
待望の初白星! インカレ王者・中大に劇的逆転勝利/関東学生春季1部リーグ戦
春季リーグ戦(春リーグ)でいまだ勝利のない明大は、全日本学生選手権(インカレ)3連覇中の中大との一戦に臨んだ。前半は一進一退の攻防が続き、1点ビハインドで折り返す。後半、一時はこの試合最大となる3点差をつけられるも、残り5秒で近藤佑樹(農3=春日丘)が逆転弾を決め、春リーグ初勝利をつかみ取った。
◆4・20~5・25 関東学生春季1部リーグ戦(国士大多摩体育館他)
▼5・5 対中大戦(日大八幡山体育館)
〇明大30{12―13、18―16}29中大
背水の陣で臨んだ春リーグ6戦目。先制を許してしまうも、尾谷浩希主将(法4=愛知)がシュートを決め、その後は点を取り合う展開が続く。GKの紅出勘太郎(政経4=氷見)がセーブを連発するなど課題のディフェンス面も光り、互いに譲らぬ攻防が繰り広げられた。インカレ覇者相手に1点差で前半を折り返す。
「前回の後半の立ち上がりがすごく悪くて、その部分は特に徹底して自分たちのやることをやっていこう」(太田隼斗・営4=藤代紫水)。日大戦での反省を踏まえ迎えた後半、開始40秒で小泉涼太(農2=藤代紫水)がシュートを決めるなど、2連続得点で勢いに乗る。しかし中盤にオフェンスで決定力を欠き3点差をつけられ苦しい展開に。それでも「俺が絶対決める。逆に(パスが)来いという気持ちだった」(太田)。太田と小泉が両サイドから仕掛けて得点を重ねる。

(写真:シュートを打つ太田)
後半26分に栃尾佑(法2=北陸)が7メートルスローを成功、28分には尾谷がシュートを放ち1点差に迫る。追い上げムードの中、またも明大にチャンスが。「佑がいいパスを出してくれたので、決めるだけだった」(小泉)。放ったボールはゴールに突き刺さり、試合終了1分前で同点に。その後相手の攻撃をしのぐと明大がタイムアウト。チームで意識を統一し、再びコートへ。ついに待ちに待った歓喜の瞬間が訪れる。パスを受け取った近藤が右腕を思い切り振り抜き、残り5秒で決勝弾を決めた。「最後のタイムアウトを取った時に『自分がやってやる』と言って、センターとも話して最後打たせてもらった。(試合を決められて)うれしかった」(近藤)。残り2分から3点を連取し、見事な逆転劇で春リーグ初白星を飾った。

(写真:同点弾を決め喜ぶ小泉)
「残り3試合あるので今日の勝ちを自信にして、もう一回自分たちのディフェンスから走るハンドボールができればと思う」(加藤良典監督)。接戦を制し待望の初勝利をつかんだ明大。今試合を機にチーム一丸となって勝ち星を積み重ねていく。
[堀口心遥]
試合後のコメント
加藤監督
――最後タイムアウトを取った時にどのような話をしましたか。
「シュートまでしっかりいこうと指示しました。最後シュートで終わって、近藤選手がしっかり決め切ってくれたので良かったです」
――初勝利となりましたが、率直なお気持ちを教えてください。
「やっと長いトンネルから抜け出したかなという感じです。なかなか接戦を勝ち切れない試合が続いていたので、今日こういった形で勝ち切れたというのは自信になったと思います」
太田
――試合を振り返っていかがですか。
「ずっと連敗続きで、昨日も最後の最後で詰めの甘いところが出たんですけど、今日の試合は勝つという気持ちがみんな見えて、ベンチに入ったメンバー全員が試合に出場しました。みんなで勝ち取った1勝だなと思います」
――追い上げていた場面を振り返っていかがですか。
「自分たちが負け続けていた中で、気持ちを出すことで盛り返してきたと思うので、本当にチームでやってきたことを全部出し切れたかなと思います」
近藤
――前半ビハインドの状況から、後半どのような意識を持って入りましたか。
「我慢の時間が長かったので、そこは最後まで粘って付いていって最後離せるところで離すという感じで、それで勝ち切れたと思います」
――チームとして待望の初勝利だと思いますが、この勝利はチームにとってどのような意味を持つとお考えですか。
「今まで接戦を勝ち切れなかったのが課題だったので、残り3試合なんですけど、それにつながるいい試合だったと思います」
小泉
――ご自身のプレーに点数つけるなら何点ですか。
「100点中だったら75点ぐらいです。外しているので2本ぐらい。決めていたら100点ですね」
――次戦に向けて意気込みをお願いします。
「このまま流れを意識するのと、勝ってかぶとの緒を締めるじゃないですけど、油断しないように頑張りたいと思います」
関連記事
RELATED ENTRIES