
新シーズン開幕 課題を修正し勝負の2日目へ/関東学生男女1部リーグ戦
新体制の初戦、関東学生男女1部リーグ戦が開幕した。今大会では、上位4校に全日本学生男女王座決定戦(以下、王座)への切符が与えられる。王座出場の懸かった大事な試合で、男子が4位、女子が5位と善戦。王座出場に向け希望の残る結果となった。
◆4・21~28 関東学生男女1部リーグ戦(夢の島公園アーチェリー場)
▼第一記録会
男子 明大――4位
女子 明大――5位
12大学が出場し、各大学男子の部は上位6名、女子の部は上位4名の総得点によって大学の順位を決める今大会。各選手は70メートル離れた的に3分間で6本の行射を取り、それを12エンド行ったものが合計得点となる。風の流れを読み、高い集中力を維持することが勝負のカギとなる。
[男子]
午前は男子の部が行われた。好スタートを切りたい明大だったが、1エンド目はまさかの最下位発進。「立ち上がりの部分は明大が弱点としているところ」(矢野月海・法4=新島学園)と、課題の出だしでつまずいてしまう。悪い流れを断ち切りたい状況で、明大はここから抜群の修正力を見せる。エンドを重ねるごとに順位を上げていき、10エンド目で王座出場圏内である5位まで猛追。個人18位の607点をマークした泉水俊亮(法4=桐光学園)は「コーチの指導などで、リラックスして普段と近い状態で打つことができた。後半になるにつれてどんどん良くなって、気持ちに余裕が生まれた」と振り返る。チームは勢いそのままに的を射抜き、4位に浮上し好位置で1日目を終えた。中盤からの追い上げが良かった分、序盤の出遅れが悔やまれる結果となったが「(次戦は)最初からボルテージを上げられるようにしたい」(矢野)と前を向く。勝負の2日目は今月28日に行われる。弱点である立ち上がりを改善し、追い上げの勢いそのままに3年連続の王座出場を勝ち取ってくれるだろう。
[女子]
午後は女子の部が開催。団体順位が5位とまずまずの出だしとなった。1エンド目に199点の3位で試合をスタートさせたが、その後は中位に落ち着く。さらに終盤には降雨や強風に煽られたが、何とか持ちこたえて最終順位を5位として1日目を終えた。個人順位では、中島梨々香(商3=国学院)が明大勢トップの573点を記録し17位に躍り出た。「出場した去年のリーグ戦の緊張感を思い出して、今回は打つのが怖いという気持ちがあった。それでもこれまで積み上げてきた練習を自分につなげたので、今回は緊張せずにいけた」(中島)。自身の経験を生かし、それがチームに勢いをもたらした。そして明大勢の次点には570点で19位の勝川茉矢(情コミ3=明大中野八王子)が続いた。「雨が降ったり、風が吹いたりすると自分の調子が上がってくるというか、調子を取り戻すことができる。後半の1、2エンド目では失敗して調子を崩していたが、雨風が降ってきたおかげでリセットすることができた。自分的にはいいタイミングだった」(勝川)。雨降って地固まる。天候の変化が気持ちを整わせ、悪い流れを断ち切った。そして、目標とする2年ぶりの王座出場への絶対条件は今大会上位4位だ。28日に行われる2日目の巻き返しに期待がかかる。
[長崎昇太、晴山赳生]
試合後のコメント
泉水
――今試合を振り返っていかがですか。
「この会場は風が強いことで有名なのですが、今日はあまり風が吹いていませんでした。コンディションとしてはいい感じだったんですけど、緊張でなかなか思うようにいかない試合でした」
――今年度初めての公式戦でしたが、どのような気持ちで試合に臨みましたか。
「3月に練習試合をたくさん組んでいたので、その試合と同じように、いつも通りの気持ちで臨みました」
矢野
――今試合一番の射を教えてください。
「後半の3エンド目で55点を取って、2射目で10点あたりを取ったんですけど、そこが自分でも10点を打てたなと思った中で取れたので、ベストな射だったんじゃないかなと思います」
――次戦に向けて伸ばしていきたいところはありますか。
「今日は全然眠れなくて体力が回復しなかったので、ご飯を食べるなど、どのように体力を回復させていくかが、一番自分の中でやらなきゃいけないことだと思っています」
勝川
――ご自身の長所と短所をお聞かせください。
「短所は自分を追い込みすぎてしまうと言いますか、変に真面目すぎるところがあります。そこで自分が頑張らなきゃとか思って、追い込みすぎてしまうというのが短所だと思っています。長所としては周りを見られてるのかなというところがあって、調子を落としている選手や緊張してそうな選手を、周りを見て精神面でサポートすることは今日はできたのかなと思います」
――次戦への意気込みをお聞かせください。
「4位の東国大との点差が60点ほどです。決して届かない点数ではないと思うので、できるだけ私も点数を上げますし、いろいろと他の選手のこともできるだけサポートをしていきたいです。4位に入って先輩たちを泣かせるじゃないですけど、喜ばせることができたらいいなと思っています」
中島
――終盤は降雨もありましたが、今試合のコンディションはいかがでしたか。
「雨よりかは風で矢が流されたりしていたんですけど、コーチ方にアドバイスをいただいたりして、うまく修正して収められたのが良かったと思います」
――今試合で良かったところを教えてください。
「普段はあまり後半で点数を上げるのが体力的に無理だったのですが、今日はすごく気持ちを強く保つことができて、後半でかなりテンションを上げられたのが良かったと思います」
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