卓球部・硬式庭球部@西調布
◎練習を第一に考えた設計
西調布の駅から徒歩15分程度で白造りの建物にたどり着く。ここが硬式庭球部と卓球部が共同で生活する寮である。築4年のきれいな建物の横にはテニスコートが隣接しており、「練習がすぐできる」(脇坂)環境が整っている。ここで硬式庭球部は授業を優先しつつ、基本的に午前9時から12時、午後2時から6時の2回に分けて練習を行っている。
卓球部は寮の中に専用の体育館を持つ。生活場所と練習場所が直結しているために硬式庭球部と同様、「いつでも練習できる」(原)。夜10時くらいから自主練習に励む選手もおり、競技に集中できる設計となっている。
また双方が共同で使っているトレーニングルームも24時間利用可。雨天だと練習ができない硬式庭球部にとっては欠かせない存在である。
◎両親のような存在
この寮を管理するのは鈴木夫妻。朝・夕の食事作りはもちろん、体調を崩した人がいたときには親のように看病してくれる。部員に気さくに話しかけてくれる人柄故に「両親のような存在」と2人とも口をそろえた。また、時には寮の使い方が荒かったり、規則を破ったときは怒るなど、部員への厳しさも忘れない。しかし「みんな素直に話を聞いてくれる。今年で4年目だが、何の大きな問題もなく安定した生活を送れている」と鈴木さんは安堵(あんど)している。
鈴木夫妻が食事で気をつけていることは栄養面はもちろん、味付けだという。大学生が好む濃い味を心がけている。一番人気はから揚げらしい。こうしたおいしい食事が選手の日々の活力につながっているのだろう。
◎地域交流
硬式庭球部も卓球部も地域交流を積極的に行っている。卓球部は小中学生や主婦を対象とした監督主催の卓球教室を行っており、硬式庭球部は町内会の運動会や盆踊り大会に今年から参加している。また卓球部同様、硬式庭球部が主催するテニス教室に調布市在住の人を招待するなど、地域への密着を重視している。その裏には「ナイター設備を将来的に導入したい」(脇坂)という熱い思いが隠されていた。近隣に迷惑をかけてしまうという配慮から実現できずにいたが、こうした地域交流を今後も進めていくことで、地域の方にも納得してもらおうとしている。
◎記者メモ
硬式庭球部と卓球部は仲がよく年2回の大掃除のあとに合同でパーティーをしたり、勉強面でサポートし合っている部員もいる。一緒に卓球やテニスを楽しんだりするなど、良きパートナーと言える。
また問題もあり、卓球部も硬式庭球部もだいたい今2人部屋のところが3人部屋になっており、部員の増加により寮がパンパンになってきているのが現状だ。「製氷機や洗濯機、乾燥機が足りない」(原)と不満もある。
本当にきれいな寮で掃除もきちんとされている印象を受けた。部員の部屋をのぞかせてもらったが、おのおのにアレンジして楽しんでいるようだった。
今後もこの恵まれた環境で輝かしい成績を残していってほしい。
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