奪還目指し初陣を果たす/関東大学春季交流大会Aグループ

2024.04.29

 木戸組の初公式戦が晴天の中、明大八幡山グラウンドで行われた。今試合のテーマは『オフザボール』。練習の成果を遺憾なく発揮し、89―38で勝利。1年生をはじめとする紫紺デビューを果たした選手が躍動した。

◆4・28 関東大学春季交流大会Aグループ(明大八幡山グラウンド)
▼対流経大戦
 ◯明大89{40ー12、49ー26}38流経大

 前半2分、敵陣22メートル付近でラインアウトを獲得した明大はそのままモールでゴールを狙う。しかし思うように前に進めずラックから右に展開。一瞬のスキを見逃さずスクラムハーフ柴田竜成(営3=秋田工)が持ち出し、右ウィング坂本公平(情コミ4=東福岡)が先制トライを挙げた。前半17分、左プロップ田代大介(営2=大分舞鶴)の仕掛けからサポートで走っていた右センター山田歩季(商4=京都成章)にボールがつながりインゴール。坂本がコンバージョンゴールを成功させリードを広げる。勢いそのままに得点を重ねたい明大だったが、思わぬペナルティーから被トライ。17―12と激しい攻防が続いた。「最初から圧倒するという試合ができなかった」(右ロック佐藤大地・法4=国学院栃木)。「自陣でのディシプリンのところが良くなく、ペナルティーを重ねてしまい相手に強いキャリーをされてしまうことがあった」(ナンバーエイト木戸大士郎主将・文4=常翔学園)。負けられない明大はここで意地を見せる。スタンドオフ仲間航太(文3=常翔学園)のランで相手を引き付け、フルバック為房幸之介(商1=常翔学園)が15人制初紫紺初トライ。「フォローに付いてもらったトライなので、もっと自分でチャンスメークして得点につなげられるシーンを増やしていきたい」(為房)。このトライを引き金に連続インゴールを決め流経大を引き離す。前半終了間際にも柴田がグラウンディングを成功させ40―12で前半を終える。「前半は自分たちがやってきたことをやれば勝てるのに慌ててしまっていたが、それをどんどん改善できて良かった」(坂本)。

 後半4分「前半はコミュニケーションが取れていなかったのでそこを改善できるようハーフタイムで話した」(佐藤)とあるように金昂から坂本へスムーズなパスでトライ。勢いを増したい明大だったが大幅な選手交代をした直後連続でトライを許す。「流経大に攻め込まれて、それに結構飲み込まれて得点された」(田島貫太郎・政経4=東福岡)。しかし主導権を渡さないのが明大の強さ。後半から出場した吉田輝雅 (政経4=東海大相模)をはじめとする4年生選手が得点を積み重ねていき、84―38でノーサイド。スタメン、リザーブともに躍動し関東大学春季交流大会A グループの初戦を制した。

 初戦を圧勝で終えた明大。ルーキーの活躍が光った。「内容的にはもっとできたかなというのが多かった。メンバーに入れたら今日の反省を生かして頑張っていきたい」(為房)と意気込んだ。また、初紫紺だった柴田も「すごく緊張して焦りもあったが、後半になるにつれ落ち着いてプレーができた。次戦もメンバーに入り勝ち切れるよう頑張りたい」とスタメン定着に向けて闘志を燃やした。次戦の相手は法大。初戦の勢いそのままにグラウンドを駆け抜ける紫紺の戦士たちから目が離せない。

[保坂啓太郎]

試合後のコメント
木戸
――今日の試合はいかがでしたか。
 「初戦ということで、フレッシュなメンバーも多かったので、勝てて良かったです」

――個人として課題に挙げていたブレークダウンはいかがでしたか。
 「全然良くなかったです。個人的に今日はプレーが良くなかったので、改善していこうと思います」

佐藤
――今シーズン初の公式戦ですがいかがですか。
 「未完成なので今回の試合を振り返って次の試合に向けて頑張りたいです」

――セットプレーはいかがでしたか。
 「ラインアウトはペナルティーになったところがあったので、もう少しそこを突き詰めていきたいと思います。スクラムはいいスクラム組んでいたんですけど、きつい時間帯になるとバラバラになってまとまりがなくなってしまっていたので、きつい時間帯にどうなりたいのか徹底していきたいです」

柴田
――初紫紺で意識したことを教えてください。
 「いつも通り自分のプレーをすることを意識しました」

――相手の印象を教えてください。
 「外国人選手が前に出るということだったので、そこを押さえて試合に臨みました」

坂本
――先制トライを振り返ってみていかがですか。
 「みんなが頑張ってくれて、最後にボールが来ただけなので、みんなで取ったトライだと思います」

――ハーフタイムの時どのようなことを話されましたか。
 「自分たちがやってきたことを信じてやろうと話した結果、それができて勝てたので良かったです」

為房
――15人制では初紫紺でしたが選ばれた時はどのような気持ちでしたか。
 「メンバーに入れると思っていなくて、びっくりしました」

――大学に入学してから15人制の試合は初めてでしたが、大学生のフィジカルを体感してみていかがでしたか。
 「明大で練習している時も全然違い、高校の時とすごくレベルが違うなと感じました」

田島
――初紫紺や1年生の選手が多い試合となりましたがいかがでしたか。
 「フレッシュなメンバーだったんですけど、心配はなく紫紺を着ることができるメンバーなので、自信持ってみんながプレーできたと思います」

――今後に向けての意気込みをお願いします。
 「日本一に向けて頑張ります。応援よろしくお願いします」