
深見V 軽量級に確かな歩み/全日本学生個人選手権大会
大阪で開幕した全日本学生個人選手権。初日は明大から4人の選手が出場した。昨年度2位と悔しい思いをした深見健(政経3=安曇川)は優勝を果たした。61キロ級の森本凌功(営3=紀北農芸)は、春から肉体強化に乗り出し3位と確かな手応えを得る。今年度の明大ウエイトリフティング部が始動する。
◆5・10~12 第70回全日本学生個人選手権(はびきのコロセアム)
▼55キロ級
1位 深見(S105 J120 T225)
▼61キロ級
3位 森本(S103 J124 T227)
7位 清野(S84 J100 T184)
▼96キロ級
6位 青柳(S130 J155 T285)
※S…スナッチ、J…ジャーク、T…トータル
堂々の試技で表彰台の頂点に登ったのは55キロ級・深見。「最近は調子の悪い試合が多かった」と不調をのぞかせながらも、スナッチからテンポよく重量増加を重ねる。3本目で自己記録更新となる105キロに挑戦すると、持ち味の安定感が光り挙上に成功。続くジャークでも2本成功させ、2位の選手と13キロもの差をつけ優勝。「成長できた証だと思う。(今日の目標だった)トータル230キロに届かなかったので、さらにもう1ランク上に行けるようにやっていきたい」。昨年度の雪辱を果たした深見だったが、次なる舞台に向けて更なる躍進を誓う。
また61キロ級では森本が表彰台へ。「練習の成果が十分に発揮できた」と好調だった。スナッチ1本目の97キロを力強く挙上すると、勢いそのままの3本目で103キロにも成功。セコンドの応援に応え、喜びを爆発させた。ジャークでは1本目、2本目を難なく成功。3本目に挑んだ127キロは惜しくも失敗となったが、それでも「やれることはできた」と、確かな手応えを感じた様子だった。
優勝の深見を筆頭に、軽量級の飛躍を感じさせた結果となった1日目。個人戦の今大会だが、各々が課題と実りを手にし、チームの糧としていきたい。
[松下日軌]
試合後のコメント
深見
――スナッチでは力強さを感じました。
「3月の全日本学生選抜選手権からスクワットと腹筋を中心に頑張ってきていて、それが一応身について安定感ができたと思います。ぶれることなく着地ができるパワー、方法が身についてきて、グラグラしていたのが改善されてきたのかなと思っています」
――55キロ級ということで、減量も必要だったと思います。
「3月末ぐらいですかね、遠征などで少し増量してしまい。それから8キロくらい落としたので、今回は本当にしんどかったですね。食べ終わってすぐ(に体重を測った時の重さ)なんですけど。それでもかなりしんどかったです」
――ジャークでは体勢を崩し、3本目を落としてしまいました。
「115キロ、120キロは安定して挙げられて、そこに関しては成長できているかなと思います。 ただ、いざ120キロを超えてきたとき同じ動きができていないので、そこは重くなっても同じ形でできるようになっていければと思います。正直、125キロを挙げられる動きはできていると思うので、重くてもいかにその動きができるかだと思っています」
森本
――好調の要因には何がございますか。
「食事管理や体重管理を徹底し、体作りの方を重点的に行うと、記録が伸びていきました。(具体的には)根本的に、脂肪を減らしつつ筋肉に変えていきました」
――挙上時、下半身の強さが光りました。
「そうですね。競技を始めた当時から、脚力にすごい自信があって。上半身に比べると、脚の方が強いかなという印象はあります。脚力の強化は重点的にしています。(ボディバランスについて)その配分を練習からしっかりと徹底するのが大事かなと思っています」
清野喜幹(法1=柴田)
――大学生として初の公式戦でした。
「1年生のうちに出るというのはとても嬉しいことで、 先輩たちも偉大な方たちなので、それに頑張ってついていけるようにと努力してきました。今日はあまり良くはなかったですけど、しっかり記録を残せたので良かったと思います」
――この競技はいつ頃から始められましたか。
「高校から本格的に始めました。本当はスノーボードのオフトレーニングとして始めたんですけど、体幹はかなり強い方かなと思っていて、それがウエイトにも生きているのかなと思います」
――当初の目標は達成できましたか。
「まず記録を残すということを前提にやって、なおかついい記録で終われたらいいなとは思っていました。挙げられたのは良かったですが記録が低かったので、次に向けてまた努力していこうと思います」
青柳昌孝(政経4=川口)
――今大会までにどのような取り組みをされてきましたか。
「前回の大会でジャーク3本とも失敗して失格になってしまったので、練習ではできるだけ基礎的な部分を強化してきました。(具体的には)スクワットで脚の強化をやっていました。下半身の強化ですかね。そもそもの筋力を上げるという風に意識して、この1ヵ月練習してきました」
――力がついてきた実感はございますか。
「そうですね。130キロと129キロでは、たった1キロで全然世界が違ったように感じるので、その130キロが1回でも取れていると思うと、少しだけ自信はつきました。今日3本目の133キロ、もう取らなきゃ始まらないので満足はしていないですけど、 前回の大会より進歩があったと感じられたのは良かったですね」
――意気込みをお願いします。
「東日本大学対抗選手権が7月くらいにあると思いますが、そこでは(スナッチ)130キロの(ジャーク)160キロスタートだと監督に言っていただいているので。求められたものはこなしていかないと、最上級生として後輩たちがついてこないと思うので、頑張りたいと思います」
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