
(男子)大学初演技披露の三浦佳生 来季への手応えつかむ滑りで優勝/リリーカップカナガワ
14日、神奈川県スケート連盟主催のリリーカップカナガワが行われ、今春新入生として入学した三浦佳生(政経1=目黒日大)が出場。FS(フリースケーティング)の点数で競った今大会で、三浦は157.07点で選手権男子の部優勝を飾った。
◆4・6、13~14 リリーカップカナガワ(KOSÉ新横浜スケートセンター)
▼選手権男子

大学生で迎える初の試合となった三浦。1番滑走として観客の大きな声援を背にリンクに入り、スタート位置に立つ。『進撃の巨人』の重厚な曲の始まりとともに会場の空気感を三浦一点に集中させた。冒頭に挑んだのは6分間練習で着氷させた4回転ループ。スピードをつけ軌道に入るも回転が抜けて3回転に。「ループを締めたかったのにパンクしちゃったので、締めたかったなっていう気持ちもある。でも6分間でちゃんと降りることはできたので、この調子でいけば来年には絶対入れられる」と来季への手応えを見せた。続く4回転トーループは見事に着氷。さらに4回転サルコーは前傾姿勢になりながらも加点のつく着氷で成功させる。
勢いと迫力あふれる楽曲から一転、曲調が変わるステップシークエンスでは、しっとりと情感こもる滑りで観客を魅了した。後半に入り挑んだ4回転トーループは回転が抜け2回転になるも、最後のジャンプで再び4回転トーループに挑戦。転倒とはなったが、最後まで切らさぬ闘志に会場からは大きな拍手が送られた。ラストに向け、疾走感の途切れぬ滑りに気迫こもる表情を乗せ、コレオシークエンスを滑り切った三浦。3月に出場した世界選手権を受け「今はもう前を向いていて、課題が明確に分かっているのでオフシーズンやることがすごく多いですけど、しっかり一つ一つ確実に課題をクリアしていって成長したい」と意気込んだ。
この4月から大学生の三浦は、スケートだけではなく学業にも力を注ぐことを決意し明大の門を叩いた。2年後に控えるミラノ冬季五輪を一つの目標に、これまで切磋琢磨(せっさたくま)してきた仲間とともに明大でも進撃を続けていく。
[布袋和音]
試合後のコメント
三浦
――演技を振り返っていかがですか。
「結果を狙ってやってたわけではなかったので、特に落ち込む感情とかそういうのはなかったです。ループを締めたかったのにパンクしちゃったので、締めたかったなっていう気持ちもあります。でも6分間でちゃんと降りることはできたので、この調子でいけば来年には絶対入れられるなっていう。シーズン始まった時はループが確実な状態ではなかったので、そこがしっかり降りれるようになっている状態をキープできてるのは成長です。あとは来シーズンに向けてプログラムを変えてしっかりやっていきたいなと思います」
――単位認定が厳しい大学ではあると思いますが、明大への進学を決めた要因には何がありますか。
「まずもちろんフィギュアスケートの活動も大事にはしていきたいんですけど、やっぱり明治大学って学業の方にもある程度重点を置いてバランスよくやってる印象があって、そこは大学生として変に楽に単位取るとかそういうことを考えず、文武両道まではいかないですけど、両立ぐらいはいできるようになれればいいなってことで、高校が全然やってなかったんで、そういった意味でも自分を追い込むためにもいいかなというのと、やっぱりスケート部もすごく強いですし、近い存在でそれこそ駿(佐藤駿・政経3=埼玉栄)とか、りをんちゃん(住吉りをん・商3=駒場学園)とかいろんな自分が仲いい選手が明治にいるので、そういった先輩に話を聞きながら明治に入ると決めました」
――授業のアドバイスなどはもらいましたか。
「授業のアドバイスというか、駿からはあんまりきつくない先生みたいなのは教えてもらったりはしてるんですけど、それが本当かは分からないです(笑)」
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