
ルーキー・工藤が優勝 明大勢から5人が全日本ジュニアへ/東京都ジュニア体重別選手権
7日、東京武道館にて東京都ジュニア体重別選手権(東京都ジュニア)が行われた。今大会は2024年中に15~20歳になる選手に参加資格があり、明大からは18人が出場。結果は100キロ超級で工藤悠祐(政経1=延岡学園)が優勝を果たすなど、5人が全日本ジュニア体重別選手権(全日本ジュニア)への切符をつかんだ。
◆7・7 東京都ジュニア体重別選手権
(東京武道館)
▼60キロ級
佐藤――ベスト4
佐々木――2回戦敗退
▼66キロ級
末次――ベスト4
福田――ベスト8
喜多――2回戦敗退
▼73キロ級
髙橋――ベスト4
石塚――ベスト16
尾崎――1回戦敗退
▼81キロ級
祝――ベスト4
奥田――2回戦敗退
笠川――1回戦敗退
▼90キロ級
三木――3回戦敗退
芳垣――1回戦敗退
▼100キロ級
井手――ベスト8
嶧田、片山――2回戦敗退
▼100キロ超級
工藤――1位
千野根――2回戦敗退
最初に準決勝まで駒を進めたのは73キロ級の髙橋叶(政経1=習志野)。準々決勝ではGS(ゴールデンスコア)までもつれ込む熱戦を勝ち抜き、迎えた準決勝。歳下である荒川(足立学園高)と対峙(たいじ)した。足技で果敢に攻める荒川に対して髙橋も負けじと応戦。両者技ありを取ることなく、GSに突入するかと思われたが、試合終了間際に技ありを取られ敗戦を喫す。全日本ジュニアへの出場権は獲得したが、悔いの残る結果となった。
今大会で特に成長を見せたのは工藤。5月に行われた東京学生優勝大会ではメンバー入りを果たすも、先月の全日本学生優勝大会ではメンバーを外れた。そのため工藤にとって、今大会は悔しさを胸に臨んだ大会だった。準決勝まで順調に駒を進め、全日本ジュニア出場を確実なものとすると、準決勝の相手が棄権。「試合をしたかったが、決勝の相手は準決勝で試合をしているので体力の余裕ができた」(工藤)。決勝戦の相手に村瀬(日大)を迎え、課題点であった技出しを意識しながら猛攻。そして試合開始2分53秒、小外落としで優勝を決めた。「最後の最後だから、自分から思い切っていこうと思っていた。準決勝の相手も強くて、たまたま勝てただけなので、優勝したからと言って練習しないのではなく(全日本ジュニアでは)挑戦者の気持ちで頑張りたい」(工藤)。
工藤の決勝戦の横のマットでも熱い戦いが繰り広げられていた。66キロ級・末次晴倫(政経2=沖学園)の準決勝だ。準々決勝では試合中盤に背負い投げで技ありを決めた後、小内刈りで技あり一本を決め、流れをものにしていた。そんな末次だが試合開始から粘り強く組み手を続けるも、試合開始3分に指導を取られてしまう。「完全に力負けしていた」(末次)。しかし今大会前の減量を順調に成功させた末次は体力面では弱みを見せなかった。強みであるしぶとい組み手で技ありを与えず、GSへ。相手の様子を伺いながらなんとか決勝へ駒を進めたい末次だったが、GS1分45秒、袖釣り込み腰で一本を取られ準決勝敗退となった。「投げる技をもっと増やして、全日本ジュニアでは優勝したい」(末次)。
昨年度の同大会では3人が全日本ジュニア進出を決めた明大だが、今年度は5人と進化を見せた。また、会場では観客席やマット横で光岡岳人主将(商4=大牟田)らが選手にアドバイスを掛けながら観戦する姿が多く見受けられた。「やっぱり秋の尼崎(全日本学生体重別団体優勝大会)で優勝したいという思いでやっているので、光岡キャプテンを中心にとても明るくていいチームになっている」(中濱真吾監督)。悲願の大学日本一のためには、チーム作りも欠かせない。次大会は高崎アリーナで行われる全日本ジュニアだ。今大会で活躍を見せた選手たちはどのような戦いを見せてくれるのか。今後も明大の進化へ期待がふくらむ。
[森口絵美理]
試合後のコメント
中濱監督
――結果を振り返っていかがですか。
「もう少し行けるかなと思っていたんですけど、祝はとても頑張ってくれたという印象です。少し2年生が不甲斐なかったです」
――大会前に選手たちに掛けた言葉を教えてください。
「選手には厳しい試合になると思うので、しっかり内容より結果を出すようにと伝えました。相手も必死で来るし、組み手も厳しいだろうということを言いました」
末次
――結果を振り返っていかがですか。
「次の大会にはつなげられたんですけど、やっぱり優勝を目指していたので反省です」
――今大会で成長を感じた点を教えてください。
「3回戦までは自分がほとんど後手に回ってしまって良くなかったんですけど、準々決勝は自分の柔道ができて2回投げることができたのでそこは良かったです」
工藤
――優勝という結果を振り返っていかがですか。
「1、2回戦目は九州で(高校時代)負けたことがある選手でした。自分はまだ来年がある立場なので、悔いがないように自分が持っている力を出し切れるように頑張りました」
――見つかった課題点を教えてください。
「技出しが遅いところで、勝ったことがない相手にも先に技をかけられたので、これからは体力をつけていろいろな技を身につけて戦いたいです」
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