
残り30秒の奇跡 竹邊尚の一閃で東農大に勝利/関東学生春季1部リーグ戦
プール予選最大の正念場、東農大戦。東農大に攻撃の流れを握らせない試合運びを見せるも、0―0の膠着(こうちゃく)状態が続く。最終Q残り30秒で6度目のPC(ペナルティコーナー)でFW竹邊尚希(商4=川棚)が待望の得点を決め1―0で勝利。決勝トーナメント進出に大きく前進した。
昨年度の関東学生春季1部リーグ戦決勝と同じカードであり、「緊張しているっていう雰囲気があり、少し大丈夫かなと思った」(MF小林正人主将・政経4=今市)と、選手間の雰囲気も張り詰めていた。開始直後にPCを獲得し、小林正が放ったシュートは相手の脚に当たりPS(ペナルティストローク)に持ち込むも、心理戦に敗れ無得点に。東農大のパスをカットし、明大が流れを握り続けるも、0―0で前半を折り返した。
後半に入り東農大の攻撃がまとまりを見せると、ゴール寸前までボールが運ばれる場面も増えるが守備陣が奮起し、数的不利の時間も耐え無失点に収める。両チーム無得点のまま時間が流れ、プレーも焦りの色が濃くなっていく中残り30秒でPCを獲得。重圧をはねのけ、竹邊が決めた。そのままホイッスルが鳴り、明大は歓喜の渦に包まれた一方、東農大は膝から崩れ落ちる選手の姿があった。
「諦めず、PCをたくさん取って勝ち切れたことが収穫」(小林正)と気持ちの強さが光った。しかし、合計6度PCを獲得するも得点につながらず、攻撃力に課題が見えた今試合。「もっと点を取れる内容だった。攻撃でもう少し色々な工夫が必要」(新井健史監督)。今シーズン掲げる〝超攻撃型ホッケー〟の完成に期待がかかる。
[杉田凜]
試合後のコメント
新井監督
――今試合の改善点はありますか。
「やはりもっと攻撃が、攻撃する時にもう少し楽に相手ゴール前へボールを運んで、そこからいろいろなアイデアを出して、点がもうちょっと取れるようになることが課題になるかなと思います」
小林正
――次戦に向けこれからどのような練習をしていきたいですか。
「攻撃力というか、新しいフォーメーションをやる中で、攻撃のバリエーションを増やすために、練習メニューをもっと変えていかないとなっていう風に思います。全体としても新しいフォーメーションをやる中で、いかにその1人1人が攻撃力を上げようって意識を持って練習できるかっていうのが、今後成長する上で大事かなと思うので、全体ではそこを変えていきたいなっていう風に思います」
竹邊
――攻撃陣はどのようなことを意識していましたか。
「FWは僕たち2枚でやっていて、その時になるべくサークル内、 ゴールに近いところでプレーして、シュートに絡んでいこうみたいな話をしています」
――最後のPCを決めた時の気持ちはいかがでしたか。
「最初から結構PC続いていて、相手も結構バリエーション気にしたりタッチシュートで来るだろうと思っていた、と感じたので、その中で決める気でいました。ここ決めないと負けだなというか、 決めるつもりでいたらいい球が来たので、タッチするだけでした」
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