
段の部は土屋泰が優勝! 表彰台を明大勢が独占 級の部では砂川が準優勝/第37回東日本学生個人選手権
明大からは総勢12人がエントリーした今年度初の個人選手権。段の部では土屋泰生(文1=関西福祉科学大)が決勝で山田太粋(法1=岩槻)を破り、初出場ながら初優勝を飾った。3位決定戦でも大谷流生(法2=大商大堺)と山田健斗(文3=桜丘)の明大対決となり、大谷が勝利。級の部では砂川晃大(商2=栃木商)が準優勝の好成績を残した。
◆6・1 第37回東日本学生個人選手権(大森スポーツセンター)
▼段の部
土屋泰――1位
山田太――2位
大谷――3位
山田健――ベスト4
長倉――2回戦敗退
井上、越智、土屋賢――不戦敗
▼級の部
砂川――2位
日隈、保泉――3回戦敗退
堀内――1回戦敗退
実力者が集う段の部で、快進撃を見せたのは土屋泰と山田太のルーキーコンビ。土屋泰は初戦を「ガチガチで動きが悪かった」と話すも、胴突きが見事に決まり勝利。山田太も「内容が全試合納得できるようなものではなかった」と話したが、こちらもデビュー戦をわずか22秒で終わらせた。その後行われた2試合も無事に勝利を収め、大学個人戦初出場ながらベスト4に進出した。
準決勝に進んだ2人はそれぞれ先輩と相対することに。1戦目は山田太と山田健の対決。「健斗先輩はスピードやステップが速い」と序盤は山田健のスピード感に苦戦するも「練習の時に『この技入るかな』と思っていたのを試合で実践した」結果、山田太が一本を先制。「先に一本を取ったので、絶対に健斗先輩が出てくるなと思っていた。そこで出てきたので、自分のカウンターを入れることができた」と、山田健の動きを読み切った山田太が続けざまに技ありの一本。決勝への切符を手にした。
2戦目は土屋泰と大谷の一戦。「とにかく嫌だった。一緒にいつも練習しているので、お互いに弱点も分かっていたのでやりやすいし、やりづらいみたいな感じだった」(土屋泰)。序盤は膠着(こうちゃく)状態だったが、試合中盤に土屋泰の胴突きが決まり一本。ここから大谷が果敢に攻める。土屋泰は少しまずさを感じたというが「自分で上手いこと仕切り直して、自分のペースをもう一回持っていけたので、そこは自分で自分を褒めたいなと思う」。面突きで2本目を奪い、大谷との対決を制した。
決勝で顔を合わせたルーキー2人。くしくもこのカード、昨年度の総合選手権・高校の部の決勝と同じ組み合わせとなった。「単純にうれしかった。ずっと『1年で決勝しようぜ』と言っていた。でも絶対に負けられない相手なので一番緊張した」(土屋泰)。静けさが漂う会場で、ぶつかり合う音が響く。開始1分過ぎ、土屋泰が「タイミングは微妙」ながらも胴突きが決まり一本。「相手に合わせてしまったら負ける。自分らしさ全開で、自分の拳法で勝ちに行こう」(土屋泰)。そして1本目からわずか13秒後、拳は山田太の面を捉えていた。面突きで2本目を奪い勝負あり。1年弱ぶりの再戦は、再び土屋泰に軍配が上がった。
級の部では砂川が準優勝を果たした。初戦から調子が乗らなかったというが「同期も途中で敗退して、その分も頑張ろうかなと」(砂川)。得意の蹴りを武器に戦う砂川は今大会で取った一本の大半が蹴り。さらに身のこなしも軽やかで、2回戦では相手にマットに押さえ込まれる場面があったが、体をひねって逆に押さえ込み、一本を取って見せた。
3回戦では先輩である日隈魁人(文3=名古屋)との明大対決を制する。勢いそのままにノーシードから決勝まで登り詰めたが、蹴りを打ち込まれ、優勝にはあと一歩及ばなかった。「自分のやりたいことができなくて悔しかった」と振り返った砂川。それでも大学から拳法を始めてわずか1年で、堂々たる結果を残した。
表彰台に乗った4人はいずれも1、2年生と若手。次世代の拳士たちが着実に実力をつけてきた。圧倒的な強さを誇る上級生がここに加わることで盤石の体制を築く。大学拳法界の絶対王者として、その強さは留まることを知らない。
[北原慶也]
試合後のコメント
大谷
――大会を振り返っていかがですか。
「準決勝で1年生の土屋に負けたので、本当に悔しいですね。次の大会、もし当たるなら本気でやり返します」
砂川
――今後どのようなところを成長させたいですか。
「パンチを得意にして、蹴りを生かしていきたいなと思います」
土屋泰
――総合選手権と全国大学選抜選手権への意気込みをそれぞれお願いします。
「総合選手権は優勝を目指します。強い選手をたくさん倒します。選抜選手権はどんどん面白い試合をして〝土屋泰生〟を見せていきたいです」
山田太
――決勝では去年の総合選手権と同じ、土屋選手との対戦となりました。
「他の選手との決勝よりも気合いは入っていました。逆にそれが空回りしてしまったかなと思います。相手に自分の考え方がうまくはまってしまって、やられて悔しいです」
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