慶大B戦 苦戦しつつも勝利/練習試合 

2024.05.26

 試合開始早々にトライを決め、その後も着実に得点を重ねる明大。慶大に連続トライを許す場面があったものの、終始リードを握らせず52―33で勝利を収めた。

◆5・25 練習試合(明大八幡山グラウンド)
▼対慶大戦B戦
 〇明大52{33-19、19-14}33慶大

 慶大試合開始2分、敵陣22メートルライン付近でフェーズを重ねナンバーエイト中川功己(営2=流経大柏)がトライを決める。そのまま勢いで攻めていきたい明大はラインブレイクで敵陣に入り込みつつパスをつなぐ。前半中盤では右センター大沼隼人(政経2=国学院久我山)が自陣から敵陣深くにゲインする場面もあった。しかしチャンスをうまく活かせず慶大のカウンターで自陣への侵入を許し連続トライを奪われる。「ファーストトライを取って、自分たちの気が抜けている時に気を引き締めていこうと試合中話した。 また取られた時に気持ちを落とさず、しっかり継続したアタックを出来るようにしようと伝えた」(左フランカー加藤連・商3=明大中野八王子)。声掛けの影響もあり、終盤は自陣のゴールライン際でボールを奪うなど粘り強い明大のラグビーを見せつける。前半終了間際には慶大との点差を広げるトライを決め、33―19で折り返した。

 メンバーを多数交代して挑む後半戦。序盤は両校とも拮抗(きっこう)する展開となった。明大は自陣のゴールライン付近で慶大のラインアウトからモールにもつれ込まれるも、ボールを奪いタッチキックでピンチを乗り切る。後半14分には吉田爽真(情コミ4=国学院栃木)がトライを挙げ、着実に得点を重ねた。しかし、ラインアウトのミスやペナルティが目立ち、思うように得点につながらない苦しい時間が続く。「自分たちの思うようなプレーが出来ず苦しい時間があった原因は、自分たちのコミュニケーションミスやスキルミスだと思うので、そういうところは練習からもっと徹底していかないといけないなと思った」(ゲームキャプテン・フルバック寺下功起・文4=東福岡)。流れを変えたい後半中盤では、途中出場の中村つぐ希(営1=目黒学院)が慶大の守りを突破しトライを決め終盤への勢いをつける。「チームにモメンタムをつけることを意識した。自分のフィジカルや強さで前に出ていき、チームがどんどん前に出られるプレーをすることを心がけた」(中村)。後半35分にもトライを決め、最終スコア52―33で勝利を収めた。

 直近の試合と比較して圧勝とはならなかったものの、約20点差をつけ勝利した明大。今後の修正すべき点を発見し、ルーキーたちは試合の経験値を得た試合となった。次戦は両校のプライドがぶつかり合う新人明早戦だ。宿命の対決で明大らしいラグビーを見せてくれることに期待が高まる。

[岩本文乃]

試合後のコメント
寺下

――今日の試合ではどのようなことを意識していましたか。
 「4年生なのでしっかりみんなをまとめ、鼓舞して試合に向けて気持ちを高めるということや、基礎的なスキルを徹底しようというところを意識しました」

田中翔太朗(政経4=長崎北陽台)
――ハーフタイムでどのようなことを話し合いましたか。
 「ブレイクダウンのところや、スクラムでしっかりレフェリーとコミュニケーションを取るところを話しました。後半ではスクラムでペナルティを多く取れている場面もあったし、ブレイクダウンのところはまだ修正するところもたくさんあるんですけど、しっかりレフェリーとのコミュニケーションも取れていたので、そこは良かったかなと思います」

高比良恭介(政経1=東福岡)
――コンディションはいかがでしたか。
 「最初のスローディングで失敗して、それを引きずってしまった。あと風が強くてそこを計算出来ずに投げてノットストレートになるというところがあったので、そこの今日見つかった課題を直していければいいなと思います」 

加藤
――今日のフォワードはいかがでしたか。
 「全体的にやりたいことをやろうとしている意識づけだけはあったのですが、精度が悪いところがあって、パスのところでミスしたりとか、セットが遅かったりというところで、次のアタックに繋げられることが出来なかったのかなと思います」

山村和也(商3=報徳学園)
――トライシーン振り返っていかがですか。
 「あそこは練習したところなので、しっかり自信持っていました。ウイングをやったのでトライ取り切るというのは求められていると思うので、1トライですけど出来て良かったです」

中村
――新人明早戦に向けての意気込みを教えてください。
 「伝統ある新人早明戦は明治のプライドを持って戦い、ライバルである早稲田さんには負けるわけにいかないので、FWのみんなで体張って勝ちにつなげていけたらと思います」