
スーパールーキーの力で男子ダブルス優勝/関東学生新人戦
怪物ルーキー・池田(法1)、軽部(営1)組が男子ダブルスで優勝。決勝は早大相手に3-2とフルセットまでもつれ込み栄冠を手にした。本学が新人戦ダブルスで優勝するのは、黄金コンビ・小野(商3)、水野(営3)以来の2年ぶりになる。
高校時代に各大会で名をはせてきた池田・軽部のライバル同士が、常勝明治の同じユニフォームに袖を通し新人戦でダブルスを組んだ。コンビを組むことになった二人だが、そのプレースタイルには決定的な違いがある。池田は1枚ラバーを用いて相手を翻弄し、自分のペースに持ち込むスタイルであるのに対し、軽部は得意のドライブで連打し試合を決めるスタイル。いくら個々の実力があっても、かみ合わなければ必ずしも勝てるとは限らないのがダブルスだが、その分「かみ合ったときは面白い」(平岡監督)。
池田・軽部組は06年インターハイの成績から第1シードでスタート。初戦はミスもなく圧倒的な強さでストレート勝ち。その後も3回戦、4回戦と池田・軽部組は難なく次々と勝ち進んでいった。そして迎えた決勝戦。相手は早大の期待のルーキー足立・浅沼組。第1セット、池田のボールが決まらず苦しい展開となり、7-11と早大に先取される。続く第2セットは軽部がドライブを決め序盤リードするが、11-11の同点に追いつかれる。しかし池田がうまくコースに決め13-11で2セット目を奪った。第3セットは6-9とリードされるも、池田・軽部は粘りを見せ9-9とし、さらに要所で決め14-12と第3セットを取った。だが第4セットは早大に終始リードされ、4-11。試合は第5セットにもつれ込む。
最終セットは池田・軽部組が序盤で9-3と大きくリードし、このまま試合を決めるかのように思われた。しかし10-5から早大に連取され、10-10のデュースに持ち込まれる。さらに10-11と早大に逆転された瞬間、「負けたと思った」(軽部)。だが13-12まで巻き返し、最後は軽部が決め14-12で最終セットを奪い、ゲームカウント3-2で優勝を飾った。「軽部がファインプレーで返してくれたから勝てた」(池田)。ダブルス優勝という、大会前に決めた目標を二人の力で実現した。
「普通のスタイルではない」(平岡監督)池田の1枚ラバーは、回転を吸収しづらいため、どんな打球でも返し相手のペースを崩すことができるが、一方で返球が浮いてしまうことも多いという弱点がある。しかし、軽部は「池田の打球で相手が戸惑い、チャンスボールが何度も返ってきて、それを自分が決めることができた」と1枚ラバーの弱点をカバーするだけでなく、うまく利用した。
池田・軽部はお互いの弱点を補い合い、今大会では優勝を手にしたが、「まだ完全にかみあっているわけではない。個々の実力で勝っただけ」(平岡監督)。しかし二人のルーキーは、それでも優勝できるだけの力があることを証明した。この先二人がまたダブルスを組み、お互いのプレーを補強するだけでなく相乗効果を生み出すことができれば、小野(商3)・水野(営3)の黄金コンビを超えることも夢ではない。
5月にはリーグ戦が始まるが、池田・軽部も「シングルスならば出る可能性は十分ある」(平岡監督)。常勝明治に新たな大物ルーキーが加わったことで、明治の将来がますます楽しみになった。
☆21年ぶりダブルス・シングルス同時制覇ならず
シングルスでは池田・軽部ともに準決勝まで進出するものの、惜しくも敗れた。今大会、池田・軽部組はダブルスで優勝したため、どちらか一方がシングルスで優勝していれば、1986年新人戦で松下浩二(平2年文卒・現グランプリ)擁する明治がシングルス・ダブルス同時優勝をしたとき以来の21年ぶりの快挙だった。しかし池田は足立(早大)に、軽部は胡(埼玉工大)にストレート負けし、惜しくも決勝進出とはいかなかった。
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