
東日本大学選手権 大会後インタビュー③/金田晃太朗
6月25日から28日に富山県で東日本大学選手権(東日本インカレ)が開催された。決勝戦では春季関東大学1部リーグ戦(春リーグ)王者・中大にフルセットの末敗北し、惜しくも準優勝という結果に。今回はたくさんの感動を届けてくれた選手たちにインタビューを行った。第3回は金田晃太朗選手(政経4=駿台学園)をお届けする。
(この取材は7月2日に行われたものです)
金田晃太朗(政経4=駿台学園)
――今大会を振り返っていかがですか。
「初戦の武大(国際武道大)はチーム的にはなかなかコンディションが上がらない感じでちょっと序盤苦戦したところはあったんですけど、試合重ねるにつれてだんだん雰囲気も良くなって、チームの完成度も上がっていった大会だったかなって思います」
――大会を終えて今の率直な感想を教えてください。
「単純に優勝したかったなっていうのもありますし。決勝でああいうふうに負けたからこそ、個人的にもチーム的にも課題が多く見つかったかなって思うので収穫のあった大会だなと思います」
――課題は具体的に何が挙げられますか。
「特に決勝なんですけど、中大とやって2セット目とかは自分たちが終盤までずっとリードしていて取れたセットだったと思いますし、確実に強いチームだったらモノにしてくるセットとか点数っていうのをまだ自分たちは取り切れてない、取りこぼしてる部分があるのでそういうところをもっと細かいところだけど詰めていけたらいいのかなって思います」
――デュースを取り切る上で大切なことは何だと思いますか。
「もちろんメンタル的な勝負強さも必要だと思いますし、サイドアウトを確実に取ってブレークの時にいかにサーブを攻めて、ブロックで仕掛けていけるかっていう戦略的な部分ももう少しチーム全体で詰めていけたらなと思います」
――決勝戦で第3セットを取れた要因は何だと思いますか。
「先にあっちにマッチポイント握られてその時に周りも多分そうだと思いますけど、自分的にも焦りはあんまなくて1点取れば追い付くし、またデュースで取り切ればいいやっていうメンタルだったので、あんまり特に変に意識はしてなかったです」
――ご自身のプレーを振り返っていかがですか。
「春リーグ前から捻挫とか盲腸とかになって、なかなか春リーグ(春季関東大学リーグ戦)はコンディションが上がらない期間だったんですけど、東日本インカレ(東日本大学選手権)になって負けたら終わりの試合でコンディション的には今年の中では一番いい大会だったのかなと思いますし、あとはフルセットの終盤の体力だったり4年生としてもうちょっとチームを引っ張るようなプレーとか行動が取れたの方がいいのかなっていう課題も見つかりました」
――ネット際の強さがよく出ていたと思いますがいかがですか。
「ブロックはもちろん自分の得意分野でもありますし、ネット際のボールの処理っていうのも元々苦手ではなかったので、そこができないと自分がコートにいる意味はないのかなと思ってるのでそこはしっかり責任持ってプレーしていました」
――今大会のブロックを振り返っていかがですか。
「ブロック正直すごく良かったかなと思います。特にライト側の黒澤(孝太・政経3=明大中野)と近藤(蘭丸・文3=東福岡)がブロックを頑張ってくれてミドルの自分としても合わせやすかったですし、黒澤も1枚で飛ばしてもタッチ取ってくれたり、止めてくれたりしたので今大会になってすごく安心感があるなとは思いました」
――印象に残っている場面はありますか。
「東海大戦の時に相手が速いコンビを使ってくるので、なかなか自分が(ブロックに)追い付かないことが多くて。そういう時は近藤と黒澤は1枚になっちゃうけど、そこで任せて。特に黒澤とかがタッチ取ってくれる場面が多かったので、それがすごく安心感あったし、自分の中であの試合の勝因はそこかなとは思います」
――トータルディフェンスはいかがでしたか。
「元々みんな多分意識はしてた思うんですけど、なかなかブロックと前後の関係が曖昧なところがずっとあって、今大会になって試合重ねるにつれてそういう細かいところをもっと詰めてきて、トータルディフェンスの完成度っていうのが試合を通してどんどんレベルアップしていったのかなとは思います」
――試合を通して良くなったのは試合中の声掛けなどが良かったのでしょうか。
「もちろん試合中の声掛けとかもあるんですけど、ミーティングで相手に対して自分たちがどういう動きをするのかや、自分たちの動きの改善なども話せたと思いますし、あとはみんなのコンディションが上がって動きが良くなってきたっていうのも要因かなと思います」
