3人が出場 清水が5位入賞で大会閉幕/明治杯全日本選抜選手権

2024.05.27

 明治杯全日本選抜選手権(明治杯)が東京体育館で行われた。初日はフリースタイル92キロ級で菊地一瑳(政経2=埼玉栄)がグレコローマンスタイル87キロ級で岩井知史(文4=前橋西)が出場。両選手とも思うような力を発揮できずタイトルには手が届かなかった。2日目には清水大輔(営4=鹿島学園)が登場し、5位入賞を果たした。

◆5・23~24 明治杯全日本選抜選手権(東京体育館)
[男子フリースタイル]
▼79キロ級
清水――5位
▼92キロ級
菊地――準々決勝敗退

[男子グレコローマンスタイル]
▼87キロ級
岩井――予選B組敗退

 予選突破がかかった岩井の第3ラウンド。かぶりの状態から相手を返し2点、その流れのままスタンディングからも投げを決め6―0でリードする。「相手が嫌がるところを組ませながら自分で投げにいけたのでいい動きはできた」。2点を追加し、8―4とリードするが、残り3分30秒を切ったところで胴をつかまれ、後ろに倒される。粘る岩井だったが両肩がつきフォール負け。「今日は全然動けなかった。しっかりいい動きができるように来週の練習でアップから意識したい」と悔しさをにじませた。

 昨年12月の天皇杯で3位だった菊地は準々決勝で姿を消した。1カ月前までJOCジュニアオリンピックカップにグレコローマンスタイルで出場していたこともあり「足にタックル入れられる警戒がなかったので構えを低くしたりと大変だった。今日はよくできていたと思ったが、全日本の選手は強かった」。試合は最初から相手のペースで進む。開始1分、相手選手のタックルが菊地の下半身に決まり、グラウンドからローリング。6点のリードを奪われた。このままでは終われない菊地は失点から崩れることなく組み手では互角の勝負を続ける。しかし一瞬のスキを突かれ、ロータックルを許し、テクニカルスペリオリティ負け。敗れたものの「組み手で意外と力負けしなかったなと感じた」と得られるものもあった。

 2日目には明大から唯一、清水が出場した。不戦勝で勝ち上がり迎えた準々決勝。格上相手に試合へと臨むものの「実績はもちろん自分も知っていて、結果で見れば大差ではあった」と、番狂わせは起こせず完敗する。その後敗者復活に回り3位・5位決定戦では社会人選手と対戦。こちらも相手の攻撃に苦しむゲーム展開となりテクニカルスペリオリティ負け。全国から強敵が集まる大会ともあり痛恨の連敗となったが、清水は「自分がコーチと練習をやってきてアドバイスされたような形が、強い相手にも少し通用したような気がして今後のやるべきことが分かった」といい感覚をつかんだ。

 チームとしては6月末にある東日本春季選手権(春季リーグ)へ目線を向け、菊地に関しては9月にU-20世界選手権を控える。今試合の反省を生かし進化を遂げる明大から目が離せない。

[石田聖、保坂啓太郎]

試合後のコメント
岩井
――今大会を振り返っていかがですか。
 「全然だめでした」

――次の大会への意気込みをお願いします。
 「恐らく一番上の階級で出るんですけど、大きい人の方が自分的には小さくすばしっこさを生かしてやりやすいので投げとか自分のグレコで使える技を使って勝ちたいです」

清水
――試合中には寛斗コーチからどのような指示を受けていましたか。
 「相手に合わせた形じゃなくて、自分のレスリングを意識したら『大輔が戦っていける』っていうふうに言われてて。試合前にもそれを言われてからは実際に試合でもその動きができて、感覚はつかめたかなと思います」

――春季リーグの意気込みを教えてください。
 「リーグ戦は自分の階級がなくて、86キロという上の階級に出るんですけども、もちろん体力面も考えていかなきゃいけないなと思いますし、その試合では自分より重い相手との試合運びとかも考えて練習やっていかなきゃなと思います」

菊地
――JOCジュニアオリンピックカップでは97キロで出ていましたが今回は92キロで出場とのことで体の調子はいかがでしたか。
 「元々高校の時から92キロ級で、フリースタイルなら92キロがあっているのでそれで出ました。92だと減量しないといけないのでちょっといつもとは違う感覚がありました」

――今後の意気込みをお願いします。
 「9月の(U-20)世界選手権でメダルを取れるよう頑張ります」