優勝特集(1) 2人のルーキー/池田和正・軽部隆介

1999.01.01
 明大卓球部は秋季リーグ戦、5戦全勝で通算31回目となる完全優勝を成し遂げた。この快挙に貢献した、それぞれの選手の思いとは。全4回でお送りする秋季リーグ戦優勝特集、第1回は池田和正(法1)と軽部隆介(営1)のルーキー2人に迫る。

 完全優勝を飾った秋季リーグ戦。その優勝に一役買ったのは、池田(法1)、軽部(営1)だった。さまざまな面で対照的な2人は、自分自身の長所を生かして1年生ながら数少ないレギュラーの座をキープしている。

 池田は、1枚ラバーを生かして相手を自分のペースへ巻き込み、点数を重ねていく。彼が誰にも負けないもの。それはどんなに苦しい状況でも決して勝利をあきらめない気合だ。「春は自分の卓球ができなかった」(池田)。しかし今リーグ戦、「向かっていくだけ」(池田)の言葉通り、池田は粘りの卓球で6点差から逆転勝利を決めるなど、どんなに点差がつこうとも強気な卓球を貫くという気合はますます増していた。1本をとった瞬間には体全体を使い、会場中に響く熱い叫びをあげる。確かな成長が感じられた試合後には「満足できた」(池田)という笑顔が見られた。
 対して鋭いドライブで、相手のコーナーを突いていくのが軽部の卓球だ。今リーグ戦では「気持ちが入っていれば下山(早大)も敵じゃない」(高山コーチ)という周囲からの期待にも応え、明治を31回目の優勝へと導いた。4年生を相手にし「最後まで強気でいけた」(軽部)と、格上の相手にも堂々とした卓球を見せた軽部。もともと「何事にも動じない」(高山コーチ)性格だが、1本を決めた瞬間に見せる、固く握り締めた拳からは確かな勝利への執着心が感じられる。
 2人は春と比べても、はっきりとわかるほどの成長を見せている。2人が先輩から刺激を受けながら、また互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながら、さらなる成長を遂げることは間違いない。これから先、どんな試合を見せてくれるのかと思うと楽しみだ。

◆池田和正 いけだかずまさ 法1 清水国際高出 180cm・69kg
◆軽部隆介 かるべりゅうすけ 営1 仙台育英高出 171cm・60kg