
白熱の3日目 明大勢は8人がベスト16入りを決める/関東学生トーナメント3日目
前日までの大雨から一転、激しい日差しの下行われた関東学生トーナメント(春関)3日目。明大からはシングルスで5人、ダブルスで3組が熱戦を制し、ベスト16へと駒を進める結果となった。
◆5・11〜17 関東学生トーナメント(有明テニスの森)
▼5・14
[男子シングルス3回戦]
飯田 1{3―6、6―4、5―7}2 高木(慶大)◯
◯太田 2{4―6、6―4、6―4}1 手嶋(日大)
◯鈴木久 2{6―0、6―0}0 川上(明大)
◯山中 2{7―6(5)、6―2}0 山口(早大)
川上 0{0―6、0―6}2 鈴木久(明大)◯
水野 0{2―6、3―6}2 有本(慶大)◯
[男子ダブルス2回戦]
飯田・太田組 1{3―6、6―3、9―11}2 當仲・松岡組(法大)◯
◯鈴木久・大野組 2{6―3、7―6(4)}0 可児・藤川組(筑波大)
今里・河野組 0{1―6、2―6}2 髙妻・山本組(筑波大)◯
松本・水野組 0{0―6、1―6}2 石垣・手嶋組(日大)◯
◯山中・村田組 2{7―6(6)、6―1}0 山田・橋田組(日大)
[女子シングルス3回戦]
◯鈴木渚 2{6―2、6―2}0 長谷川(亜大)
丸山 0{3―6、0―6}2 渡邉(早大)
◯長谷川 2{7―6(8)、6―1}0 西尾(筑波大)
[女子ダブルス2回戦]
◯鈴木渚・五十嵐組 2{6―2、6―4}0 岩田・ラージ組(日大)
丸山・長谷川組 0{3―6、2―6}2 田邑・小髙組(早大)◯
村松・白﨑組 1{6―4、5―7、10―12}2 冨田・義基組(青学大)◯
藤永・瀬戸組 0{1―6、3―6}2 齋藤・金子組(早大)◯
【男子シングルス3回戦:水野惺矢(政経1=四日市工)VS 有本響(慶大)】
今年度入学したばかりのルーキー水野が、春関本戦3回戦へと挑んだ。「相手のことは意識せず、自分のテニスをしっかりやる」。その言葉通りに、立ち上がりから自身の強みであるストロークで積極的に攻めていく試合を展開。序盤は両者一歩も譲らぬ攻防を見せ、互いにサービスゲームをキープしていく。しかし、ゲームカウント2―3で迎えた第6ゲームにこの均衡が崩れる。「なかなか相手が崩れず、強引に自分がいってしまってミスする展開が多くなってしまった」。激しいラリー戦を繰り広げるも、思うようにボールを相手コートに収めることができず、ブレークを許してしまう。そこから流れを断ち切ることはできず、第1セットを2―6で落とした。
気持ちを切り替え、何としてでも巻き返しを図りたい第2セット。「第1セットとは少し変えて、もっと早く攻めてみたり、逆にもっとゆっくりやってみたりいろいろ工夫した」。セット間も焦ることなく改善点を見出し、ストロークで攻め込む自分のテニスを貫いた水野は、いきなり1ゲーム目の相手のサービスゲームをブレーク。しかし、その勢いを維持することはできず相手に反撃を許してしまい、5ゲームを連取されてしまう。それでも諦めることなく攻め続けた水野は、スピンのかかった強烈なフォアハンドストロークからのネットプレーなどを見せ、連続で2ゲームを取り返すも追い付くことはできず。ゲームカウント3―6で第2セットも落とし、ストレートで敗北を喫した。
「高校生と大学生の差をすごく感じた大会だった」と今大会を振り返った水野。だが、大学初の公式戦にもかかわらず、堂々たるプレーで確かな強さを見せつけたことは間違いない。今後、水野を含めた1年生の新顔たちが、明大硬式庭球部にどのような風を吹かせるのか。これからの活躍から目が離せない。
【女子ダブルス2回戦:村松果奈(国際3=北陸学院)・白﨑望愛(法2=仁愛女子)組VS冨田夕夏・義基慧組(青学大)】

悲願の全日本学生選手権(インカレ)本戦出場を決めることはできなかった。勝てばベスト16入り、インカレ本戦出場が決まる女子ダブルス2回戦。青学大の冨田・義基組を相手にあと一歩及ばなかった。
