伝統の一戦早稲田を止められず/関東大学対抗戦
82回目を迎えた伝統の一戦。今年は勝ったほうが対抗戦優勝という決戦となった。観客数も4万88人と昨年を越え、明、早多くのファンが期待を込めて国立競技場につめかけた。
試合開始直後、明治は早稲田陣内に入り、攻め立てるが後一歩のところでトライを奪えず、早稲田にターンオーバーされてしまう展開が続く。早稲田は、素早いブレークダウン、フォローからワイドに展開し、豪華BK陣がトライを重ねる。明治も反撃。前半30分過ぎ、早稲田陣ゴール前からドライビングモールやFWのサイド攻撃で執拗に攻め立てる。だが早稲田の「残り5mからのディフェンス」(早稲田・FL東条主将)を崩せない。「あそこで一つ取りたかった」(FL日和佐主将・営4)。早稲田に「スウィフト」ラグビーを体現され0-17とリードを許し前半を終える。
後半に入っても早稲田ペース。後半開始1分にはラインアウトから簡単にFB五郎丸BKラインを突破され、トライを献上。明治も後半15分にWTB濱島(政経4)が早稲田SO曽我部のパスをインターセプトし、独走トライ。だが、その後も早稲田に立て続けに3トライ奪われてしまい43-7と大きく突き放されてしまう。
後半残り10分、明治は〝らしさ〟発揮する。早稲田陣内5メートルでラインアウトを得ると、LO雨宮(商3)がしっかりとキャッチしドライビングモールで前進。BKに展開し継続。最後はFWのサイド攻撃からLO田中(政経4)がトライを決めた。終了直前にも、再びFWのサイド攻撃で前へ出ると、WTB濱島が早稲田のディフェンスラインを突破し、この日2つ目のトライを奪う。ノーサイドの笛と共に82回目の伝統の一戦は43-21で早稲田に軍配が上がった。
~試合後のコメント集~
藤田HC
「早稲田の激しいディフェンスでなかなか追い付けなかった。真っ直ぐにからだをはって前に出るスクラムが通用しなかった。まだまだ明治のスクラムのかたちが完成されてなくて、いつものスタイルにもっていけなかった。大学選手権までに修正して、自分たちのラグビーがしたい」。
「早稲田のディフェンスが強かった。早稲田のスクラムの圧力はなかったので、明治が勝っていた。ペナルティーを自分の判断でスクラムじゃなくてラインアウトにしたのは、モールでとりたかったから。明治のスタイルは貫いたが早稲田にペースを崩された。選手権で一からがんばっていきたい」。
PR 川俣(政経3)
「強かった。集中力があって粘り強い。スクラムは3番が内側に入ってきてスクラムが崩されて早稲田ペースになってしまったのがいけなかった」。
「要所要所で取られた。トライが取れるところで取れなかったので負けた。ラインアウトではもっと色々なことをやっていけばよかった。早稲田との差を知ったので大学選手権では、その差を縮めて決勝で勝つ!」
PR 梅原(農3)
「とりあえず悔しい。今回はFWの点が無かったから次の大学選手権では、明治らしく勝ちたい」。
「こっちが意図することができなかった。うまくやられたという感じ。大学選手権に向けて1つ1つの精度を上げて、後半のようなプレーを前半でも見せていきたい」。
LO 田中(政経4)
「もっとできたかな?と思う。最後のFWのようなパワーを前半から出せていればよかったと思う。大学選手権では負けたらおわりだからガンガン優勝目指していきたい」。
「早稲田の反則ギリギリのプレーに対応しきれなかったのが悔しい。でも、FWにこだわれて良かった。明治復活のためには大学選手権で優勝しなくちゃいけない。それに、4年生にとっては最後だから、僕ら3年は体張って勝てるように戦いたい」。
NO8 杉本(晃一・政経2)
「早稲田は強かった。前半は早稲田のディフェンスに取られたしまったけど、最後には明治らしさが出せてよかった」。
「自分たちの得意なかたちが出せなかった。いつものリズムにもっていくのに時間がかかりすぎてしまい、早稲田の追いつけなかった」。
「去年負けたときほどの絶望感はない。早稲田は勝ち方を知っているチームだった。大学選手権では、1戦1戦戦って必ず早稲田をリベンジしたい!」
「BKが頑張ってディフェンスができた。次につながる試合だった。アタック面がまだまだ課題なのでそこを修正して大学選手権に望みたい」。
「FWが前でプレッシャーかけててくれたからいつもよりBKが走りやすかった。前から早稲田がどう攻めてくるかわかってて、止めようと思っていたのにできなくて悔しかった」。
「独走トライは疲れた。チームとしては負けてしまって悔しいけど、特に後半は楽しめた!」
FB 星野(政経3)
「DFは良くなってみんな気合が入ってタックルにも行っていた。でも、前半の10分と後半の10分が止めることができなかったのが反省点。大学選手権では勝ち進んで早稲田に勝ちたいです」。
「今日の試合はFWの見せ場がなかったけれど、大学選手権があるからその時がんばりたい」。
「負けて悔しいけどまだ大学選手権があっるから終わりじゃない。次は絶対勝ちたい!」
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