謎多き合気道部に大潜入/合気道体験稽古

2024.07.15

 6月4日、合気道部の練習会に弊部記者が参加してきた。普段は見られない練習の雰囲気をお伝えしたい。

  6月の蒸し暑さ残る雨上がりの午後、合気道部の体験練習が明大和泉キャンパス柔道場にて開催された。筆者は武道の経験が一切ないため、体験は道着の着方を教わるところから始まった。当然だが、普段の洋服とはまったく着心地が異なるため、ただ道着を着て立っているだけで日常生活とは異なる筋肉を使っている感覚があった。 

  練習は礼に始まり礼に終わる。道場内が静まり返り、自然と身が引き締まる思いだった。筆者がまず始めに教わった動きは膝行(しっこう)と呼ばれる膝歩きのやり方。膝を地面に付き、それを軸として体をひねることを繰り返して前に進む。筆者は牛歩のような速度でしか動けなかったが、部員たちは歩行と変わらないスピードで体運びを行っていた。その後も杖(じょう)という、1メートル30センチの棒や木刀を用いた練習が始まった。相手の喉をめがけて突く、頭を叩くなど、動きの一つ一つがかなり実践的なことにも驚かされた。

終盤は合気道の花形、投げ技の指導も受けた。筆者が教わったのは「四方投げ」という技で、やり方は相手の手を額のあたりまで持ち上げながら踏み込んで相手の背後に回り込み、そのまま下に向かって重心を下げるというもの。そうすることで後ろ向きに相手を転倒させることができる。眞下廣誠(政経4=城北)によると「動きさえしっかりできれば自分より体がでかい人も楽に倒せる」とのこと。

(写真:眞下に抑えられる筆者)

2時間の練習はあっという間に終わり、記念撮影をして解散することになった。印象的だったのは、部員たちの練習中の真剣な姿と休憩中や解散した時の和やかな姿。規律の取れた練習と、部員内の充実したコミュニケーションが、試合での気迫のある演武を生み出すのだろう。筆者個人としても大変貴重な体験ができた。この場を借りて、ご指導してくださった安藤遼大主将(情コミ3­=横浜翠嵐)と眞下選手、並びに部員の皆様に感謝を申し上げたい。今回の体験会を通じて、これからも記者として合気道部の意気軒昂(いきけんこう)な部員たちとその演武を追い続けたいと強く思った。

[中村慈詠]