
1部残留達成 長距離部門にも復活の兆し/関東学生対校選手権
1部残留争いが熾烈(しれつ)を極めた最終日は、加世堂懸(商2=仙台育英)が点数を稼ぎ、なんとか1部残留を果たした。その他にも長距離部門の活躍が目立ち、6月の全日本大学駅伝選考会に向けてよい流れをつくることができた。
◆5・9~12 第103回関東学生対校選手権(国立競技場)
◆4日目
▼男子1部ハーフマラソン決勝
吉川 9位 1時間4分31秒
溝上 18位 1時間6分9秒
古井 28位 1時間7分8秒
▼男子1部200メートル準決勝
1組 中谷 6位 21秒29
▼男子1部800メートル決勝
加世堂 5位 1分51秒27 自己ベスト
▼男子1部5000メートル決勝
東原 9位 13分55秒14 自己ベスト
成合 30位 14分18秒12
室田 35位 14分25秒13
1部残留を目指して挑んだ最終日。気温差が激しく風の強いタフな環境の中、ハーフマラソン決勝には力のある吉川響(文3=世羅)ら3人が出場した。吉川は入賞を目指して日本人先頭集団で積極的にレースを進める。序盤は集団を引っ張り、中盤は集団の後方で走っていたものの「前半自分が先頭近くで走ってしまって、足を使ってしまったので、後半粘りきれなかった」。残念ながら入賞はならなかったが、9位と一桁順位でゴールし、実力を十分に見せつけた。その一方、溝上凌斗(商4=九州学院)は序盤から集団につけず遅れてしまう。なんとか66分台でまとめたが、苦しいレースとなった。古井康介(政経3=浜松日体)は、序盤に積極的な走りを見せるも、早い段階で集団からこぼれ落ちてしまう。その後もペースを上げることはできず、チーム内3番手に沈んだ。
続いて200メートル準決勝に出場したのは中谷颯汰(農2=相洋)。予選では自己ベストを更新し、その勢いのまま決勝進出を決めたいところだった。しかし6着と惜しくも決勝に駒を進めることはできなかった。
午後に入り行われたのは800メートル決勝。加世堂は1500メートルこそ予選敗退に終わるも、800メートルでは予選で1着、準決勝では自己ベストを更新し、決勝に挑んだ。ラスト1周の叩き合いでも粘り切り5位でフィニッシュ。堂々たる走りで4点を取り、1部残留を大きく近づけた。
最後の出場種目は5000メートル決勝。期待のルーキー・成合洸琉(情コミ1=宮崎日大)と、室田安寿(情コミ3=宮崎日大)は中盤から終盤にかけてのペースアップに対応できず集団から後退し、それぞれ30位、35位と入賞争いに絡むことはできなかった。一方で、先月の記録会で1万メートルの自己ベストを更新した東原豪輝(政経4=大阪)は、日本人先頭集団の真ん中で余裕を持ちながらレースを進める。終盤のペースアップにもしっかりと対応し、9位に入った。自己ベストの13分台をマークし、調子の良さがうかがえる。
最終日に点数を稼いだのは加世堂のみであり、2部降格のボーダーとは3点差と、1部残留を果たしたとはいえ厳しい戦いを強いられた。しかし、800メートル決勝では加世堂が5位入賞、ハーフマラソン決勝では吉川響が、5000メートル決勝では東原が9位に入り、明るい材料も多く見られた最終日だった。
[橋場涼斗]
※レース後のコメントは後日特集記事「紫灰復燃」にて掲載いたします。
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