「勝った雰囲気やイメージが残っていたから、自分たちのペースで試合を進められて、しっかり取り切れた」(白﨑)。第1セット、積極的なプレーで1ゲーム目からブレークに成功すると、その後のサービスゲームも危なげなくキープし、試合の主導権を握った。ゲームカウント5―1とリードした展開であったが、青学大の粘りに苦しめられ、3ゲームを連取される。それでも第10ゲームでは村松の安定したサーブが光り、ゲームカウント6―4で第1セットを手にした。
第2セットは厳しい戦いが続いた。サービスゲームやラリーをものにすることができず、ゲームカウント0―3で迎えた第4ゲーム。「お互い絶対に負けたくないという気持ちがプレーに現れていた」(白﨑)。強気のプレーで必死に食らいつき、7度のジュースをものにする猛攻を見せゲームを手にすると、勢いそのまま4ゲームを連取した。勝利まであと一歩となった第9ゲーム。リターンミスやサイドアウトが重なり、ストレートでゲームを落とすと、その後も相手の勢いある攻撃に翻弄(ほんろう)され、ゲームカウント5―7でこのセットを献上した。
10ポイントタイブレークで試合が決まる勝負のファイナルセット。「離されないように連取ポイントされるのを避けることを意識していた」(村松)。村松のサービスエースや白﨑の鋭いボレーで得点を奪い、一時はカウント4―2とリードするも、相手の堅実なショットに対し主導権を握ることができなかった。その後は一進一退の攻防が続きジュースへともつれ込むも、のしかかるプレッシャーから積極的なプレーをすることができず、カウント10―12で試合終了。ベスト16入りを果たすことはできなかった。
今大会でペアを組むのが3回目となった村松・白﨑組。予選から数々の試合を勝ち抜き、本戦へと駒を進めた。惜しくもインカレは予選からの挑戦となったが、この試合の経験が糧となるに違いない。
本戦3日目は計17試合に明大勢が出場し、多くの熱い戦いを繰り広げた。そのうち7人が4日目へと駒を進めベスト8を懸けた争いに挑む。さらなる激戦を見せてくれることに期待が高まる。
[久保田諒、髙橋未羽]
試合後のコメント
水野
――今試合を振り返っていかがですか。
「全体的に自分が攻める展開が多かったんですけど、攻めたところを相手にやり返されて自分が崩れてしまったので、課題が多く見つかった試合だったと思います」
――自身の強みはどのようなところだと思いますか。
「ストロークで苦手なショットがあまりないので、フォアもバックもどっちの展開になっても、相手をしっかり振り回して崩して、最後決め切るっていうのが得意なプレーです」
村松
――第1セットを振り返っていかがですか。
「第1セットは、自分たちが勝ったときの雰囲気を持てていて、すごく積極的なプレーが増えてリードして、結構いいところまでいきました。途中から相手の粘りと相手の思い切りが良くなって、カウントが5―4まで追い上げられてしまったんですけど、そこでサービスゲームで取り切ることができたのが良かったと思います」
――第2セットはカウント0―3から5ゲームを連取した場面がありました。
「負けられないという気持ちが強くて、実際に自分たちが1セット目を取れた理由が、積極的に動けていたというところだったので、気分を落とすことなく声を出して挑もうと思いました」
白﨑
――本日の試合を振り返っていかがですか。
「インカレの本戦が懸かっていてすごく緊張もあったし、相手も2部校で、自分たちは1部校で上という点での緊張もあったんですけど、終わってみて後悔が残る試合になったなと思います」
――次戦に向けての意気込みをお願いします。
「インカレでは絶対本戦にいきます」
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