自己ベスト続々/1万m記録挑戦会

1999.01.01
 駅伝における個々の力の指標となる1万mで、好記録が続出した。
 まずは、初めて1万mを走った1年生がまずまずの走りを見せた。特に平尾は高校3年時、中距離の1500mでインターハイに出場している選手だが、距離が大きく伸びた初の1万mで30分10秒台。力のあるランナーのひとつの基準である29分台まで目前に迫り、入学後の豊富な走りこみを感じさせた。安田は2度目の1万mを29分10秒台の自己ベストでまとめたが、まだまだ記録更新に期待が懸かりそうだ。

 藤田(秀)は大幅な自己ベスト更新。故障が多く、2年時は箱根駅伝のメンバー入りができなかったが、ここにきて調子は上向きだ。序盤から常に先頭付近で引っ張り、後半集団がペースアップしても懸命に喰らい付く気迫あふれるレース展開で、上級生としての意地が見えた。他に出場した3年生の佐々木、中門も共に健闘し、3年生の存在を印象付けた。

 前日練習では疲労から「明日は32分台です」とおどけてみせていた松本(昂)は29分04秒78のセカンドベストを記録。スタート時こそ最後尾だったが、5000m過ぎからエンジンがかかった。1万m記録会最終組のつわものたちを次々と抜き去り、最後のスパート勝負をも制した。
 足にできたマメを以前からつぶしており、「その痛みがなければ28分40秒はいけた」。レース後の感触もまずまずのようで、その怪物ぶりには西駅伝監督も「わからないね」と苦笑いするほど。全日本大学駅伝前、一時は原因不明の不調に悩んだが、今は箱根を見据えて力強く走り始めている。

 1年生と3年生に好記録が続出。これによってメンバー争いもますます過熱し、チームに勢いが出てくることだろう。
 箱根駅伝前最後の記録会となるのは12月10日の日体大記録会。その前に12月1日から5日まで千葉で合宿して調整を行い、9日に16名のチームエントリーが決定する。

◆平尾友樹 ひらおゆうき 商1 洛南高出 172cm・54kg
◆藤田秀之 ふじたひでゆき 文3 大田原高出 176cm・55kg
◆松本昂大 まつもとこうだい 情コミ1 佐久長聖高出 170cm・54k