表彰台入りならずも個人の成長光る/東日本大学対抗選手権

 東日本大学対抗選手権2日目には3階級の選手が出場。表彰台入りとはならなかったものの、89キロ級の道畑陽識(政経4=常翔学園)がスナッチ部門3位に入賞するなど、各選手の成長が感じられた。

◆6・28~30 第52回東日本大学対抗選手権(日大生物資源科学部体育館)
▼67キロ級
4位 中野(S111 J132 T243

▼73キロ級
5位 木村(S121 J138 T259)

▼89キロ級
4位 道畑(S133 J161 T294)
※S…スナッチ、J…ジャーク、T…トータル

 67キロ級に出場した中野龍斗(政経2=水島工)は1ヶ月前に腰を負傷し、万全な状態ではない中の試技となった。得意と話すスナッチは1、2本目を成功させたが、3本目は「気持ちの面で負けてしまった」と失敗。続くジャークでは「正直1本目から少し重たかった。クリーンさえなんとかなれば出せるかなと思ったが、切り返しで失敗して喉がつぶれるような形になってしまった」と2回目を落としてしまう。しかし3回目の挑戦ではセコンドの鼓舞を受けて見事132キロを挙げ切った。トータルは243キロで両部門と合わせて4位に入り、記録なしとなった5月の全日本個人選手権から大きな成長を遂げた。

 73キロ級には木村梁(営4=紀北工)が出場した。スナッチの3本目には5月の全日本個人選手権よりも増量した121キロに挑戦し成功。大きく拳を突き上げて喜びをあらわにした。ジャークの1、2本目も安定感のある姿を見せて成功させるが、3本目では肩が回ってしまい記録は138キロに終わる。「ずっと3本目が取れていないので、まだまだ頑張らないといけない」と課題をあげた。

 道畑は89キロ級に出場し、スナッチを3本とも成功させた。また3本目には自己ベストである133キロを成功させ、部門3位の好記録をたたき出す。「スナッチは大会前から不調で、アップ場まではすごく不安だったんですが、会場のステージに立つことによって緊張とそのアドレナリンが出て、うまく自分らしい試技ができたかなと思います」(道畑)。自信があったと話したジャークでは2本目を失敗したものの、3本目は監督らに背中を押され「全てを出し切るつもりでいこうという気持ちになった」と最高学年としての意地を見せた。

 2日目を5位で終えた明大。最終日には5月の全日本個人選手権で準優勝を果たした+109キロ級の寺西洸志郎(営4=滑川)が出場するなど、表彰台入りに大きく期待がかかる。

[大島菜央]

試合後のコメント

中野
――今日の試合を振り返っていかがですか。
 「自分の思っている重量は触れなかったんですが、点数は予想よりも上だったので、そこは良かったと思います。スナッチの3本目とジャークの2本目をしっかり取っていたら、もう少し順位も変わって明治の東インカレに貢献できたのかなと思います」

――5月の全日本個人選手権から成長を感じた点はございますか。
 「メンタルの面で、個人戦の時は115キロでスナッチを落として、そこからしょげてジャークがなかなか取れなかったです。今回は切り替えて、114キロは取れなかったが1本目、3本目をしっかり取れたので いいかなと思います」

木村
――練習中意識したことはございますか。
「監督から体幹が大事って言っていただいたので、それをやっていたらこの大会に結果が出たっていうのは、やはり体幹が大事なのかなって身をもって感じました」

――次の大会に向けての意気込みをお願いします。
「次に向けてやらないといけないことが明確に分かったので、それを強化していって、大会でいい結果を出せるように頑張ろうと思います」

道畑
――5月の全日本学生個人では体の調子を本番までに持っていけなかったとのお話がありましたが、今回はいかがでしたか。
 「途中まではすごく良くて新記録とかも出たんですが、練習をしすぎて3日ほど体調を崩してしまいました。微熱ではあったんですが、メンタル的にも筋力的にも結構落ちてしまったなっていうのを感じていました。その不安がかなりある中で試合に挑んだんですが、調子自体、感覚はすごくよく試合に臨めたと思います」

――最上級生となりチームの要として挑んだ団体戦ですが、今までの大会と比べて気持ちに変化などはありましたか。
 「3年生、2年生と団体戦に出させていただいて、4年生になってからはやはり最高学年ということもあって、後輩が頑張っているのにそれ以上に先輩が頑張れないのは情けないという気持ちが強かったので、後輩に情けない姿を見せないことと、背中で後輩を引っ張れる先輩になろうという気持ちは強かったです」