――いつもの大会とは異なり、遠征でしたがコンディションの維持はいかがでしたか。
「みんなホテル宿泊だったりとか、普段と違うような食生活になってそういう面でのコンディションを整えるのはちょっと難しかったなとは思うんですけどトレーナーの方の指示通りに朝ご飯をしっかり食べたりとか、試合前の補食をしっかり食べたりしてみんなそういうところの意識の高さっていうのは見られたので、すごくいい遠征だったなと思います」
――春リーグから東日本インカレまでに練習したことはありますか。
「春リーグの時はチーム全体のブロックが全然良くなくて。リーグ最終戦も東海大にやられてしまってたので、特にブロック練習を多めにやろうっていう話になって。普段リーグ期間とかはあんまりブロック練習の時間は取らなかったんですけど、東日本までの間はブロック練習2、30分ぐらいとって、ブロック中心であとは複合練習で紅白戦をやったりとか、そういうのを増やしたのでチーム力、特にブロックが上がったかなと思います」
――黒澤選手と近藤選手のブロックの良さはその練習が効いたのでしょうか。
「ブロックの形も練習通して良くなったと思いますし、特にレフトの選手に関しても言えるのがブロックの位置取りが良くなったなと思います。トスが長くなった時のブロックの位置取りってサイドの選手は変わるんですけどそこが試合の時でも状況に応じて位置取りができるようになって、すごいブロックのコースのふさぐところがいい位置で跳べてるなっていうふうには感じました」
――その位置取りというのはチームで決めごとがあるのでしょうか。
「チームでっていうよりかはバレーのセオリーなので、トスが短くなったら基本的に相手の打つ手の肩の中心ぐらいでサイドの選手が跳ぶっていう意識でやってるんですけど、それがなかなかトスが毎回違う位置に上がってきたりして難しいので、練習重ねていくうちにみんなそこの感覚が鋭くなってうまくなっていったのかなと思います」
――今大会で長いラリーを取り切れた要因はありますか。
「元々うちの課題であったディグアタックの効果率っていうのが春リーグずっと低かったっていうデータをアナリストが出してくれたんですけど、それを意識した練習を取り組んだりとかして長いラリーになっても決め急がないようにしようって試合中特に話していたので、きついボールだったらしっかりリバウンド取ったりとか、無理に打ちにいってミスにしないようにっていう話をずっとしてて、そういう意識が全体で共有されてたのでそこも大きのかなと思います」
――具体的にどのような練習が効きましたか。
「紅白戦みたいな感じなんですけど、18―20ぐらいからのビハインドで負けてる状態でAチームの方がスタートして、いかにサーブを攻めてブレークを取って、その試合で勝ち切れるかっていう感じの練習をしていました。その練習で大事になるのはブレークの時のサーブの精度といかにこっちがミスをしない、かつリバウンドを取ったりするかっていうとこなので、その練習を通して長いラリーでもミス少なく、逆にこっちが得点できるっていう場面が増えた要因かなと思います」
――秋リーグに向けて練習したいことを教えてください。
「秋まで時間があるって言っても、夏休みが終わったらすぐ秋リーグ始まっちゃうので個々の技術の向上ももちろん上げていくのもそうですし、あとサーブかな。いかに最後の方はサーブを攻めて相手を崩せるかが重要になってくると思うのでこれも個人の技術になっちゃうんですけどそこも含めて練習していきたいと思います。あとはトーナメントを乗り切れるような体力作りのウエートトレーニングだったりとかをやって全カレ(全日本大学選手権)で去年みたいにフルセットになっても翌日体力残して戦えるような基礎体力つくって、長期戦に強いチームになりたいなと思います」
――今後に向けた意気込みをお願いします。
「チームとして目標にしてるのは優勝なのでそこに向かって全力でやっていくのもそうですし、今大会特に3年生が頑張ってくれた大会だなと思うので、最後の全カレとか4年生の力がどれだけ出せるかが勝敗に勝敗の分かれ目だなと思うので、最後は自分とコートに出てる特に岡本(知也・政経4=五所川原工)と4年がチームを引っ張って優勝に導いていけたらなと思います」
――ありがとうございました。
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