新体制始動! ルーキー活躍も初戦で散る/東日本大学選手権

2024.05.05

 昨年度は全日本大学選手権(以下、インカレ)への出場がかなわず悔しい1年となった明大空手部。新体制で戦う初めての公式戦に臨んだ。中京学院大相手に積極的に攻めの試合を繰り広げるも、無念の初戦敗退。ほろ苦い幕開けとなった。

◆5・5 第60回東日本大学選手権(日本武道館)
▼男子団体組手
明大――1回戦敗退

 先鋒で戦ったのは春から入部した1年の佐竹隼(法1=相洋)。試合開始33秒で上段突きを決め、先制点を奪う。しかし試合後半に差し掛かると、相手に連続で得点を決められ1-2と逆転を許してしまう。その後上段突きを決め同点に追い付くも、試合時間残り10秒で再び逆転を許すことに。2-3の試合時間残り4秒、果敢に攻め相手の首元に突きを繰り出し決まったかに思えたが、約1分半に及ぶ審議の末得点にはならず。その時点で試合は決まったかのように思われたが、試合終了2秒前に再び上段突きに挑み見事得点。同点に追い付き、そのまま試合終了。先取で勝利し、チームに1勝をもたらした。「勝ち切れたのは良かったけど、先鋒としてもっと流れを持っていけたらなと反省している」(佐竹)。

 ルーキー・髙橋龍威(政経1=御殿場西)は次鋒で戦い、先制点を取るもその後逆転され黒星。中堅の海野陽乃汰(法3=御殿場西)も試合開始直後に先取し、その後もリードを守っていたものの、試合終了7秒前に5度目の反則を取られ悔しい敗戦となった。副将の本橋怜欧(政経3=保善)は、ロースコアの展開が続き試合終了34秒前に上段突きを決め先取。その後も突きを決め2-0の試合終了残り10秒、相手の上段裏回し蹴りが入り一本3点を取られ逆転負けを喫した。

 1-3とこの時点でチームの敗退が決まった中で大将戦に臨んだ室井佑介主将(政経4=御殿場西)。序盤で相手に先取され0-2で迎えた試合終了20秒前、相手の足を払い体勢を崩したところに入れた突きが有効となり、一気に3ポイントを獲得し逆転。その後も攻めの姿勢を崩さず、さらに突きを2本決め勝利。「最後に主将としての姿勢というものを試合でみんなに見せることができた」(室井)。

 新年度を迎え、勝つためにチームの改革を行い臨んだ今大会。「本番で実力を出すことの難しさを改めて実感した」(室井)。悔しい結果に終わったものの、まだ1年は始まったばかり。チームとして掲げたインカレ優勝の目標に向け、稽古に励んでいく。

[増田杏]

試合後のコメント

室井主将
――今日の振り返りをお願いします。
 「去年悔しい結果で終わってしまったので、今年からチーム内でいろいろやり方を一新して、今は新学期スタートしていい感じで来ていたんですけど、やっぱり大会の難しさっていうか、本番で実力を出すことの難しさを改めて実感しました」

――新体制で強化したのはどんなところですか。
 「まず練習の量と質っていう面で、去年と同じ練習をしていては結果が出ないので、今年は練習時間もそうですし、その練習の中での意識というものも、チーム内でミーティングを重ねて、自分たちに必要なものはこれだよな、とそういうものを全員で共通認識してやっていたんですけど、やっぱりそこの徹底ができていなかったのかなと思います」

――今年度のチームの目標を教えてください。
 「チームとしては、そういうのを言うのも恥ずかしいんですけど、インカレ優勝っていうものを掲げているので、 やっぱりこのままじゃ達成できない目標だと思うんで、 自分たちのやるべきことをもう1回明確にして、一つずつ真剣に試合に対して取り組んでいきたいと思います」

佐竹
――試合の振り返りをお願いします。
 「次につながる公式戦っていうの初めてで、しかも初戦で出させてもらって、本当にめっちゃ緊張しました。絶対先鋒でいい流れを持っていかないといけないなと思って、ギリギリ勝つことができたんですけど、勝ちにつながる流れを持ってきたかっていうとそうではないかなと。もっと手数だったり、先鋒の役割、団体として流れの持っていき方っていうのをしっかりやらなきゃなと反省しています」

――課題点はどこですか。
 「個人は自分のもうやりたいことをやればいいと思うんですけど、でも団体戦は5人中3勝するわけじゃないですか。やっぱりそこで先鋒って試合の流れを左右するんで、自分は1年で勢いをつけるような役割だったと思うんで、もっと勢いつけれたのかなって。負けてるんで、そこを磨きたいなって思います。勢いとかそういったところはやっぱり1年生らしさをもっと出せたらなと思います」

――今後に向けて一言お願いします。
 「秋だったりとか、またインカレにつながる大会があるので、そこに向けてまた一から練習して、また先鋒だったりとか、どこで出てくるか分からないですけど、出た時はしっかりチームの流れを持っていけるような選手になっていきたいなと思います」