東海大B戦 差を詰められ惜敗/練習試合

2024.06.17

 明大八幡山グラウンドで東海大との練習試合が行われた。強い日差しと40分×3という長丁場で両校ともスタミナが試される試合となった。1、2本目は52―42とリードするも、3本目で逆転され73―75と2点差で惜しくも敗れた。

◆6・15 練習試合(明大八幡山グラウンド)
▼対東海大戦
 明大73{33―21、19―21、21―33}75東海大〇

 「B戦が3本と聞いていて、今日はいっぱい試合時間があったので、最初から全力でトライを取る気持ちでやっていました」(左ウイング瓜生丈道・法2=小倉)。その言葉通り瓜生が前半3分で魅せる。タッチライン付近でパスを受け取ると、そのままゴールラインへ。トライは決まらなかったものの、明大に攻撃の勢いをつけた。前半12分の自陣ハーフウェーライン付近、田中景翔(文2=常翔学園)がノールックパスで相手の意表を突き攻撃の起点をつくると、中川功己(営2=流経大柏)がラインブレークで敵陣へ前進。最後は吉田輝雅(政経4=東海大相模)がトライを決め、先制点を挙げた。前半17分では小椋健介(情コミ3=桐蔭学園)が続けてトライを決めると、その10分後に再び瓜生が魅せる。ハーフウェーライン付近でボールをキャッチし、キックしたボールを自ら取りそのままグラウンディング。さらに前半終了間際、伊藤利江人(商2=報徳学園)の適格なパスから田中翔太朗(政経4=長崎北陽台)がトライ。5トライを決めた明大は33―21で約10点差をつけ1本目を終了した。

 2本目で試合が動いたのは開始2分。吉田輝の鋭いパスを受けた長谷川諒(情コミ1=報徳学園)がトライ。「自分の役割であるトライを取り切るということを目標に掲げてやっていました。良い形でトライを取れたので、プラスに捉えていきたいと思います」(長谷川諒)。開始10分では続けて中川がスクラムからのモールでゴールポスト付近へのグラウンディングを決め着実に得点を重ねていく。しかし炎天下の中で疲れが見え始めたか、明大の攻撃が緩み、ここから東海大の反撃で自陣でのプレーが増え2トライを許す。意地を見せる明大は2本目終了間際、ゴールポスト付近のスクラムからモールで押しゴールラインを目指す。そしてモールからボールを出し、青木大輔(法4=明大中野)がトライ。山川遥之(営3=尾道)のコンバ―ジョンキックも成功し52―42でリードを守って2本目を終える。

 3本目は選手たちのフィジカルの強さが光った。開始7分と9分、長谷川諒はタックルを受けるが倒れず前進し2トライをあげる。松岡風翔(政経2=大阪桐蔭)もフィジカルで強さを見せ、グラウンド中央から大きくゲイン。しかし、再度東海大が猛攻により、4トライを献上する。「前半は良かったと思いますが、後半になってくると1年生がたくさん出てくる中で、まだ基本の部分やセットプレーの制度などが悪かったので、もっと落とし込む必要があるのかなと思いました」(田中翔)。

 今試合では、一時帰国したU20の選手やルーキーたちも活躍した。「『ベーシックスキル』が今週のテーマだったので、しっかりこだわり、すごいプレーではなくて一個一個基本に忠実にプレーしていました」(瓜生)。帝京戦での課題を修正し基本へ立ち帰った明大は、チームとして勝つことを掲げ次戦は専修大に挑む。

[岩本文乃]

試合後のコメント
田中翔
――2トライに関していかがですか。
 「僕としては自分の力というよりかは、 スタンドオフの伊藤利の引き付けがうまくて、そこでボールをもらい抜けてトライできたので感謝しています。また、ピックゴーのところは周りの選手が基本の練習ずっと今週やってきたので、それがうまく出てたのかなと思いました」

伊藤利
――スタンドオフとして意識したことを教えてください。
 
「FWのフィジカルは自信あるので前出していきました。BKもすごい展開力あり、外にもランナーがいたので、速めに回して空いたら僕が抜けたらいいかなと思っていたので1本目は良かったんじゃないかなと思います」

右フランカー大川虎拓郎(法2=東福岡)
――個人で良かったところと改善点を教えてください。
 「良かったところは自分の持ち味であるディフェンスのところでしっかり体当てて、相手側に押し返すことができたことです。ですがアタックのところでもう少しプレーに参加できるところもあったと思うので、プレーの参加のところをもっと増やしていきたいと思います」

瓜生
――これからの抱負を教えてください。
 「春はあと1試合で、これから夏に入るので、しっかりケガせずに一個一個ベーシックスキルにこだわっていきたいと思います」

長谷川諒
――BKではどのようなコミュニケーションを取っていましたか。
 
「シンプルに空いているスペースに攻めて、空いていたら外で自分が欲しい時にもらうっていうのは心がけていました」