
無念の敗退なるもあと一歩/講道館杯体重別選手権
「優勝しかない」と意気込みを語っていた花本主将。初戦から冷静な試合運びで順調に勝ち上がっていく。そして、迎えた準々決勝戦。相手は優勝候補の一人、高松選手(旭化成)。山場となった試合開始直後から花本主将は果敢に相手を攻める。得意の背負い投げを掛け続け、試合は花本主将のペースで進む。高松選手に技を掛けられそうになるも日々のトレーニングの賜物であろうか。投げられそうになっても力で制し、体はピクリとも動かない。ついに、試合開始2分後には高松に指導が入り、ポイントを奪う。その後も積極的に攻め、勝利は確実かと思われたが残り20秒。「守りに入ってしまった」(花本主将)一瞬のスキを突かれ、寝技に持ち込まれ1本を決められてしまった。最後の油断が招いた敗戦だった。
また、西岡も準決勝で高校生相手に無念の敗退を喫した。序盤から西岡が試合を優勢に進めポイントを取る。しかし残り1分、場外際でもつれた際に相手にポイントを奪われ有効同士で並んだことからリズムを崩した。その20秒後にはさらにポイントを取られ、そのまま試合は終了。西岡は以前も高校生相手に敗戦を喫しており、またもや屈辱を味わう結果となった。
「絶対に優勝できた。準々決勝も完全に勝てる試合だったのに守りに入ったばっかりに最後で負けた。すごく悔いが残る試合だった」(花本主将)。花本主将、西岡ともに無念の敗戦で今大会を終えた。しかし、トップレベルとの力の差はあとわずか。それを埋めるところまでは届きつつある。今大会で味わった“あと一歩”の悔しさは、必ずや彼らの糧になってくれるはずだ。嘉納治五郎杯東京国際柔道大会2007ワールドグランプリへの出場は成らなかったもののまだまだ時間はある。これからの試合、一つ一つを大事にそしていつでも優勝を目指してほしい。2人は今大会を終えてすぐ、中国青島国際柔道大会のため中国へ出発した。近日には朗報を届けてくれるにちがいない。
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