長年のライバル~早大・東洋大~
【大学一のFW・早大】
今年度は春・秋2冠という成績を残した早大。彼らの持ち味はなんといっても抜群の攻撃力である。早大は、上野(3)や久慈(2)を初めとする日本代表で活躍する選手が多く、一人で相手をかわして突き進み、そのままゴールを奪っていく。個々人のスキルの高さは昔の明治を髣髴(ほうふつ)させるものがある。また選手の人数も他大学を圧倒する多さだ。練習方法はセット練習重視の明治とは異なり、ゴール前の練習などが主。白熱したシュート練習は早大の攻撃力の高さを物語っている。
また、秋、絶対的強さを誇っていた早大に対し、唯一黒星をつけたのは明治だった。これは「早大には負けたくない」という強い気持ちが表れた結果でもある。
【体力と爆発力・東洋大】
今年度、本学が一度も勝ち星を挙げられなかった相手・東洋大。彼らの売りは底なしの体力、スピード、そして当たりの強さである。破壊力のあるチェックは時たまペナルティーをもらうこともあるが、それだけ威力は相当なもの。また、インカレ決勝戦でハットトリックを決めた芳賀(3)や坂上(太・2)など、個人のスキルも高い。練習は60分間動き回れるほどの体力づくりを重視しており、2時間の氷上練習でパックを使わず走りこみのみというメニューもあるという。東洋大のパワーとスピードはこの過酷なトレーニングの賜物と言えよう。
インカレ決勝戦で二度も悔しい思いをさせられた本学。もう決して負けるわけにはいかない。
【大学一の組織力・明大】
大学アイスホッケー界において最高峰の組織力と伝統を誇る明大。彼らのプレーの礎は今も昔も変わらない「繋ぐホッケー」である。決して派手ではないがセットがピタリと合った瞬間、彼らのプレーが生きてくる。「明治が点を入れられる時は全員が絡んだとき」(江端・法2)。パスを繋いでリズムをつかみ、自分たちのペースに持ちこんでゲームを支配する。これが明治の勝ちパターンだ。「空いたスペースをうまく使って攻めてくる」(早大・久慈)。セットプレーを重視した明治のプレースタイルは、他大学からも一目置かれているほど。
「(入学してから)ずっと変わらない練習メニュー」(田中・政経2)は、団体競技のアイスホッケーにおいて大切である、チームプレー精神を養うもの。明治はこの変わらない「繋ぐホッケー」でこれまで数々の栄光の歴史を築き上げてきたのである。
明治も早大も東洋大もそれぞれプレースタイルは異なるが、昔から勝敗を分けてきたライバル同士である。長年積み重ねられてきたからこそ高まるライバル心。それぞれの名誉と誇りをかけたこの因縁の戦いはこれからも変わらずに続いていくだろう。
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