新人明早戦 相手の攻守に阻まれ悔しい敗戦/練習試合 

2024.06.02

 早大上井草グラウンドで新人明早戦が行われた。1年生を中心にメンバーが組まれ、毎年この時期に行われる試合だ。前半から相手のディフェンスを突破できず、わずか1トライに封じられ試合を折り返す。後半には攻撃の時間は増えたものの最後まで流れをつかめず、24ー33で試合を終えた。 

◆6・1 練習試合(早大上井草グラウンド) 
▼対早大新人戦 
明大24{7-19、17-14}33早大○ 

 前半早々先に得点をしたのは早大。前半3分、エッジを突破されトライを許す。直後もスクラムでペナルティを取られ、自陣22メートルラインでの相手ボールラインアウトからピンチを迎えるが、ターンオーバーし自陣からの脱出に成功。立て続けのトライを免れた。しかし早大の激しいアタックは続く。「前半はきつい時間が続いていて、どこかでテンポを変えたりしないといけなかったが、早大のペースにそのまま飲まれて何もできなかった」。(左プロップ道浦康介・政経1=国学院久我山)と、11分、37分に得点を奪われる。敵陣22メートル付近まで進み得点のチャンスはあったが、相手のディフェンスにハンドリングミスを誘われノートライの時間が続いた。「相手のダブルタックルにどうやって対応するか、自分たちのアタックをどう変えるかなどの面で修正できなかったというのが1番反省すべき点」(道浦)。ノートライに終わるかと思われた前半終了間際、ハーフウェーライン付近から今試合ゲームキャプテンの左センター白井瑛人(商1=桐蔭学園)が次々とディフェンスを突破。約50メートルを1人で走り切りトライを挙げた。「ゲームキャプテンとして強いキャリーを心がけた」(白井)。7ー19と12点ビハインドで試合を折り返す。 

  

 迎えた後半、明大に攻めの時間が訪れる。後半10分、フルバック川村心馬(法3=函館ラ・サール)のブレークからスタンドオフ仲間航太(文3=常翔学園)がパスを受け、巧みなランを見せグラウンディング。「焦らなくても自分たちのアタックをしていれば大丈夫だと声を掛け合っていた」(仲間)。12分には左ウイング大和哲将(政経1=佐賀工)がフィジカルの強さを見せ約50メートルゲイン。最後は右センター大沼隼人(政経2=国学院久我山)がインゴールに飛び込み同点に追いつく。「外側が空いていたので、外側まで運んでくれた選手と、自分が抜けた後にサポートした選手がいたからこそ取れたトライだった」(大和)。直後に得点を許すも、23分には佐藤蓮(文1=常翔学園)や長谷川壮馬(商1=明大中野八王子)の突破から仲間にパスが渡り、そのままステップを切ってトライ。BKの活躍で明大のペースになりかけたが、相手のアタックに上手く反応できず最終スコア24ー33で試合を終えた。 

 宿敵早大に敗れた明大。相手のディフェンスやフィジカルに終始苦戦した試合だった。「要所要所の重要な場面で、相手がしっかり体を当ててきて、フィジカルバトルで負けてしまった」(道浦)。だがBKの個人技が光る場面が見られた試合でもあった。1年生中心の今試合での敗戦は、これから4年間戦っていく彼らの成長の糧になるだろう。 

[木曽琴乃] 

試合後のコメント 
白井 
――今試合ではゲームキャプテンでしたがどんな声かけをしていましたか。 
 「明大のプライドを持って一つ一つのプレーをしようと言いました」 

道浦 
――今試合のスクラムを振り返っていかがですか。
 「プレッシャーとかはあったんですけど、試合を重ねるごとに自分のスクラムが組めるようになってきてるなっていうのは感じています」 

ナンバーエイト中村つぐ希(営1=目黒学院) 
――個人的にどのような意識でプレーしましたか。 
 「城央祐(早大)が同じ中学校でトイメンにいたので、絶対負けたくないって思ってプレーしていました」 

仲間 
――相手は早大でしたが、特別な思いはありましたか。 
「2年前自分が1年生の時に負けてるっていうのが個人としてはあって、チームとしては明日のA戦で勢いに乗っていきたいっていう話をしていたので、たとえ1年生の試合だとはいえ、特に早明戦は負けたらいけない試合というのはありました」 

大和 
――個人で良かったところと悪かったところをそれぞれお願いします。 
 「特にブレークしてパスをしたところとかは良かったんですけど、ほとんど改善点ばかりでした。自分もウイングとしてあんまり慣れてないところもあって、そのウイングのキックの部分で全体としてはミスが多く、細かいスキルのところでいろいろ改善点が見つかったと思うので、そういうところを直して次の試合に繋げていきたいなと思います」 

佐藤 
――今後の意気込みを教えてください。 
 「後半の最後のほうになってしんどくなってきて、走り負けてしまった感じでした。フィットネスが夏にかけて上がっていくと思うので、そこだけじゃなくてフィジカルやフィールドプレーのパスをしっかり上げていきたいです」