2-1で初戦突破 『圧倒』は持ち越しに/「アミノバイタル®」カップ 

2024.06.20

 昨年度は初戦敗退と悔しい結果に終わった「アミノバイタル®︎」カップ。今年度の初戦は国学院大との戦いになった。中村の先制点、熊取谷の追加点で2点リードし前半を折り返す。しかし後半AT、守備のスキを突かれ失点。結果的に明大が目標とする無失点とはいかなかったが大会初戦を勝利した。

 序盤は両者攻める展開となる。そんな中試合が動いたのは20分、明大のカウンターからの連続シュートが炸裂(さくれつ)する。二度は相手キーパーにセーブされたものの三度目、こぼれ球を中村が押し込み先制に成功。続く40分、島野の鋭いシュートに熊取谷がワンタッチで得点を重ね、2-0で前半を折り返した。

(写真:先制点は今季9得点目となった中村)

 後半、韮澤が好セーブを見せた。二度FKからの枠内シュートを防ぐなど活躍した韮澤は、今試合がトップチーム初出場。苦節3年の大学生活を経ての初出場に「デビュー戦でもう感情に表現できないくらいうれしい。この試合を落としたらもうないなという覚悟を持って臨んだ」と語った。しかし後半AT、前線でボールを奪われそのまま守備が整う前に攻め込んだ相手に得点を許す。「ボールが見えたときには外だった。そこで1歩走ったり、2歩足を動かして最後に食らい付くみたいなところを積み重ねていかないといけない」(韮澤)。結果的に無失点とはいかなかった今試合。「明治のサッカーをほとんどできなかった。攻撃の形や守備の強度の部分など、まだまだ全てにおいて足りない」(熊取谷)。まずは勝利という形で大会初戦を突破したものの、課題の多い試合となった。

(写真:今試合トップチームデビューとなった韮澤)

 今試合を通して、味方に声掛けをする韮澤の姿が非常に印象に残っている。デビュー戦でも堂々たるプレーでチームを救う活躍ぶりには選手層の厚さを感じた。今季の目標は相手を『圧倒する』サッカー。4試合連続クリーンシートを達成できていない現状を踏まえると、サブ組のさらなる台頭が求められるだろう。「今日の内容だと多分次は負けるだろう。対戦相手が立ち上がれないくらいでないと今年は100点(の評価)はもらえない」(栗田大輔監督)。勝っても監督の評価は厳しい。しかしこれは明大が、勝利のさらに1歩上を目指せるチームである証明だ。今試合は2019年以来の大会優勝に向けた第一歩であり、その挑戦はもう始まっている。『圧倒』という目標に向けて、チームの総力を出し切り、一発勝負を勝ち抜いていかなければならない。

[藤原茉央]

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