上野隆太主将「さらなる高みを目指して」
――明早戦を振り返ってみてどうでしたか?
こんなことを言ったら負け惜しみになるかもしれないけど、そこまで力の差があるとは感じなかったですね。あそこまで点差が開くとも思わなかったし、紙一重という感じです。それだけに余計に悔しいという思いがあります。1つのプレーが流れを変えてしまったという感がある。後半、最初からいこうとしていたところで自陣に釘付けにされて点を取られて、そこから立て直そうとしたが、今度は自分たちのミスから立て続けにトライを取られてしまった。集中力が切れたというわけではないが、自分たちがそれでこんなにも崩れてしまうとは思わなかった。自分たちのやってきたことは断片的には出せていたとは思うけど、それが繋がりませんでした。ただ、今考えればもっといいものが出せたなと思います。
――OBの方々や応援してくれていた多くにファンに対してはどうですか?
試合直後は何も考えられなかったが、ファンの人に対しては大変申し訳ないと思っています。試合後のOB先輩方との激励会で頑張れという言葉をいただいたので、選手権でいい結果を残してその言葉にぜひ応えたいですね。
――あの試合を境に何か変わったことはありましたか?
大きな変化としては、部員同士で話し合う機会が増えました。今まではやってきたことをそれぞれが信じてやってきましたが、それが早稲田戦で出せなかった。なぜ試合で出せなかったのだろう?今までの蓄積にプラスして何をどうしていけばいいのか?というところから、4年生を中心にして他の部員たちの意見も聞き入れながら話し合いました。今までは何だかんだで話をする機会があまりありませんでしたから。お互い思っていることがいろいろあって、中に秘めていたものを出したという感じです。試合後1週間はそれが特に多かったですね。その後、首脳陣とも話をしましたが、方向性が似ている部分が多かったのでそれでやっていこうということになりました。
――今のチーム状態はどうですか?
今は大東大にも結果的に勝つことができて、とてもいい雰囲気ですね。学生が考え、要所でコーチ陣からアドバイスを受けるというスタイルが、早稲田に負けた後から練習でも一層よりよい形でやれているし、納得した上で練習ができていますね。
――具体的に取り組んでいることは?
主にディフェンス面の強化ですね。以前は個々のディフェンスに重きを置いていたのですが、今は組織としてラインディフェンスに取り組んでいます。また、藤田ヘッドコーチの紹介でクボタからコーチに来ていただいて練習しました。その前に部員の方で課題を挙げていたのですが、コーチの方もそれを分かってくれていたのでやりやすかったですね。いい刺激にもなりましたし、あとは前よりもチームというものを意識しながらやっています。フィールド上の15人全員でという気持ちを強く意識して、チームアタックとチームディフェンスに取り組んでいます。
――FWが強いと言われる次の京産大戦、その後の試合についての意気込みをお願いします。
京産大はスクラムにこだわってくると思います。それに機動力もあるだろうから、こっちもFWで崩していきたいですね。あとはブレイクダウンにフォーカスを置いて、いかに球出しを遅らせるかがカギですね。花園は地元だし、好きなグラウンドだからそういう点でもいいプレーを見せたいと思います。選手権はトーナメントだから一発勝負。一戦一戦決勝のつもりでやります。そして最後は早稲田にリベンジしたいですね。
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