王座進出ならず 悔し涙を未来につなげ/関東学生王座ワイルドカード決定戦

2024.05.05

 全日本学生男女王座決定戦(以下、王座)の出場権残り一枠を懸けた、関東学生王座ワイルドカード決定戦が行われた。今大会で優勝すると、王座への切符が手に入る。明大は男女ともに好調ぶりを見せ、決勝に進出。しかし頂点まであと一歩及ばず、王座への切符をつかめなかった。

◆5・4 関東学生王座ワイルドカード決定戦(夢の島公園アーチェリー場)
▼男子 明大――2位
 女子 明大――2位

 「昨日の練習の調子を出せた」(武藤圭・法3=明大中野)。この言葉通り、男子は出だしから好調だった。1回戦、2回戦を完封勝ちで突破するなど、完璧な試合展開を見せる。続く準決勝は「肝になると思っていた」(泉水俊亮・法4=桐光学園)。両チームセットを取り合い、勝負の行方はシュートオフにもつれ込む。緊迫した場面でも「(チームメイトの)熱い応援のおかげで勝てた」(泉水)と、高い集中力を見せ見事勝利。決勝に駒を進め、王座進出まで残り1勝に迫った。決勝の相手は専大。決勝はここまでとは違ったルールの中で行われたが「練習通りに、外さず的に入れることを意識した」(武藤)。着実に得点を挙げていったが、専大の得点力にわずかに及ばず。「実力や経験値で負けていた。完敗だった」(矢野月海・法4=新島学園)。王座進出に王手をかけていただけに、悔しい結果となった。

 女子も快調なスタートを切った。「自分が外しても2人がカバーしてくれた」(中島梨々香・商3=国学院)。2回戦、準決勝と相手に得点を許さず、いい状態で決勝戦に臨む。男子と同様、従来とルールが変わったが「相手の点数などを全く気にせずに、自分のことだけに集中して打てたのは良かった」(中島)と、幸先よく第1セットを奪う。しかし「相手もいい波に乗っていて、相手の方が上回っていた」(勝川茉矢・情コミ3=明大中野八王子)。その後は流れをつかむことができず、惜しくも敗戦。「悔しいの一言に尽きる」(佐藤瑠美・商4=明大中野八王子)。選手たちの目には涙がにじんでいた。

 男女ともにあと一歩のところで王座進出を逃してしまった明大。4年生は、今回が最後の団体戦となった。「個人戦が控えているので、それに向けて練習を頑張っていきたい」(泉水)。この悔しさをバネに、個人戦で輝きを放ってくれるだろう。下級生たちは、来年のリベンジに燃える。「今まで先輩方が築き上げてきてくださったものをより一層高められるように、1年後の団体戦に向けて個人で高め合って、周りのサポートもしながら頑張っていきたい」(勝川)。この悔し涙は、必ず今後の栄光につながるだろう。

[晴山赳生]

試合後のコメント
泉水
――今試合で良かったところと反省点をお願いします。
 「良かったところは、特に緊張することなく試合自体を楽しめたことです。悪かったところは、1番手として打つ中で、流れを作れなかったことです」

武藤
――これからの抱負をお願いします。
 「僕はまだ3年生なので来年もありますが、今年は(個人で)全国大会に出場して上位入賞を狙っていきたいと思っています。来年またリーグ戦の時期になったら、今度こそは王座に出場したいなと思います」

矢野
――今試合で良かったところと反省点をお願いします。
 「悪かった点としては、(的に)当たらない時は本当に当たらないっていうのがあって、今日は2人の調子が良かったので、なんとかなっていた部分もありました。2人の調子が悪かったら負けていた試合はあったと思うので、自分の調子で負けていたら怖い部分があります。良かった点としては、金(8点以上)に当てるべきところでちゃんと当てることができたことです」

勝川
――今試合で意識したことはありますか。
 「順番的には2番目で『1番目と後ろの人にいい風に雰囲気をつなげた方がいい』とコーチ陣から何度も言われてきたので、それができるように意識しました」

佐藤
――これからの抱負をお願いします。
 「気楽にやっていこうかなと思っているので、(個人戦では)去年の点数を超えられたらいいなと思っています」

中島
――これからの抱負をお願いします。
 「個人では悔しい思いをしないように練習に集中して打ち込んでいきたいと思いますし、来年の団体戦は私たちの最後のリーグ戦となるので、今回のような悔しい思いをしないように、絶対に王座に行きたいと思います」

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