(1) 田邉健フィギュア部門主将
―10月に行われた東日本選手権では見事3位入賞でしたね。
「今シーズンで1番良い出来でした。それが自信になったのか、調子の良さは維持できています。今年がラストシーズンということで、シーズン始めは気合いが入りすぎてすごく調子が悪かった。もうどん底でした。でもそんな状態で臨んだ東京ブロック(東京選手権)で、悪い中でも自分なりに納得できる演技ができました。その時に「調子が最低でもこれくらいはできる」と思ったんです。これは自信になりましたね。だから東日本選手権でも良い結果が出せたんじゃないかと思います」。
―今年のプログラムの曲について教えて下さい。
「SPはスパルタカスという曲です。小学校の時にこの曲で滑っている選手を見て、その時からこの曲はいいなって思っていて、今年使うことに決めました。フリーは映画「海猿」の曲です。映画は1と2があるんですけど、両方ミックスされたものを使っています。昨年もこの曲だったんですが、振り付けは最初と最後はそのままにして中を変えました」。
―変えてみて、どうでしたか?
「だいぶ馴染んできましたね。でもまだ滑り込みが足りないなって思います。フリーは、イメージ自体は変わってないのでやりやすいですね」。
―衣装について教えて下さい。
「東日本でフリーの衣装を変えました。本当はもっと前の試合から変えたかったんですけど、間に合わなかったんです。振り付け師の先生のイメージを反映した衣装なんですけど、自分は最初出来上がったのを見た時ちょっと派手だなってびっくりしました(笑)。でも審査員の先生などに「衣装すごくいいね」って褒められて、良かったのかなって思います」。
―現在の練習時間はどれくらいですか?
「1日長くて1時間半くらいですね。短い時間で集中して滑るようにしています。また足をもともと痛めているので、週一、二日は休みを取ります。休みの日は好きな球技をやったりしていますね」。
―ラストシーズンの今年、何か取り組んでいることはありますか?
「昨年途中で妥協してしまったフリップを跳べるようになりたいと思っています。自分はジャンプが二つしかできなくて…ずっと一つ増やしたいって思いがあったんです。今は回転がまだ甘いですけど、少しずつ進歩してると思います。全日本のフリーでプログラムに入れる予定です。リンクとの相性もあるんですけどね」。
―リンクとの相性とは?
「自分は岩手のリンクで滑って練習してきて、大学生になってから東京のリンクでも滑るようになったんですけど、こっちのリンクは自分にとっては滑りすぎてしまうんです。だから上京したころは大変でしたね。でもリンクによって演技ができたりできなかったりしたんじゃ試合に勝てない。色んなリンクで試合をしてきて、そういう点はうまく対応できるようになってきたかなと思います」。
―全日本選手権へ向けて、今はどのような気持ちでいますか?
「出場が目標だったので、東日本選手権で3位になれたのは驚きでした。1年、2年時も出場ラインぎりぎりで通過しましたし…。でも3位になって、東日本で3位なんだっていうプライドも芽生えました。実は東日本は、人生初の表彰台だったんです。素直にうれしかったですね。その東日本よりも悪い出来にはならないようにしたいです。できることをやりきろうと思います。フリップも、挑戦したいですね」。
◆田邉健 たなべけん 政経4 盛岡中央高出 167㎝・52kg
☆次回予告☆
次回は1年生ながら東京選手権大会で3位に輝いた望月梨早。東日本選手権は大会直前にケガをしてしまい出場できなかったが、今年の功績が認められ特別枠として全日本への出場権を得た。望月の全日本への思いを伝えます。12月24日掲載予定。
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