきたい」と高く目標を見据える。

(写真:圧巻の演技を披露した三浦)

 FSでは漆黒の衣装に身を包み『シェルブールの雨傘』を披露した。「練習でなかなかうまくいかないジャンプだったので、何も考えずに思い切って跳んだ」と6分間練習では決まらずに、不安要素としていた冒頭の4回転ループを着氷させると波に乗った。疾走感あふれるスケーティングと打点の高いジャンプでリンクを制圧。オフシーズンに突き詰めた表現面では、物語の世界観に合わせて強弱をつけた振り付けで観客を魅了した。最終的に4本の4回転ジャンプを含む計7本のジャンプ全てを着氷させ、圧巻の表現力を見せた三浦の点数は自身初の200点超え。ISU非公認の大会ながら世界歴代7位に相当する点数を出したものの「出落ちにならないようにしっかりと次の大会に向けて準備していきたい」と慢心する様子はない。昨年の雪辱を期す今季。世界を見据える三浦の目はすでに闘志にみなぎっている。

(写真:新プログラムに挑んだ堀見)

 白を基調としたかれんな衣装でリンクに登場した堀見。今季から新たに演じるSP『エデンの東』は「ずっとやりたかった曲」と思い入れが強く、現役最後の年となる今季への気持ちの強さを感じさせた。演技が始まると、堀見は明るい表情で音楽の世界観を表現。冒頭の3回転ループは着氷が乱れ、続くコンビネーションジャンプでも転倒してしまうなど、2本のジャンプでミスがあった。「パンクしなかったことは良かったが、やはり少し詰めの甘いところがあった」(堀見)。しかし、終盤のダブルアクセルは見事に着氷。ラストはレイバックスピンからスパイラルに移るこだわりの振り付けで締めくくり、美しい旋律とともにしなやかな演技で会場を魅了した。演技後には「練習の時にこれぐらいでいいやというのが少し出たなと感じたので今後の練習に生かしていきたい」と意気込んだ。

(写真:表情豊かに世界観を表現した堀見)

 FSでは昨季から継続のプログラム『La La Land』を披露した。演技序盤は優しげなメロディーに乗りながら、伸び伸びとリンクを舞う。「ジャンプは全てミスしちゃうんじゃないかというくらい調子が良くなかったが、練習の時よりは集中して、今できるものはできた」と着氷が乱れる場面も見られたが、気持ちでこらえた。「このプログラムは柔らかい部分と最後の元気な部分を分けてめりはりをつけるようにしていて、そういう部分は去年からやっているのもあって余裕があって、表情とかも付けられた」と演技終盤ではリズミカルな曲調に合わせ躍動感あふれる演技で会場を沸かせ、笑顔でこのプログラムを締めくくった。堀見にとってラストシーズンとなる今季。「一戦一戦次がないと思いながら全力で、お客さんに楽しんで見てもらえるような演技がしたい」。覚悟を決めて、最後のシーズンに向かっていく。

 2選手にとっては今季初の実戦となった今大会。2カ月後に迫る本格的なシーズン開幕に向けて試金石となる重要な大会となったに違いない。己の現状に満足せず、さらなる高みを目指す各選手の今後の活躍に期待がかかる。

[大島菜央、冨川航平]

試合後のコメント
三浦
——曲の物語に合わせて、情熱がほとばしってくるような感じがしましたが、イメージしていたことはありますか。 
 「『シェルブールの雨傘』の映画の、最初の幸せな2人組からラストはハッピーエンドととるかバッドエンドととるかは人それぞれなんですけど、物語を曲が流れていくにつれて、情景が言葉で表さなくても表現できるようになりました。これからそこはまだまだやっていかなきゃいけないんですけど、ただ前に比べてジャンプをしながらもそういうことができる余裕が出てきたので、自分にとって大きな成長かなと思います」

——初戦でこれだけの演技をしてくれると、すごく期待してしまいます。
 「ここでいい演技をして、逆に怖いという部分もあるんですけど、この調子をこの点数じゃなくてもいいので、高いクオリティーをキープできるようにはしておきたいです」

堀見
——今大会に出場した意図を教えてください。
 「スピンのルールが変わってそれのレベルが取れるかというのを確認したかったのと、あとはSPを新しくしたのでそこをやりたかったという感じです」

——大会を通して感じたシーズンへ向けての課題と収穫を教えてください。
 「まだ体の動きとかキレだったり体力的な部分が全体で言うと30%くらいかなという感じで、本当にラストのシーズンであと一回という試合ばっかりで、また来年というのがないからこそ、あと2カ月でブロックが始まるのでもう少し気を引き締めてやっていかないといけないなと思いました」

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