3年連続箱根駅伝出場決定/箱根駅伝予選会

1999.01.01
 来年のお正月の箱根駅伝出場を懸けた予選会が行なわれ、明治は6位で予選を突破し、3年連続50回目の箱根駅伝出場を決めた。

 合宿から好調を維持していた尾籠は終盤3位集団に付き、個人9位と実力を見せ付けた。また、池邉主将も序盤はペースが上がらなかったものの、25位の好順位でゴール。全日本大学駅伝予選会で初出場の原動力となった2人が、この日も走りで明治を引っ張った。

 ルーキーの安田の走りも好材料。高校時代、5000m14分01秒03という好記録を出した期待のルーキーとして入学したが、入学後は大きな大会に出ることはなかった。今日の走りで全日本大学駅伝、箱根駅伝と、前期の不振を払しょくするチャンスも見えてきた。 活躍が期待された松本(昂・情コミ1)は、今回はケガのため出場を見送った。
 チーム総合6位と、上位での通過ではなかったが、箱根駅伝出場権はがっちりつかんだ。今年こそ、念願のシード権獲得へ。選手たちは予選会後、少しの休養をはさみ、今度は2週間後の全日本大学駅伝に向けて調整を進める。

コメント
西弘美駅伝監督
「故障者が3人いてひやひやしたが、現時点での力は出せた。松本については練習の段階から予選は厳しいなというのを感じていた。もう(予選の地)立川には戻ってこないようにしないと」


池邉稔主将
「通過できたことは良かったが、今年は上位争いができると思っていた。下級生は予選落ちを知らない世代なので、予選の厳しさを知らない。だから“(箱根に)出られる保障はないんだから最後までしっかり走り抜け”と指示を出しました。自分の走りについては、最初は重かったけれど距離を踏むごとに良くなっていった。あまり調子は良くなかった。満足とは言えないけれど、自分の走りはできたと思う」

岡本直己
「もっといけた。練習不足が厳しかった。なんとかここまでもってこれたのは良かったが、自分の力でチームに貢献できなかった。(全日本大学駅伝は)走れれば何区でもいい。最後だから走りたい。区間賞を狙えるなら狙いたい」

尾籠浩考
「夏からずっと調子が良かった。4年生は安定していた。4年生は安心できるという考えがあると思う。自分以外のメンバーがしっかり走ってくれたことに強く感謝したいです。今日の疲れを中途半端に引きずるよりは、休んで、体に正直にしっかりした練習ができるようにしたい。次にどれだけ走れるかどうかはまた明日から次第。しっかり頑張りたい」

田中文昭
「完全燃焼した感じではない。力を出し切れなかった。コース自体は楽だったが、スタートしたのが後ろすぎたという焦りがあった。今日は全体的に悪い。調整能力の問題。箱根は出ないと意味がない。出られるなら、箱根に向けていいリズムでもっていけるよう、もう1回体をつくり直して試合に合わせたい」

中門健
「去年どおり(チームトップでゴール)にはいかないなと思っていた。ピークが来ていなかったから、何とか小さい波を当てて走った。走りが固くて、まだ自分の走りができていないが、チーム9位と、何とか貢献できて良かった。去年は予選で調子が良くても本戦は(ケガで)走れなかったので、今年は逆に本戦でステップアップできるようにしたい」

東野賢治
「去年の反省を生かそうと思って走った。今の力を出せたので、次に生かせれば良いと思う。練習を積んできて自分の力がどれくらいか分からなかったが、今回のレースで分かった。でも全体的に力がないので、この反省を生かしてまたレベルアップしたい。全日本大学駅伝はめったにない舞台。楽しみたいです」

村上貴彦
「他の人に助けてもらった。ふがいない。ケガでずっと通院していた。一昨日の練習がしっかりできていたからいけるなと思った自分の責任です。これからしっかりやって恩返ししたい」

中村智春
「去年より(自分に)力が付いたと思う。落ち着いて臨めたし、後半疲労度が思ったよりも少なかったです。全日本大学駅伝は楽しみです。プレッシャーはありません。集中力の持続力を付けたい。とりあえずは最低目標である箱根出場権を取れたので、正直に喜びたいです」

佐藤昭太
「自分のレースとしては、15kmまでは余裕を持っていけた。気持ちより体の余裕がなかった。(直前の)菅平合宿は貧血で行くことができなかったが、なんとか間に合わせた。箱根に向けてしっかり練習したい」

安田昌倫
「(今日は髪をしばって)気合を入れました。20kmという長い距離でしたが楽しもうと思っていた。16km過ぎからペースダウンしてしまったが、いい走りができた。今の力としては満足の結果です。(大学入学後で)やっと自分のホンマの力が発揮できました。ロードが得意な自分に自信を持って臨みました。箱根予選会は通らなあかんもの。ほっとしていてはだめ。今年はシード権をとらないとと思っています」

石川卓哉
「日体大記録会の時から苦しかった。今日もきつかった。5kmでもう疲労がきた。とにかく最後まで走りきることを目標に走った。突破できてほっとしている。箱根はしっかり体調を戻して臨みたい。箱根ではどうしても貢献したい。これからしっかり休んで、全日本大学駅伝のメンバーに入りたい。このレースより距離が短くなりますが、全国の力を借りていい経験にしたいです」

久國公也
「緊張しました。足を引っ張ってしまった。今日は練習のつもりで力を出し切りたかったが…。これからしっかり力を付けて、練習の成果を試合に結び付けられるようにしたいです。いつかは頼られるような選手になりたい」

松本昂大
「状態はかなり悪かった。疲労がたまっていて…。今日周りに迷惑かけた分は箱根で返せればと思っています。箱根に出なかったら何のために明治にきたかわからなくなりますから。全日本大学駅伝についてはいまのところわかりませんが、出られたら出たいです」