
鈴木渚が単複ともに決勝の舞台へ! /関東学生トーナメント6日目
厳しい日差しが照りつける中行われた関東学生トーナメント(春関)準決勝。明大からはシングルスに鈴木久統(政経4=湘南工科大付)、鈴木渚左主将(国際4=野田学園)が、ダブルスに鈴木渚・五十嵐唯愛(政経3=四日市商)組がそれぞれ出場した。鈴木渚は単複ともに勝利を収め、決勝戦へと駒を進めた。
◆5・11〜17 関東学生トーナメント(有明テニスの森)
▼5・17
[男子シングルス準決勝]
鈴木久 1{1―6、6―3、2―6}2 髙(日大)◯
[女子シングルス準決勝]
◯鈴木渚 2{7―5、2―6、6―1}1 星野(東京国際大)
[女子ダブルス準決勝]
◯鈴木渚・五十嵐組 2{6―2、7―5}0 田邑・小髙組(早大)
【男子シングルス準決勝:鈴木久統(政経4=湘南工科大付)VS 高悠亜(日大)】
最後の春関は自身最高成績となるベスト4で幕を下ろした。試合序盤は相手の力強い打球に対応できず、自身のミスからいきなり連続3ゲームを献上。「立ち上がりがすごく悪く防戦一方になってしまった」。それでも少しずつ自分から攻めに出る場面を見せ、第4ゲームの自身のサービスゲームをキープ。このキープを皮切りに追い上げを見せるかと思われたが、相手の勢いを止め切ることはできず、第1セットを1―6で落とした。
第2セットに入ると、第1セットで苦戦した相手の打球に徐々に対応し始めていく。「セカンドセットからはペースをゆっくりにすることで、自身の持ち味である相手に先に打たせてからやり返すカウンターテニスができてきた」。両者一歩も譲らないラリー戦が続き、第2セットはキープ合戦に。そしてゲームカウント4―3で迎えた第8ゲーム。ここまでストロークでのラリー戦が続いていた中、鈴木が強烈なアプローチショットからネットへと詰め寄り、甘くなったボールをすかさずボレー。「守ってばかりではなく積極的にネットを取っていこうというのは試合前から考えていた」。試合のテンポを変える見事なネットプレーでこの試合初のブレークに成功。勢いのままその後のサービスゲームも難なくキープし、第2セットを6―3で取り返した。
そして、いよいよ勝敗が決するファイナルセット。初球から両者ともに意地が感じられる長く激しいラリー戦を展開し、互いにサービスゲームをキープ。何とか先にブレークに成功したい鈴木であったが、ここで相手が一気にギアを上げてくる。「相手がさらに1段階ギアを上げてきたのに対して、自分は対応できず精一杯のところでやってしまった」。相手のすさまじい猛攻を前に反撃の余地は与えてもらえず、ファイナルセットを2―6で落とし、フルセットの激闘の末惜しくも決勝進出とはならなかった。
今年度の春関の目標を昨年度のベスト8を超えるベスト4以上としていた鈴木。まさに有言実行を成し遂げ、その成長ぶりを見せつけてくれた。次なる舞台は全日本学生選手権(インカレ)。「インカレでも最低限ベスト4を目標に頑張っていきたい」。鈴木の快進撃がここから始まる。
【女子シングルス準決勝:鈴木渚左VS星野桃花(東京国際大)】

3時間の激闘を制し、決勝進出を決めた。東京国際大の星野は昨年度の関東学生選手権(夏関)3回戦でも対戦し、勝利を収めたことがある相手だ。試合はフルセットにおよぶ接戦であったが、着実に得点を重ね見事勝利を収めた。
第1セット、相手の揺さぶりに食らいつき1ゲーム目からブレークに成功すると、その後のサービスゲームでは、鋭いサーブで得点し危なげなくキープする。その後も着実に得点を重ね、試合を優位に進めていく。しかし、ゲームカウント4―1で迎えた第6ゲームでブレークを許すと、相手の力強いボレーに対応できず、カウントは5―5と試合は振り出しへ戻った。「相手はここまでシード勢や強い選手を破って流れに乗ってきている選手だった。落としたゲームは仕方がないから、次のことだけを考えてやっていた」。第11ゲームでラリー戦を制しブレークに成功すると、その後は順調に試合を進め、このセットを7―5で制した。
「フォアハンドのテンポの早いストレートに動かされることが多かった」。第2セットは相手のストロークに押され苦しい戦いが続いた。ゲームカウント1―2で迎えた第4ゲームでブレークを許すと、その後もネットプレーやラリーで得点を奪われ、思うようなプレーができなかった。「相手の調子も上がってきて、前に入ってこられたり、先に何かされてしまうということもあった。それにプラスして自分のボールも浅くて飛んでいないというふうに思っていたので、自分の中ではすごく苦しい展開になってしまった」。反撃はできず、このセットをカウント2―6で献上した。
勝負のファイナルセット。ネット際を通る低めのストロークで得点を重ね、第1ゲームからブレークに成功すると、その後もサーブや力強いフォアハンドで相手を圧倒し、4ゲームを連取する。「ラリーでは負けないという自信があったので、しっかりラリーをしていこうと意識していた」。鋭いストレートで相手のミスを誘い、着実に得点を重ねていった。流れをつかんだ鈴木は、その後もラリーで打ち負けることなくゲームを手にし、ゲームカウント6―1でスムーズにファイナルセットを制した。
次なる相手は、夏関の決勝戦で敗れた相手である亜大の沼野。決勝の舞台でリベンジを果たすことができるか。注目の一戦から目が離せない。
泣いても笑っても最後の一試合となる決勝戦。今大会で優勝を収めれば明大硬式庭球部女子部初の快挙となる。悲願達成まではあと一歩だ。
【久保田諒、髙橋未羽】
試合後のコメント
鈴木久
――試合全体を振り返っていかがですか。
「前日から僕よりも全然強いっていうのは分かっていて、もう向かっていくだけだと思っていたので、結果は負けてしまったんですけど、最低限ファイナルセットまでいけてあと一歩のところまではいけたので、そこは最低限の爪跡を残せたかなと思います」
――春関の総括をお願いします。
「春関の最低限の目標が去年より1個多く勝つベスト4を目標にしていたので、その最低条件をクリアできたことは、すごく1年間で成長していることが実感できて自信になりました」
鈴木渚
――シングルスの決勝戦へ向けての意気込みをお願いします。
「やるべきことはたくさん練習してきたし、積み重ねてきたので、目の前の一戦にだけ集中して頑張ります」
――ダブルスの試合を終えて率直な気持ちを教えてください。
「第1セットはすごくいい形でプレーすることができて、第2セットは4―1までいったんですけど、4―4まで追いつかれてしまって。苦しい場面もあったんですけど、全日本学生室内選手権からこの2人で組んできて、その時よりもコンビネーションがもっと上がって良くなったかなというふうに思ったので、その部分はすごくうれしいです」
五十嵐
――率直な今のお気持ちを教えてください。
「試合を重ねるごとにコンビネーションが良くなってきてると思うし、今大会を通じても初戦からどんどん良くなってきていると思うので、明日もこの調子で頑張りたいです」
――決勝へ向けての意気込みをお願いします。
「勝っても負けても残り1試合なので、最後は勝って終われるように頑張りたいと思います」
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