6種目で表彰台に インカレに向け期待高まる/東日本学生選手権トラック

2024.05.10

 4~5日、松本市美鈴湖自転車競技場にて東日本学生選手権トラック(以下、東日本インカレ)が開催された。男子スクラッチで優勝を果たした小久保瑠惟(営3=北桑田)を筆頭に、明大は計6種目で表彰台に登壇した。

◆5・4~5 第63回東日本学生選手権トラック(松本市美鈴湖自転車競技場)
▼男子スプリント
 宮崎――2位
▼男子スクラッチ
 小久保――1位
▼男子25キロ・ポイントレース
 片岡――2位
 小泉――6位
 鈴木――9位
▼男子4キロ・チームパシュー
 片岡・小泉・小久保・海老島――2位
▼男子チームスプリント
 吉田・本田・宮崎――3位
▼男子ケイリン
 藤沢――10位
▼男子1キロ・タイムトライアル
 吉田――4位
▼女子3キロ・インディヴィヂュアルパシュート
 渡部――2位

【男子】
 1日目に行われたチーム・スプリント決勝にはルーキー宮崎大志(政経1=昭和学院)・本田音輝(営2=松山工業)・吉田唯人(政経2=学校法人石川)が出場。「練習があまりできていなくてスタートからどうなるかわからなかったが、スタートから冷静に行くことをみんなで意識していた」(吉田)と、不安が残る状況にもかかわらず落ち着いてレースに臨んだ。優勝には一歩及ばなかったが3位に輝き、次の日に本番を控えた他の選手たちを勢いづけることに成功した。

 男子スクラッチでは小久保が躍動を見せた。自身も出場したチーム・パシュートの直後に行われたレース。疲労も懸念されたが「ちゃんと休んでから最後勝負しに行くつもりで、作戦通り走れた」と理想通りのレースを演出した。残り3周前後から加速を始め、最後は逃げを捉えるとまたたく間に先頭に。「体重が軽い分他人よりパワーで劣るので、その分走り方やポジションで空気抵抗を減らせるように意識して練習してきた」(小久保)。自己分析を重ねて常に強化を続けてきた結果、見事に東日本1位の栄光をつかんだ。

 トラックを75周し、5周毎に上位4名がポイントを獲得しその総得点で順位を争うポイントレース。こちらは昨年度の覇者である片岡遼真(法4=福井県立科学技術)が今年度も実力を発揮した。残り65周の際にホームに1位で入ってくると、その後も先頭集団で上位争いを繰り広げる。1位でのポイント獲得数は計4回。その後も2位、4位と着実にポイントを獲得し続け、最終スコアは51ポイント。ゴール直前まではトータルポイントで首位に立っていたものの「後半足がなくなってしまって、優勝した子が1人で行った時にそれを追えなかったのがちょっと悔しかった」と、終盤に仕掛けた選手をとらえることができず、惜しくも2ポイント差で準優勝という結果となった。

 また、チーム・スプリントで活躍を見せたルーキーが、個人種目でも表彰台に絡む快挙を果たした。2分の1決勝で見事相手を破ることに成功した宮崎は王座を懸け決勝に進出。「力の差を結構見せつけられた」と、1レース目は相手のペースに飲まれ力負けしてしまう。2レース目も戦略を変えて臨むもリードすることができず最後は黒星を喫するが、1年生で見事に準優勝を成し遂げた。「今回は目標をベスト4にしていたがベスト2まで上がれたので、それは結構嬉しかった」とレース後には笑顔を見せてくれた。

【女子】
 女子は1日目に渡部春雅(政経4=駒大高)がインディヴィヂュアル・パシュートに出場した。記録は3分49秒198と、大会記録を見事更新。「久しぶりのトラックのレースだったから結果はあまり気にしていなかった。自己ベストプラス1秒くらいだったので納得はしている」(渡部)。久しぶりのトラックレースであることをまったく感じさせない鮮やかな走りを見せた。結果は準優勝に落ち着いたが、ここから夏に向けて勢いを増していくことが期待される。

 男女ともに多くの功績を残した今大会。8月末に開催される全日本大学対抗選手権(以下、インカレ)まで時間は多いようであっという間である。選手全員がすでに次のステージを見据えている明大、今年こそインカレ総合優勝へ向けてさらに前へと進み続ける。

[成田美彩子]

試合後のコメント

宮崎
――明大に進学した理由を教えてください。
 「寮の立地とホームページとかを見て、先輩たちが和やかないい雰囲気だったので明治大学に来ました」

――実際に明大で練習をしてみて部の雰囲気はいかがですか。
 「アットホームな感じでなんですけど、言う時はしっかりこうだよっていうアドバイスや指導があるので、自分の未来に繋がるかなと思います」

片岡
――副将として、どのようにチームを引っ張っていきたいと考えていらっしゃいますか。
 「短距離から長距離まで明治としての総合力を上げて、インカレでは総合優勝できるようにしていきたいです。特にトラック班はもう僕が4年生で一番年上なので、そこはしっかり副将としてもトラック班のリーダーとしても、両方引っ張っていけるように頑張ります」

――有力な1年生がたくさん入部されたと思いますがいかがですか。
 「中距離をメインとする選手が今年はいなかったんですけど、長距離の人も短距離の人も、ナショナルチームに入っていたりっていう即戦力が入ってきてくれて、今回も結果残している人たちがいっぱいいてすごく頼もしい存在です」

小久保
――これからの意気込みをお願いします。
 「まずはチームパーシュートでインカレで表彰台狙うことと、個人種目でもこれから全国大会がいろいろとあるので、どこかでちゃんと結果を残せるように頑張りたいです」

渡部
――次に出場される大会に向けて意気込みをお願いします。
 「5末にコスタリカである大学選手権に行くんですけど、トラックではなくてロードとマウンテンなんで、そこに向けてしっかり練習していきたいと思います」